1950年代後半から1960年代にかけて,コンクリート床版と鋼桁からなる合成桁橋が経済性と合理性の観点から数多く建設されている.しかし近年ではコンクリート床版の損傷が著しく主桁の余剰耐力不足等,大規模更新工事により床版取替えや主桁の補強による延命化が図られている.合成桁の場合,床版取替え時の鋼桁のねじれ座屈や横座屈に対する対策や鋼桁に取り付くスタッド配置など多くの問題を抱えており,その対策が必要となる.
そこで,本研究小委員会では種々の合成桁の設計・施工法を再整理し,床版取替え実績を調査した上で,接合構造と合成桁の床版取替え事例を示し連続合成桁の補強における課題と補強方法を提案した.また,完全合成桁と弾性合成桁の合成度の評価の考え方を説明し,将来に向け弾性合成桁設計の標準化に向けた方向性を示した.
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