日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第33回日本臨床免疫学会総会抄録集
選択された号の論文の136件中1~50を表示しています
  • 松本 功
    セッションID: S1-1
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 藤井 隆夫
    セッションID: S1-2
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 平林 泰彦
    セッションID: S1-3
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 佐藤 伸一
    セッションID: S1-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 佐藤 慎二, 諏訪 昭, 平形 道人
    セッションID: S1-5
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 鈴木 和男
    セッションID: S1-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 松井 利浩
    セッションID: S1-7
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 田中 良哉, 辻村 静代, 齋藤 和義
    セッションID: S2-1
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 西本 憲弘
    セッションID: S2-2
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 天野 宏一, 竹内 勤
    セッションID: S2-3
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    抗TNFα療法はRA治療における「革命」であり、BenchからBedsideに与えられた最大の恩恵の一つである。しかしその臨床効果も決して完全ではない。Infliximabの市販後調査において、22週目のACR20%反応率は約80%と高いが、患者満足度を反映するACR50%反応率は50%前後に留まる。症例による臨床的反応性の違いが何によるのかを調べる事は、将来の抗TNF療法の適応症例の選択に役立つのみでなく、RAの病態の個人差のメカニズムの一部を解明することにもつながる可能性がある。今回、infliximabを使用したRA患者の投与前と投与後の末梢血のmRNA発現を、マイクロアレイを用いて、炎症や免疫に関連する遺伝子を網羅的に解析し、infliximabの有効性を予測しようという多施設共同研が開始された。2004年12月までに133例の登録が完了した。その結果、14週時点での有効性予測の正確性は、投与前および投与後2週間の2サンプル比較で95%、投与前1サンプルで85%であった。このような臨床の現場から得られた知見(薬剤に対する反応性や副作用など)からRAの病態の機序など基礎的な成果が生み出される可能性もあり、臨床医のBedsideでの観察がきわめて重要である。
  • 渡辺 守
    セッションID: S2-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 宗像 靖彦, 佐々木 毅
    セッションID: S2-5
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 保田 晋助
    セッションID: S2-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 吉田 俊治
    セッションID: S3-1
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 竹内 勤
    セッションID: S3-2
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 寺井 千尋
    セッションID: S3-3
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 市川 健司
    セッションID: S3-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 吉田 雅治
    セッションID: S3-5
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 深谷 修作
    セッションID: S3-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 亀田 秀人
    セッションID: S3-7
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 千葉 健治
