ヒト末梢血好中球とリンパ球を用て,ニワトリ赤血球をtargetとしてmitogen induced cell-mediated cytotoxicity (MICC)を行った.好中球(PMN)およびリンパ球(PBL)によるMICCは同様のdose response,温度依存性を示し, B-cell mitogenでは誘導されず, T-cell mitogenによってのみ誘導された. PMNはPBLよりも強いcytotoxicityを示した. MICCがおこるためには, effectorとtargetの直接の接触が必要であり,赤血球呑食はMICCに直接関与はしておらず,またeffectorとmitogen, targetの培養上清, PMNの超音波破壊溶解物はMICCに影響がなかった.さらにMICCの阻止試験を行い, MICCのメカニズムの解明を試みた.その結果, membrane active agent, anti-tublin, anti-microfilament, EDTA,局麻剤および可溶性immune complexはMICCを強く抑制した. DNA合成の阻止剤,特異的な単糖類は,中等度の阻止効果を示したが,金塩,不溶性immune complexあるいはmembrane Na
+-K
+-ATPase inhibitorは, MICCにほとんど効果がなかった.これらの結果は, MICCが十分に発揮されるためには,機能的に正常なレクチンと反応する膜レセプター,正常な細胞骨格系, activeなDNA合成ならびに2価のイオンを必要とすることを結論して示している.
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