土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
70 巻 , 5 号
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複合構造論文集第1巻(巻頭言)
複合構造論文集第1巻(招待論文)
  • 上田 多門, 古内 仁, Muhammad Aun BASHIR
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_2-II_19
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     ずれ止めや鉄筋の配置を不要とする複合構造における簡便な接合部を開発した.密閉構造とした外殻構造に引張強度の高い材料を用い,外殻構造の孔に被接合部材を挿入した上で,圧縮力の伝達が可能な材料を充填した構造である.本研究では,コンクリート充填鋼殻構造を本接合部に適用した場合の,縮小模型と実物大模型による載荷・施工試験,実橋梁での載荷試験から,本接合部が優れた構造性能を有し,実際の橋梁への適用が可能であることを示した.さらに,拘束効果を考慮したコンクリートの圧縮軟化構成則を提案し,それを適用した有限要素解析による数値実験により,鋼管の埋め込み長さ,鋼管の接合端部でのせん断力と曲げモーメントの比,鋼管の断面寸法,鋼殻寸法,コンクリート強度が,接合部の曲げモーメントに対する耐荷性状を明らかにした.
複合構造論文集第1巻(論文)
  • 中島 章典, 橋本 昌利, NGUYEN MINH HAI , 鈴木 康夫
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_20-II_30
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     鋼コンクリート複合構造のずれ止めとして用いられる孔あき鋼板ジベルに関する研究は広範に行われており,せん断耐力評価式もいくつか提案されているが,これらの評価式で得られる値と既往の実験結果との相関は必ずしも良くない.本研究では,貫通鉄筋の無い孔あき鋼板ジベルに着目して,まず,ジベル鋼板を取り囲むコンクリートブロックの大きさがせん断耐力に及ぼす影響を再確認する.また,ジベル鋼板厚の影響についても検討する.さらに,孔あき鋼板ジベルのせん断抵抗機構に着目し,ジベル孔せん断面のひび割れ発生,骨材の噛み合わせ状態,および拘束力の影響を調べる実験を行い,せん断抵抗機構の推定を試みる.そして,著者らが提案している貫通鉄筋の無い孔あき鋼板ジベルのせん断耐力評価式の適用性を他の研究者らの実験結果も加えて確認する.
  • 橋本 国太郎, LEE EngMing , 杉浦 邦征, 西崎 到, 日比 英輝
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_31-II_39
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     他の繊維補強プラスチックに比べ安価なガラス繊維補強プラスチック(以下,GFRP)を用いた土木構造物の建設が最近多く見られるようになってきている.しかし,GFRPは弾性係数が鋼材に比べ小さく,構造物の変形が大きくなるため,鋼部材に比べ大きな構造断面となる.そこで,本研究では,GFRPを用いた桁の曲げ剛性を大きくするために,GFRP桁にパンチングメタルと呼ばれる孔あき鋼板を積層した鋼・GFRP合成桁の曲げ挙動を検討する.本研究では曲げ載荷実験および梁理論による理論的な考察を行った.それらの結果,積層するパンチングメタルの種類や積層位置の違いで曲げ剛性が変わることがわかった.また,より剛性の大きくなる積層位置やパンチングメタルの種類を確認することができた.
  • 谷口 望, 大久保 藤和, 佐竹 紳也, 杉野 雄亮, 松浦 史朗, 半坂 征則
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_40-II_52
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     近年,鋼鉄道橋の老朽化および騒音が問題となっている.鉄道橋では,100年以上も前に建設された鋼橋が多く残されているのが現状であり,何らかの対策が必要とされているものも多い.そこで著者らは,既設の鋼橋に対して,ゴムラテックスモルタル被覆,コンクリート床版を設置し,いわゆる複合構造化によって,耐荷力向上,耐久性向上,低騒音化,維持管理コスト低減を図る事を目的とした研究を行っている.この複合構造化が相模鉄道本線川島陸橋(上星川駅-西谷駅間)において初めて実橋にて採用された.本稿ではこのリニューアル工法施工の概要,施工試験を報告するとともに,実橋における工事前後で測定した試験結果について報告し,本リニューアル工法の効果を実証する.
  • 藤井 堅, 道菅 裕一, 岩崎 初美, 日向 優裕, 森 賢太郎, 山口 詩織
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_53-II_68
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     筆者らは,いままでに約100体の孔あき鋼板ジベル(PBL)のずれ耐荷力試験を実施し,その破壊形式がコンクリートの破壊に起因する場合,PBLのずれ耐荷力はPBL孔周辺のコンクリートの拘束状態に大きく依存することを明らかにした.コンクリート拘束因子には,かぶり,孔内貫通鉄筋,ジベル板と直角方向に配置された孔周辺の鉄筋などがあり,とくに押し抜きせん断試験では,供試体とテストベットの間の摩擦による拘束がずれ耐荷力に大きく影響する.本研究では,コンクリートの破壊に起因するPBLの破壊メカニズムを明らかにし,個々のコンクリート拘束因子を力学的に説明できる新しいずれ耐荷力評価式を提案する.そして,本評価式が実験結果をよく評価できることを示す.
