日本臨床免疫学会会誌
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8 巻, 4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 延永 正
    1985 年 8 巻 4 号 p. 173-183
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
  • 高瀬 浩造, 水野 和枝, 大川 洋二, 矢田 純一
    1985 年 8 巻 4 号 p. 184-191
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    モノクローナル抗体を用いた表面形質分析において問題となる非特異反応は,現在の一般的な染色条件下では主としてFcレセプターに由来していると考えられた.このFcレセプターによる非特異反応は,市販のコントロール抗体の使用により,その有無を検出することが可能であり,一部の例外を除いて本来陰性の形質に対するモノクローナル抗体もサブクラス特異的に偽陽性を示した.
    このFcレセプターに由来する非特異反応の除去の目的で,ヒトグロブリンの添加の効果を検討したが,非特異反応の抑制という点では有効であった.ただし,グロブリン添加による新たな問題点もあり今後検討を必要とするだろう.
    どちらにせよ,コントロール抗体によるネガティブコントロールの設定は必須であり,その上で対策が講じられるべきである.
  • 崎山 幸雄, 石坂 明人, 有賀 正, 高橋 豊, 松本 脩三
    1985 年 8 巻 4 号 p. 192-197
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    Staphylococcus aureus Cowan I (SAC)刺激下の末梢血リンパ球についてTac抗原陽性細胞が培養7日目をピークに出現することを明らかにし,さらにOKT4, OKT8抗体と抗Tac抗体との二重染色法により, Tac抗原陽性細胞はT4抗原陽性細胞に選択的に表現されることを見いだした.
    またpokeweed mitogen (PWM)刺激下ではサプレッサーT細胞の活性化を認めた2例のcommon variable immunodeficiency, 1例のagammaglobulinemiaについてSAC刺激下では正常のヘルパーT細胞活性が存在することを明らかにした.以上のことよりSACはhypogammaglobulinemiaにおけるregulatory T細胞の機能解析にPWMとは異なる側面を明らかにできる可能性が示唆された.
  • 武田 智, 深澤 泰子, 益山 純一, 畠山 牧男, 隅谷 護人, 狩野 庄吾, 福村 基之, 倉富 雄四郎, 吉良 枝郎, 武 彰, 羽田 ...
    1985 年 8 巻 4 号 p. 198-206
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    気胸の原因が胸膜直下のリウマトイド結節と考えられた悪性関節リウマチ(MRA)の1例を経験した.症例は56歳男性. 42歳RA発症. 55歳関節症状増悪,高熱両眼充血,両側胸水,左肺のcoin lesion様陰影出現し某院入院.両側気胸の出現を認め精査のため転院.上強膜炎,胸膜炎,心嚢液の貯留,骨X線上で骨の著明な破壊,高度の炎症所見,血清補体価の低値を呈しMRAと診断.両側気胸については胸腔持続脱気,胸膜癒着術を施行するも改善がみられず,右気胸の悪化に対し右肺剥皮術施行.術中所見で右下葉に黄色結節が散在性にみられ病理組織像ではリンパ球,組織球,巨細胞を伴う凝固壊死巣を認めた.臨床経過からもリウマトイド結節と老えられ,気胸はリウマトイド結節の凝固壊死巣が空洞化して胸腔へ穿孔して生じたと考えれた.本邦においては報告はなくRAの肺胸膜病変として注目すべき症例と考えられた.
  • 武田 智, 武田 昭, 益山 純一, 畠山 牧男, 溝口 義明, 隅谷 護人, 狩野 庄吾, 清水 英男, 二ノ村 信正
    1985 年 8 巻 4 号 p. 207-213
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    Pulse therapy後cytomegalovirus (CMV)感染症を合併したと考えられるsystemic lupus erythematosus (SLE)の1例を報告する. 39歳女性, 29歳第2子妊娠中に多発関節痛で発症したSLE.腎生検で活動性の高いdiffuse proliferative lupus nephritisの組織像を呈しprednisolone (PSL) 60mg/日を投与したが尿沈査の改善が認められずpulse therapy 2回施行,その後肺野にVelcro ralesを聴取し,血液ガスの悪化がみられSLEによる間質性肺炎を疑いPSL loomg/日,さらに免疫抑制剤,血漿交換療法も試みた.間質性肺炎出現後CMV抗体価の有意な上昇がありOKT4/OKT8比は0.29と低値を示しCMVによる間質性肺炎の可能性も疑われ1ヵ月後に尿よりCMVが分離同定され,その後出現した胃や舌の潰瘍周辺部の病理組織で巨細胞封入体が認められた.肺生検は施行できなかったが以上の経過よりpulse therapy後CMV感染症を発症したと考えた. Pulse therapyの安全性の面で興味深い症例と考えられた.
  • 加藤 治樹, 横江 信義, 村上 正志, 金 龍起, 瀬戸 治, 吉田 憲正, 吉川 敏一, 杉野 成, 近藤 元治
    1985 年 8 巻 4 号 p. 214-217
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    OK-432を皮下注射で投与する代わりに,経口投与することで同じ効果が得られるかどうかを検討した. PPD皮内反応, PHA皮内反応減弱を示す非担癌高齢免疫不全者に注射用OK-432 5KEあるいは20KEを週3回経口で1ヵ月間投与し,投与前,投与終了時およびその2ヵ月後にPPD, PHAおよびSu-PS皮内反応を施行した.いずれの投与量によってもPPD皮内反応の増強がみられたが, 20KE投与群に強い傾向がみられた. PHA皮内反応も同様の傾向を示したが, Su-PS皮内反応には一定の傾向がみられなかった.このことから, OK-432の経口投与によっても,皮下注射の場合と同様PPDおよびPHA皮内反応でみた非特異的免疫能が増強されると考えた.
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