土木学会論文集F1(トンネル工学)
Online ISSN : 2185-6575
ISSN-L : 2185-6575
68 巻, 1 号
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和文論文
  • 津坂 仁和, 稲垣 大介, 羽出山 吉裕, 小池 真史, 島田 智浩, 井尻 裕二
    2012 年 68 巻 1 号 p. 7-20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/05/18
    ジャーナル フリー
     幌延深地層研究所にて新第三紀堆積岩に施工中の東立坑(内径6.5m)の深度約220mを対象として,ショートステップ工法における覆工コンクリートと鋼製リング支保工の応力の変化,分布および発達機構を,現場計測と数値解析によって分析した.現場計測では,支保部材の初期地圧の水平面内の主応力方向の縦断面内に複数個の計器を設置し,応力計測を行った.数値解析では,立坑の施工手順を詳細に再現した三次元逐次掘削解析を実施した.その結果,覆工コンクリート内には,初期地圧の水平面内の異方性と深度方向の応力再配分の程度の差によって,10MPa以上の円周方向応力の差が生じることや,覆工コンクリートは,水平面内にて最小主応力方向を長軸とする楕円形で,上側に比べて下側がすぼむようなすり鉢状の変形モードを呈すことを明らかにした.
和文ノート
  • 小原 勝巳, 鎌田 和孝, 岸田 展明, 進士 正人
    2012 年 68 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/20
    ジャーナル フリー
     2本のトンネルを連接して掘削するめがねトンネルの多くは,土被りが20m程度以下と小さい上に地表部に家屋等が密集し,地表面沈下の抑制が要求される厳しい条件下で施工されている.過去のめがねトンネルの施工例を見ると,最終沈下量を予測する際に,先進坑掘削時の地表面沈下量からの予測値より実際の最終沈下量が大きい例が見られ,予測精度の向上が実務上の課題となっている.本研究では,小さな土被りで施工されためがねトンネルの全長にわたる地表面計測結果を掘削段階ごとに分析した.その結果,後進坑掘削による地表面沈下が先進坑掘削よりも大きくなる原因は,先進坑と後進坑それぞれの掘削段階のトンネル全体幅がトンネル土被りに対して大きく変化することによる寸法効果とトンネル上部の地盤構成が影響していることがわかった.
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