土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
71 巻 , 5 号
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複合構造論文集第2巻(論文)
  • 松本 高志, 三重野 嵩之, 櫻庭 浩樹
    2015 年 71 巻 5 号 p. II_1-II_11
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/31
    ジャーナル フリー
     本研究では,直交積層CFRPを用いた箱形断面梁供試体について,3種類の異なるせん断スパン長の4点曲げ載荷実験を対象として,CFRP積層板の単層板破壊を考慮した耐荷力と変形に関する検討を行った.単層板破壊を考慮した構成則を求める手順を示し,異なる載荷条件下の応力状態により応力-ひずみ挙動が異なることを示した.耐荷力については,単層板破壊後の積層板終局強度を踏まえて梁の耐荷力を算出した.また,CFRP梁の変形については,単層板破壊の増加に伴う材料剛性の低下を考慮することで非線形挙動を算出した.解析による荷重-変位関係は概ね実験の傾向を再現しているが,せん断スパン長により若干の差異が見られた.破壊状況については実験で観察された位置と一致が見られた.
  • 西崎 到, 櫻庭 浩樹, 冨山 禎仁
    2015 年 71 巻 5 号 p. II_13-II_21
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/31
    ジャーナル フリー
     GFRPは長期間の屋外環境への暴露で,繊維/樹脂界面の付着の劣化が発生し,強度低下につながる場合がある.表面保護塗膜はこのような力学物性低下を抑制する効果を有することが既に知られているが,そのメカニズムは十分に解明されていない.本研究では,塗膜を有するGFRP引抜成形材の暴露試験を10年間行い,回収供試体について,外観・力学性能調査により塗装の保護効果を確認するとともに,吸水性試験により塗膜の遮水効果と,塗膜下の日射量測定により塗膜の遮光効果を調べ,供試体の劣化状況との比較検討を行った.その結果,塗膜は水の内部への浸透抑制に対して大きな効果を有すること,塗膜による日射量の遮光効果については,塗膜下における日射量が無塗装の場合に比べて1/3.03程度であるとの計測結果を示した.
  • 宮下 剛, 若林 大, 秀熊 佑哉, 小林 朗, 小出 宜央, 堀本 歴, 長井 正嗣
    2015 年 71 巻 5 号 p. II_23-II_38
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/31
    ジャーナル フリー
     本研究では,腐食損傷した鋼橋の軸力部材を炭素繊維シートで補修する工法において,低弾性で伸びが大きい高伸度弾性パテ材を使用することを検討する.ここで,パテ材を使用しない場合と同様に鋼部材の応力低減を図ろうとすると,必要となる炭素繊維シートの定着長が長くなり過ぎる.このため,定着長を200mm,端部ずらし量を25mmとした上で,応力低減係数という係数を新たに導入する.係数の決定では,数値計算方法を援用してパテ材の厚さなどをパラメータとしたパラメトリック解析を実施する.そして,炭素繊維シートの積層数と応力低減係数の関係を把握して,補修設計で用いる応力低減係数を決定する.さらに,この係数を用いて急激な断面欠損を有する軸力部材を炭素繊維シート接着工法で補修する方法についても検討する.
複合構造論文集第2巻(小委員会報告)
  • 複合構造委員会・FRP水門技術ガイドライン作成小委員会
    2015 年 71 巻 5 号 p. II_40-II_48
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/31
    ジャーナル フリー
     FRP水門扉は昭和40年代から導入され始め,これまでに700門近くが実用に供されている.FRP水門扉は実績として中小規模の水門扉に適用されているが,鋼製水門に比べて耐食性に優れ,ライフサイクルコストが有利になる場合がある.また,軽量であるため施工時の可搬性や運用時の操作性が向上する利点もある.しかしながら,既往の水門扉の設計基準では,FRP水門扉に関わる詳細が示されていない.
     このため,FRP水門技術ガイドライン作成小委員会(H180)において,FRP水門扉の設計,施工,検査,維持管理を全般的に包含する指針(案)を策定した.本指針(案)は,現行の水門扉の実務に用いられている許容応力度設計法で記載しているが,参考資料として性能照査型設計法の形式でも示した.
  • 複合構造委員会・FRP複合構造研究小委員会
    2015 年 71 巻 5 号 p. II_50-II_64
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/31
    ジャーナル フリー
     FRPは軽量かつ腐食環境において腐食しないという,他の材料では得難い特長を有するが,製造方法が鋼やコンクリートとは異なる点などから,これを適切に活かす設計手法の確立にあたり,FRP部材の実情にあった情報・データの取得と,これらに基づく部分安全係数の設定が必要となっていた.しかし,FRPは土木構造材料としての活用はまだコンクリートや鋼に比べてまだ日が浅く,土木構造材料としての適用を前提としたFRP部材の挙動に関するデータの拡充と整理が課題となっていた.
     このため,FRP複合構造研究小委員会(H208)においては,FRPの性状変動要因など,FRPの部分安全係数設定に必要な事項を検討・データ収集を,実験をはじめ,文献調査,実態調査などを通して実施した.本報告ではこれらの活動の主たる成果をまとめた.
  • 複合構造委員会・FRPによるコンクリート構造の補強設計研究小委員会
    2015 年 71 巻 5 号 p. II_66-II_73
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/31
    ジャーナル フリー
     土木学会 複合構造委員会「FRPによるコンクリート構造の補強設計研究小委員会(H209)」では,第1期を2010年6月から2012年7月まで,第2期を2012年7月から2014年5月までの合計約4年間に渡って調査研究活動を行った.第1期では,主に現状のFRP材料による補強設計法や補強技術の抱える問題点を抽出して,その取りまとめを行った.第2期では,第1期での活動成果を踏まえて,FRP材料によるコンクリート構造物の補強設計の合理化に資する調査研究を行った.本委員会の活動は,付着,疲労,環境作用の影響に力点を置いたところに特徴がある.本報告では,それらの成果をとりまとめた「複合構造シリーズ12 FRPによるコンクリート構造の補強設計の現状と課題」について,その概要を説明する.
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