    セッションID: S4-1
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 岩倉 洋一郎
    セッションID: S4-2
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 土屋 尚之
    セッションID: S4-3
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 八木 秀樹, 大津 進, 益子 高
    セッションID: S4-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 加藤 和則
    セッションID: S4-5
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 酒井 文彦
    セッションID: S4-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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  • 大村 浩一郎, Nguyen Linh, Benoist Christophe, Mathis Diane
    セッションID: 1-2
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    関節リウマチのモデルマウスK/BxNにおけるTh1/Th2バランスを調べた。リンパ節のT細胞を抗原刺激し、培養液中のIL-4, IFNgをELISAで測定すると大量のIFNgのみ検出された。また、刺激T細胞の細胞内IL-4,IFNgを抗体で染めるとTh2<Th1で一見Th1優位な病態に見えた。ところがIL-4欠損KBxNマウスでは関節炎が強く抑制され、またIL-4とGFPが同時に発現される4getマウスとK/BxNを掛け合わせ、各種細胞をFACSで観察するとT細胞と好酸球で強くIL-4(GFP)が発現されていた。T細胞由来もしくは好酸球由来どちらのIL-4が病態に重要かを調べるために、IL-4ノックアウトマウスをT細胞のみ、ホストのみ、もしくは両方に用いてT細胞のトランスファー実験を行ったところT細胞由来のIL-4が発症には重要で好酸球由来のIL-4は必要ないことが示された。すなわち、K/BxN関節炎ではTh1, Th2両細胞が存在するがIL-4を発現するT細胞(すなわちTh2)が発症により重要である。このように、疾患のTh1/Th2バランスを考えるときには、各検査の感度やサイトカインの特性を知った上で評価する必要があり、また関節炎は単純なTh1 diseaseとかTh2 diseaseなどという単純な病態ではないと思われる。
  • 飯塚 進子, 田中 住明, 星 健太, 田中 淳一, 石川 章, 遠藤 平仁, 近藤 啓文
    セッションID: 1-3
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    【背景および目的】MASは血球貪食症候群を含む、成熟したマクロファージの異常活性に基づく熱性疾患と提唱されている。しかし、MASは成人スチル病と重なる部分も多いため、疾患概念としては未だ確立はしていない。本報告では、当院でMASと考えられた3症例を検討し、その臨床像を解析することを目的とした。【結果】症例1は40歳台女性で、発熱と重篤な肝障害で発症した。症例2は20歳台女性で、発熱、皮疹、肝脾腫で発症した。症例3は10台女性で、高熱と肝脾腫、播種性血管内凝固症候群で発症した。これらの症例では、血清フェリチン、IL-18濃度は異常高値であった。しかし、いずれの症例もスチル病の診断基準を満たさず、EBウイルス感染や悪性腫瘍は認めなかった。全例でステロイドパルス治療が行われ、臨床像の改善とともに、血清フェリチン、IL-18は正常化した。症例2では約3ヵ月後に肝障害を呈し、IL-18は再び増加した。【考察および結語】MASはスチル病や血球貪食症候群と関連する疾患概念だと考えられているが、自験例はいずれも両疾患の診断を満たさなかった。これらの病態は非常に重篤であり、その診断、治療効果の判定に血清IL-18は極めて有用であった。
  • 吉本 桂子, 小笠原 未恵, 瀬戸山 由美子, 鈴木 勝也, 津坂 憲政, 安倍 達, 竹内 勤