  • 平 陽兵, 渡辺 忠朋, 斉藤 成彦, 溝江 慶久, 島 弘, 中島 章典
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_69-II_80
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     頭付きスタッドで一体化された鋼とコンクリートの接合面にせん断力だけでなく軸方向力が作用した場合,スタッドのせん断耐力やせん断力-ずれ変位関係は,軸方向力が作用していない場合と異なることが明らかとされている.本研究では,油圧ジャッキで接合面に軸方向圧縮力を与え,これを制御しながら押抜き試験を実施することで,せん断力と軸方向の圧縮力とが同時に作用した際のせん断耐力とせん断力-ずれ変位関係を得た.さらに,既往の実験結果を含めて検討を行い,軸方向圧縮力が作用した場合のせん断耐力式を提案した.
  • 平 陽兵, 浅沼 大寿, 一宮 利通, 大窪 一正, 古市 耕輔
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_81-II_95
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     孔あき鋼板ジベル(PBL)のせん断耐力は,複合構造標準示方書(土木学会)に,貫通鉄筋がある場合と,貫通鉄筋がない場合とに区別され記されている.この耐力算定式は,圧縮強度が60N/mm2を超えるようなコンクリートを用いる場合は適用範囲外である.また,PBLのせん断耐力は,鋼板孔内のコンクリートに作用する拘束力の影響が大きいとされている.そこで,圧縮強度が100N/mm2を超える高強度コンクリートと鋼の接合にPBLを用いることを念頭に,直接拘束力を作用させた貫通鉄筋のない実験を実施し,得られた結果から拘束効果とコンクリート強度の影響を取り入れたせん断耐力算定式を提案した.また,その適用性について合成桁を用いた部材実験により検討を行った.
複合構造論文集第1巻(小委員会報告)
  • 複合構造委員会・東日本大震災被害調査小委員会
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_96-II_105
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     2005年に複合構造委員会が発足して以来,最大震度6強を観測した被害地震が複数発生し,多くの社会基盤施設に被害が見られたが,比較的新しい複合構造物には際立った被害が出なかったこともあり,これまでに複合構造委員会が地震被害調査団を結成したことはなかった.しかし,2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に対する土木学会各委員会の調査結果を検討した結果,2009年に制定された複合構造標準示方書の今後の改定スケジュールや,複合構造物に関する技術基準類も整備されつつある現状において,複合構造物の地震被害状況を把握することは,示方書の改訂や複合構造の新たな研究・開発に寄与するものと考えられ,『東日本大震災被害調査小委員会』を設置し,1年半の調査活動を行った.本報告は,その成果を取りまとめたものである.
  • 複合構造を対象とした防水・排水技術研究小委員会
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_106-II_119
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     社会基盤構造物は周辺環境から供給される水により様々な劣化現象を生じ,その機能に大きな影響を受ける.一般的に構造物の機能確保を目的として構造部材表面に防水システムを配置し,構造物内部への水の浸入を防止している.防水システムには高い耐久性と防水機能が求められているが,施工不良や想定外の損傷・劣化が発生することも考えなくてはならない.この場合,構造物内へ侵入した水を速やかに外部へ排出することが求められるが,構造物からの排水に関しては不明な部分が多い.このような状況を受け,「複合構造を対象とした防水・排水技術研究小委員会」では防水・排水技術に関する種々の検討を実施してきた.本論文ではその検討の概要について述べる.
  • 複合構造委員会・FRPと鋼の接合方法に関する調査研究小委員会
    2014 年 70 巻 5 号 p. II_120-II_133
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/31
    ジャーナル フリー
     土木学会 複合構造委員会「FRPと鋼の接合方法に関する調査研究小委員会(H211)」では,FRP構造物の接合方法,および補修・補強を目的としたFRPと鋼部材の接合方法に対して,設計事例,国内外の設計基準,研究開発の動向を調査・研究し,接合部の評価方法を整理して性能照査型設計法の策定に向けた基礎資料を提供することを目的として2年3カ月間活動を行ってきた.本報告では,小委員会でとりまとめた報告書「複合構造シリーズ09 FRP部材の接合および鋼とFRPの接着接合に関する先端技術」(第1部:FRP部材接合の設計思想と強度評価,第2部:鋼構造物の補修・補強のためのFRP接着接合の評価)について,その概要を説明する.
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