完全剥離型矩形柱に作用する変動圧力を測定し,変動揚力の空間相関に対する辺長比や気流性状の影響について定量的に評価した.変動揚力の空間相関は背圧係数のみには依存せず,
B⁄
D = 1.0矩形柱では一様流中より乱流中の相関の方が高くなること,一様流中では
B⁄
D = 1.0矩形柱より
B⁄
D = 2.0および2.8矩形柱の相関の方が高くなることを示し,完全剥離型矩形柱の変動揚力の空間相関を定める主な要因は後流に形成される渦の強度と渦のスケールであることを明らかにした.さらに,相関係数の分布を表す近似関数を提案し,限られた領域の計測データから相関の分布を推定することを可能とした.また,抗力係数から変動揚力の相関係数を一定の精度で推定できることを示すとともに,精度向上に向けて得られた知見をまとめた.
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