    セッションID: 1-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    <目的>SS患者T細胞の機能とBAFFの関与を他のサイトカインとの関係も含めて検討するため、患者末梢T細胞を用いて検討を行った。<方法>SS患者、健常人の末梢血リンパ球よりCD3陽性T細胞を精製分離した。これらを抗CD3抗体により刺激培養し、培養上清中のBAFF 、IFN-γをELISA法にて測定した。また、RT-PCR法にて遺伝子発現を検討した。さらに、この培養系にcyclosporin A、SP600125、SB203580などの薬剤やrIFN-γを添加し、BAFF発現、産生における影響を検討した。<結果・考察>抗CD3抗体で刺激培養したSS患者末梢T細胞からのBAFF、IFN-γの産生は、健常人と比較して有意に増加した。遺伝子発現も同様の結果を示した。rIFN-γを患者末梢T細胞に加え培養した場合、BAFFの発現、産生誘導が認められた。また、患者末梢T細胞をcyclosporin A、JNK阻害剤であるSP600125、MAPkinase阻害剤であるSB203580存在下でそれぞれで抗CD3抗体による刺激培養したところ、それぞれ約70%、約40%、約30%のBAFF産生が阻害された。これらの結果よりT細胞におけるBAFF発現、産生機構にはIFN-γが関与する経路、calcineurin/NFATを介した経路、MAPkinaseを介した経路などが関与する可能性が示唆された。
  • 水野 由美, 田中 珠美, 高田 英俊, 原 寿郎
    セッションID: 1-5
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    (目的) 熱性けいれんにおけるcytokineの関与を検討するため髄液中cytokine濃度を測定し他の小児期の中枢神経感染症との比較検討を行った。(対象) 細菌性髄膜炎、無菌性髄膜炎、脳炎・脳症、熱性痙攣患者(方法) Cytometric Bead Array (BD Biosciences)を用いて髄液中および血清中のIL-8,IL-1β,IL-6,IL-10,TNF, IL-12p70濃度を測定した。(結果) 細菌性髄膜炎では測定した6種類のcytokineすべての髄液中濃度が他の疾患に比し高値だった。無菌性髄膜炎では髄液中IL-6, 8, 10, TNFが熱性けいれんに比し高値だった。熱性けいれん患者では髄液中IL-6, 8が軽度上昇した症例がありIL-8は髄液中濃度が血清中濃度より高値だった。脳炎・脳症患者では髄液中IL-8が著明な高値(>2500pg/ml)をとる症例があった。(結語)疾患によりcytokineの上昇パターン、程度に差が見られた。熱性けいれん患者で髄液中IL-8濃度が血清中濃度より高値の症例があり病態に関与する可能性が示唆された。 
  • 祝迫 惠子, 加藤 大典, 山城 大泰, 辻 和歌子, 吉川 清次, 上田 修吾, 稲本 俊
    セッションID: 1-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    【背景】当科における乳癌手術では、ドレーンを留置せず、腋窩に貯留するリンパ液を穿刺吸引しているので、術後局所の炎症状態を貯留するリンパ液の量などから観察することができる。【目的】手術局所のサイトカインや増殖因子等の変化を観察し、手術侵襲にともなう炎症から創傷治癒への過程におけるこれらの因子の関与を解析することを目的とした。【対象・方法】2004年7月から9月までの間に当科で乳房部分切除術、腋窩リンパ節郭清術を受けた6例について、術後1、7、14、21、28日目に、治療を目的として患側腋窩に貯留したリンパ液を経皮的に穿刺吸引して得られたリンパ液の量と白血球分画を測定し、ELISA法を用いてリンパ液中のIL-6、IL-8、IL-10、TGF-β1、bFGF、VEGF-Cの濃度を測定した。【結果】リンパ液の貯留量は平均30_から_115mlで7日目と14日目で100mlを越えてピークを示した。白血球分画をみると、術後1日目は好中球が80%以上を占めるが、術後7日目以降はリンパ球が80%以上を占めていた。IL-6、IL-8、IL-10、bFGF等は術後1日目が最も高く、以後急激に減少したのに対して、VEGF-Cは徐々に増加した。【結論】IL-6、IL-8、IL-10等の炎症に関わるサイトカインは手術直後に最も多く出現したのに対し、VEGF-Cは徐々に増加し、治癒過程に関与していることが示唆された。
  • 坂井 美保, 石川  章, 岡田  純, 近藤 啓文
    セッションID: 1-7
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    目的 : ANGIOPOIETIN-1(Angi-1)はTIE2受容体を介して、血管平滑筋の増殖を誘導する因子である。近年、Angi-1がRAにおける血管の増殖や、肺高血圧症における肺血管の平滑筋の増殖にも関連することが推測されている。そこで、本研究では、血清中のAngi-1を測定し、膠原病におけるAngi-1の意義を検討した。対象及び方法:血清Angi-1を monoclonal 抗ヒトAngi-1抗体及びpolyclonalヒツジ抗ヒトAngi-1抗体 (R&D Systems)を用いたsandwitch ELISAにて測定した。対象は、30人の健常人、 24例のSSc, 20例のPM-DM, 42例のSLE、25例のMCTD, 26例の膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症(PAH), 28例のRAを用いた。 結果: 健常人の血清Angi-1は 0.12 ± 0.35 pg/mlで、健常人平均+3SD (1.18 pg/ml)以上を上昇と判定した. Angi-1の陽性率は、SSc 3/24, PM-DM 1/20, SLE 4/42, MCTD 5/25, RA 10/28, 膠原病PAHでは8/26例であった。RAおよびPAHを伴う膠原病での上昇率が高かった。 結語:Angi-1は、RAやPAHの一部で血清angi-1の上昇がみられ、血管病変との関連が示唆された。
