日本の児童養護施設においては,ケア職員の多くが短期間で離職しており,専門性の向上や蓄積が困難な状況にあるが,そうした状況の実態は明らかになっていない。
本調査の目的は,児童養護施設におけるケア職員の離職の意思形成に至る要因を明らかにする事である。そこで,愛知県の18施設220名の在職者及び,37名の離職者から得られた,質問紙調査の回答を基に分析を行った。基本属性,ストレッサー,バーンアウト,ストレス反応,ストレス・コーピングについての項目から尺度を構成した。
本調査の参加者は経験年数5年未満の者が全体の6割を超えていた。統計的な検討の結果,重回帰分析によって「同族経営」「自己効力感の高さ」「適切な運営体制」「職場ストレス」の4つの有意な変数が見いだされ,ケア職員は古典的なバーンアウトをしているというよりは,施設の遥営体制に問題を感じて離職している傾向が高い事が示された。
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