近年,合理化形式の鋼橋が盛んに開発,建設され施工実績を着実に増やしてきており,底鋼板とコンクリートが一体となって挙動する鋼コンクリート合成床版は鋼橋の立体的機能を担う重要な部材としてその技術の向上に貢献してきた.しかしながら,鋼コンクリート合成床版の各種技術資料は実験や解析等を基に整備されているものの,統一的な技術規準がなく,その作成および発刊が強く望まれる状況となっていた.
そこで,鋼コンクリート合成床版設計・施工指針作成小委員会(H181)において,鋼コンクリート合成床版の設計,施工および維持管理を全般的に包括する指針(案)を策定した.本指針(案)は,「複合構造標準示方書(2014年制定)」に基づいた性能照査体系により,安全性,使用性および復旧性等の要求性能を満足するように作成されたものである.
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