  • 萩原 圭祐, 西川 哲平, 宋 健, 吉崎 和幸
    セッションID: 1-8
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    昨年、我々は、IL-6阻害治療により、急性炎症蛋白であるSAAの正常化が見られる機構を、SAAリアルタイム定量的RT-PCRの系で解析し、複数のサイトカインによるSAAの相乗発現においてIL-6が必須であり、従来関与の言われていなかったJAK-STAT系が重要であることを報告した。しかし、ヒトSAA1のプロモーター領域には、既知のSTAT3の結合領域は報告されていない。そこで、ルシフェラーゼアッセイによるプロモーター解析を行ったところ、STAT3がSAA1の相乗発現に必須であり、NF-κB結合領域を介し、SAA1の相乗発現を誘導することが明らかになった。EMSAにより転写複合体にSTAT3が存在することを確認し、さらに、免疫沈降及びDNA affinity chromatographyにより、STAT3がNF-κB p65と複合体を形成し、NF-κB結合領域近傍に結合することを確認した。さらに、STAT3が転写共役因子であるP300を誘導しSAAの相乗発現に寄与することが明らかになった。以上のことからIL-6阻害治療がSAAを正常化する機構は、NF-κB p65とSTAT3のクロストークを阻害する結果であり、SAAの過剰産生により引き起こされるAAアミロイドーシスの治療にSAAの産生を抑制するIL-6阻害治療が有効であることが転写レベルで裏付けられた。
  • 川内 喜代隆, 飯島 貴美子, 山田 修
    セッションID: 1-9
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    T細胞やB細胞の抗原受容体刺激によってテロメラーゼ活性が誘導されることは知られているが、NK細胞の増殖・活性化に伴うテロメラーゼの誘導については不明である。我々は、IL-2依存性増殖を示すNK92細胞を使用しテロメラーゼ活性誘導のメカニズムを検討したので報告する。IL-2を枯渇した状態からIL-2を再添加し増殖を誘導すると、Akt分子などと共にテロメラーゼが活性化される。この活性化はテロメラーゼの触媒サブユニットであるhTERT遺伝子の転写亢進を伴っていた。テロメラーゼの誘導に関与する分子を明らかにするため、PI3K、Hsp90、mTORの特異的阻害剤で細胞を前処理したところ、PI3K阻害剤は転写レベルで、Hsp90およびmTOR阻害剤は翻訳後のレベルでhTERTを阻害した。さらに、Akt、Hsp90、mTOR、S6Kの特異抗体がテロメラーゼ活性を免疫沈降すること、hTERTとこれらの分子が複合体を形成することが示された。新鮮腫瘍細胞を用いた検討からも、同様な分子がテロメラーゼの調整に関与することが示唆され、少なくともトランスフォームしたNK細胞ではPI3K/Akt/Hsp90/S6Kの経路がテロメラーゼの活性化に必要であると考えられた。
  • 香月 有美子, 花岡 洋成, 古屋 善章, 高田 哲也, 木村 納子, 金子 祐子, 岡 浩子, 徳丸 裕美, 野島 崇樹, 佐藤 慎二, ...
    セッションID: 2-1
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    【目的】多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM),強皮症(SSc)患者血清におけるサイトケラチン(CK-8,CK-19)に対する自己抗体と間質性肺炎(IP)との関連性の追求【対象】PM/DM 38例{IP(+)26例;IP(-)12例},SSc78例{IP(+)38例;IP(-)40例},健常人16例【方法】1)CK-8,CK-19に対する自己抗体はリコンビナントCK-8,CK-19蛋白を抗原とした免疫ブロット法により検索.2)抗CK-8,抗CK-19抗体の細胞内局在はA549(肺癌由来II型上皮)細胞を基質とした間接蛍光抗体により検討.3)対象患者をIPの有無で層別化して解析.【結果】1)PM/DMでは抗CK-8抗体陽性率:IP(+)23%,IP(-)0%,抗CK-19抗体陽性率:IP(+)73%.IP(-)8%であった.2)SScでは抗CK-8抗体陽性率:IP(+)0%,IP(-)0%,抗CK-19抗体陽性率IP(+)26%,IP(-)49%であった.3)抗CK-8,抗CK-19抗体ともにA549細胞の細胞質をびまん性に染色していた.【結語】PM/DMでは抗CK-8,抗CK-19抗体ともにIPとの関連が示唆された.一方,SScでは抗CK-8,抗CK-19抗体ともにIPとの関連性が明らかでなく,PM/DMとSScにおけるIPの病態が異なることが推測された.
