1)急性白血病に対する同種骨髄移植は,若年者に対して寛解時に移植を実施することによって,長期生存を高率に得ることができる.
2) 自家骨髄移植によってmarrow-Ietha1な化学放射線療法が可能となり,従来の治療量で得られない高い抗腫瘍効果が期待できる.しかしながら,移植時期の選択,腫瘍細胞の移植骨髄からの除去,より効果的なconditioningの開発,致死的合併症の予防など今後さらに十分な検討が必要である.
3)骨髄移植患者にみられる免疫異常は,T細胞の分化成熟障害によるT細胞サブセットの不均衡,機能異常による免疫学的調節作用の障害などかなり複雑であり,これは骨髄移植のもつユニークな免疫学的背景を反映しているものと考えられる.
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