  • 村上 孝作, 吉藤 元, 小林 志緒, 川端 大介, 田中 真生, 臼井 崇, 藤井 隆夫, 三森 経世
    セッションID: 2-3
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    【目的】 抗Ku抗体は日本人の強皮症(SSc)+多発性筋炎(PM)の重複症候群に見出される自己抗体として報告された.しかし,米国ではSLEに最も多く検出されると報告され,人種ごとの遺伝的背景の違いによると考察されてきた.そこで我々は抗Ku抗体陽性の自験例について臨床的特徴を検討した.【方法】 2001年から2004年までに当院で診療した膠原病とその疑い例1185例の保存血清についてRNA免疫沈降法を施行し,高分子核酸スメアを沈降した血清をさらに35S‐メチオニン標識HeLa細胞を用いた蛋白免疫沈降法を行って抗Ku抗体を同定した.【結果】 70kDa / 80kDa蛋白へテロ2量体を免疫沈降する抗Ku抗体は6例(0.51%)に陽性であり,SLEとPMの重複例2例,SLE 2例(1例はCK値上昇あり),PM 1例,未分類膠原病(レイノー現象・手指硬化症・クリオグロブリン血症・CK値上昇)1例であった.抗Ku抗体陽性6例中,PMないし筋病変は5例に,SLEないしSLE様症状は4例に,両者の重複は3例に認められた.また,多発関節炎が5例に,レイノー現象が4例に,手指硬化などの強皮症様症状が2例に認められた.【結語】 少数例の解析ではあるが,抗Ku抗体は筋炎重複症候群と関連し,特徴的な臨床像を示す可能性が示唆された.
  • 玉熊 桂子, 吉田 俊治
    セッションID: 2-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    [研究要旨]血管炎症候群で抗好中球細胞質抗体に次いで高率に認められる自己抗体である抗内皮細胞抗体(AECA)の中で、高安動脈炎患者血清に高率に高い特異性で抗74KDa抗体が検出されることを報告してきた。今回、間接蛍光抗体法による免疫細胞化学的検討を試みた。 対象は高安動脈炎、膠原病関連疾患、対照として健常人血清を用いた。正常ヒト細胞のhuman umbilical vein cell(HUVEC)、単核球とヒト血球系腫瘍細胞U937、Jurkat、HL60、K562を培養し、披検血清を反応させた。2次抗体 (Alexa Fluor 546 goat anti-human IgG)で反応後、3% paraformaldehydeで固定しDAPI核染色を行なった。 高安動脈炎患者血清では細胞膜表面に強い顆粒上の染色像が見られた。膠原病関連疾患でも同様に膜表面に染色像が見られた。そして、HUVECの染色像と高安動脈炎患者血清に見られる抗74KDa抗体陽性患者との間に強い相関が見られた。以上より、高安動脈炎患者血清に細胞膜表面に対する抗体の存在が確認された。
  • 中村 稔, 森 剛志, 瀧井 康, 小藪 真紀子, 横山 照史, 小森 敦正, 右田 清志, 大黒 学, 八橋 弘, 石橋 大海
    セッションID: 2-5
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    <背景・目的>核膜孔の構成成分であるgp210蛋白に対する自己抗体が持続陽性の原発性胆汁性肝硬変(PBC)は、肝不全への高リスク群であることを昨年の本学会で報告した。しかし、肝不全に至った症例の約25%はgp210抗体が持続陰性であり、gp210抗体が持続陽性の症例の半数以上は長期経過観察でも肝不全には至らない(J.Hepatology 42:386-392,2005)。肝不全への高リスク群をより正確に診断するために、PBCで出現する他の自己抗体を同時に測定し、その有用性について検討した。<方法>国立病院機構肝疾患共同研究グループ(NHOSLJ)・PBCコホート研究に登録されているPBC294症例(肝不全進行群30例、非進行群264例)の血清437検体を用いてgp210、SP100、セントロメア、M2抗体をELISAで測定した。<結果>肝不全進行群30例のgp210、SP100、セントロメア、M2抗体陽性率は順に、73.3%、6.7% 、30.3% 、90.0%、非進行群264例の陽性率は順に、23.5%、9.5%、29.2%、88.3%であった。gp210抗体陽性84症例のうち、gp210抗体のみが陽性、SP100抗体も陽性、セントロメア抗体も陽性の症例は順に65例、4例、15例であり、その中から順に15例(23.1%)、1例(25%)、6例(40%)が肝不全に進行した。<結語>抗gp210抗体に抗セントロメア抗体測定を加えることにより、より正確に肝不全進行群を予測できる可能性が示唆された。
  • 宮地 清光, 宮川 浩, 多田 慎一郎, 斎藤 英胤, 日比 紀文
    セッションID: 2-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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    (目的)抗gp210抗体は原発性胆汁性肝硬変(PBC)の約25%に出現する疾患特異性の高い自己抗体で、本抗体陽性患者の予後が悪いことが報告されている。間接蛍光抗体法による抗核膜抗体検索は、抗体価が低いこと、抗核抗体が陽性の場合とくに見落とされやすい。今回外国で新たに作成されたELISAで抗gp210抗体とさらには日本では殆ど検討されていない抗sp100抗体も検索した。(方法)PBCは80例(男5、女75)、その他抗gp210抗体以外の抗核膜抗体をコントロールとした。QUANTA Lite TM gp210 、とsp100 ELISA (INOVA、USA)を使用した。判定基準は25U以上が陽性、20U以下が陰性、20.1_から_24.9が判定保留である。(成績)抗gp210抗体はPBCの20%(16/80)に陽性(26.3_から_143.6U)であった。抗gp210抗体以外の抗核膜抗体、抗LAP2,抗LBR, 抗Tpr抗体は本ELISAで陰性であった。抗sp100抗体は11%(9/80)に陽性(44.2_から_157.2U)であった。抗sp100抗体は抗gp210抗体に比し、低頻度であった。(考案)本ELISAは他の抗核膜抗体との反応は陰性で、抗gp210抗体の検索はPBCの診断に有用であることが確認された。臨床的意義に関しては今まで抗gp210抗体陽性PBCは予後が悪いことを報告したが今後さらに検討する予定である。
  • 後藤 直哉, 室 慶直
    セッションID: 2-7
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
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     p80 coilinは、snRNPやsnoRNPのmaturationに関与していると考えられている核内構造体Cajal Body上に存在する蛋白で、Cajal Bodyの特異的マーカーとして注目されている自己抗原である。今回、アトピー性皮膚炎や限局性強皮症で報告のある抗p80coilin抗体の臨床的意義を確立するため、日本人の多検体を使ったepitopemappingを行った。【方法】間接蛍光抗体法およびWestern blot法により1306検体から抗p80coilin抗体陽性血清を選び出し、6個のtruncated mutantを用いたWesternblot法、免疫沈降法によりepitopeを決定した。【結果】得られた34例の抗p80 coilin抗体陽性血清と反応したのは、C末端421-576アミノ酸領域に相当するconstructのみであった。抗p80 coilin抗体陽性患者に特異的な疾患は見られなかった。【結論】p80coilinの自己免疫epitopeはC末端のconserved regionに1つのみ存在し、蛋白のconformation依存性も示唆された。また、epitopeの差異が臨床病態を決定していないことも判明した。さらに、本抗体陽性者の疾患は様々で、本抗体は少なくとも膠原病の疾患特異マーカーにはならないと考えられた。今回同定したepitope領域は生物学的機能がほとんど分かっておらず、今後の解明が望まれる。
  • 田中 真生, 野島 崇樹, 平形  道人, 桑名  正隆, 津坂  憲政, 堤  明人, 寺井  千尋, 土肥  眞, 高崎  芳成, 南木 ...
    セッションID: 2-8
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】多施設共同研究により,難治性病態を呈する全身性自己免疫疾患患者において種々の自己抗体を測定し,その特異性・治療反応性・転帰との関連を明らかにして,早期診断・予後推定・治療方針の指標の確立をめざす.【方法】各施設に2003年4月から1年間に入院した,SLE,SSc,PM/DM,RAの全患者を登録し,自己抗体を測定し,臨床症状,治療とその反応性,転帰を追跡調査した.自己抗体は市販ELISAキットおよびRNA免疫沈降法にて測定した.【結果】登録症例数は520で,SLE 214,SSc 57,PM/DM 62,RA 145,これらの重複症候群21であった.最多合併症はRAで肺疾患,SLEでネフローゼ症候群,SScで難治性皮膚病変,PM/DMで間質性肺炎であった.自己抗体との有意な相関を認めたのは,PM/DMの抗ARS抗体と間質性肺炎(p<0.005),SLEの抗Smおよび抗ribosome抗体と中枢神経症状(p<0.005, p<0.02),SLEの抗SSB/La抗体と間質性肺炎(p<0.02),SScの抗RibosomeP抗体と難治性皮膚潰瘍(p<0.02)であった.【考察】自己抗体は診断に役立つ疾患特異的マーカーであるのみならず,病態とも関連する病態マーカーになりうることが示された.これは自己抗体によって臨床経過や重症度,治療反応性を予測することが可能となることを示唆する.
  • 石田 博
    セッションID: 2-9
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    80歳女性。嘔気・食思不振を主訴として来院するも「うつ病」として治療されていた。さらに末梢神経障害が随伴したため、精査したところ右肺S6に実質性腫瘍の存在が判明した。ProGRP高値などより「肺小細胞癌」と診断し、電気生理学的検査や自己抗体の検査により抗核抗体陰性・抗AchR抗体陰性・抗VGCC抗体陽性・抗Hu抗体陽性などより「Lambert-Eaton症候群+抗Hu抗体症候群」と診断した。その後、化学療法や放射線治療もしていないが、不明熱・汎血球減少症をきたしたため、骨髄穿刺検査などの検査を施行したところ骨髄マクロファージ系細胞の貪食像を認めた。LDHやフェリチンも高値を呈し「血球貪食症候群」の合併が判明した。また血清中サイトカインプロファイルではIL-10が高値を呈した。これらの疾患の合併意義やIL-10高値について、若干の文献的考察を加えて報告する。自己抗体の産生機構についても検討を加えた。
  • 唐澤 博美, 小川 法良, 澤木 俊興, 河南 崇典, 下山 久美子, 福島 俊洋, 正木 康史, 廣瀬 優子, 梅原 久範
    セッションID: 3-1
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】膠原病患者の免疫抑制療法におけるCMV感染症について検討を行なった。【対象と方法】2002年1月から2005年6月の間に入院した膠原病患者49例のうち、PSL30mg以上にて治療開始され、血球減少、肝機能異常、間質性肺炎、消化管出血、発熱などのためCMV感染症が疑われた16症例についてCMV antigenemia(Ag)法を用い検討した。基礎疾患はSLE 10例、MRA 2例、MCTD 1例、DM 1例、RA 1例、ANCA関連血管炎 1例であった。【結果】CMV-Ag陽性は11例で、治療歴はmPSL pulse7例、免疫抑制剤併用6例であった。CMV-Ag陰性5例はmPSL pulse 3例、免疫抑制剤併用4例であった。CMV陽性症例ではPSLによる治療開始後、38±34日目(7日?124日)にCMV-Ag陽性となった。CMV感染時の白血球数、IgG値に陰性例との有意差は認めなかったが、リンパ球数に有意差が認められた(陽性例353±199/mm3, 陰性例1071±780/mm3, P=0.047)。【結語】免疫抑制療法施行中の膠原病患者ではCMV感染が稀ではなく、CMV-Ag法によるスクリーニングが有用である。特にリンパ球数の少ない例ではCMV感染に十分な注意を払う必要がある。
  • 佐藤 智, 河島 尚志, 渡邊 知愛子, 五百井 寛明, 長谷川 大輔, 西亦 繁雄, 柏木 保代, 武隈 孝治, 星加 明徳
    セッションID: 3-2
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    HPSは多彩な臨床症状で発症する。今回我々は致死的経過を示したVAHSを4例経験したので報告する。症例1:SLEの19歳女性。発熱、咽頭痛を主訴に入院。EBV感染と診断した。解熱せず、肝脾腫、汎血球減少、肝機能障害、フェリチンの上昇を認めた。IVIG、mPLSパルス療法、CyA、血漿交換施行も効果なく入院72日目に死亡。症例2:2ヶ月男児。発熱、哺乳低下を主訴に入院。Combined immnunodeficiency with predominant T cell defectと診断した。CMV感染症を発症し、肝脾腫、汎血球減少、高フェリチン血症を認めた。IVIG、mPLSパルス療法、交換輸血施行も改善なく入院76日目に死亡。症例3:1歳4ヶ月男児。心肺停止にて当院に搬送され、入院20時間後に死亡。骨髄、肝組織からパラインフルエンザ2ウイルスを検出した。症例4:4ヶ月男児。心肺停止にて当院に搬送され、入院23時間後に死亡。髄液、肝組織からエンテロウイルスを検出した。考察:HPSは急激な経過を示し予後不良のことがある。症例1,2のように基礎疾患がある場合早期の治療介入が必要と考えられた。症例3,4ではHPSが乳幼児期では突然死との関連も示唆される可能性があった。4例とも高サイトカイン血症と病理所見から血球貪食像と多量のウイルスを認め、ウイルスの増殖の抑制ができないことが誘引と考えられた。
  • 高田 英俊, 野村 明彦, 原 寿郎
    セッションID: 3-3
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
     GM-CSFで誘導したヒトマクロファージ(GM-Mφ)は結核菌に対して抵抗性が弱いのに対して、M-CSFで誘導したマクロファージ(M-Mφ)は抵抗性である。この機能の差がどのような分子によってもたらされているかを検討するために、我々はマイクロアレイ法を用いて遺伝子発現の違いを検討した。 末梢血単球をGM-CSFあるいはM-CSF存在下に7日間培養し、GM-MφおよびM-Mφを誘導し、さらにこれらの細胞のBCG刺激後の遺伝子発現の変化をマイクロアレイで検討した。 FN1遺伝子はGM-Mφで、FCGR2B遺伝子はM-Mφで最も発現が亢進していた。BCG刺激により、4つのケモカイン遺伝子、 Osteopontin (SPP1)CXC chemokine ligand 7 (CXCL7)CC chemokine ligand 11 (CCL11)、およびCCL20が、GM-Mφと比較してM-Mφで発現が亢進していた。SPP1あるいはCXCL7刺激により、GM-Mφの結核菌H37Ra感染に対する抵抗性が亢進した。SPP1あるいはCXCL7で刺激したGM-MφはSuperoxide産生能の亢進が認められた。 SPP1とCXCL7は抗酸菌に対する感染防御において重要な役割を果たしている可能性が示唆された。共同研究者:九州大学大学院医学研究院成長発達医学Vahid Khajoee、齋藤光正、楠原浩一、同細菌学吉田眞一教授、九州大学生体防御医学研究所感染防御研究センター感染制御学吉開泰信教授
  • 村上 洋介, 上阪 等, 赤星 透
    セッションID: 3-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    (目的)Triggering receptor expressed on myeloid cells-1 (TREM-1) は、MΦの細胞表面に存在するレセプターである。リガンドは不明であるが、TREM-1のagonist Abは、TREM-1と結合することで炎症性サイトカインの発現増強など多彩な炎症反応を示すことが明らかとなっている。TREM-1はLPSによりその発現が誘導される。しかし、LPSによって誘導されることが知られているprostaglandin E2 (PGE2) がTREM-1発現に関与するかは明らかではない。そこで本研究では、LPS誘導TREM-1発現におよぼすPGE2の作用を検討した。(方法) 腹腔Mφ (RPM)を種々のPGsで刺激し、TREM-1の発現をreal time PCR法で解析した。RPMをCOX inhibitorで前処理し、LPS刺激したときのTREM-1発現を同様に解析した。PGE2</SUB2>で前処理したPBMCsをagonist Abで刺激し、サイトカイン産生をELISAで測定した。(結果および考察) PGE2はTREM-1の発現を誘導することが認められた。LPSによるTREM-1発現はCOX inhibitorで顕著に抑制されたことから、LPS誘導内因性PGE2がTREM-1発現を制御していることが示唆された。また、PGE2で前処理したPBMCsでは、agonist Abの刺激によりサイトカイン産生が増強されたことから、PGE2を介したTREM-1発現誘導が炎症の増悪に関与していることが示唆された。
  • 天野 貴之, 梶原 浩司, 吉川 功一, 盛岡 潤, 福井 美紀子, 日野田 裕治, 鈴木 倫保
    セッションID: 3-5
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    目的:強力な抗腫瘍効果を得るため、抗原をリソソーム内に局在させMHC classI、II上に効率よく抗原提示させるために必要なシグナル配列を有する樹状細胞導入用のプラスミドカセットを作製し、その抗腫瘍効果を検討した。方法:リソソーム局在に必要なシグナル配列を転写用ベクターpSP64に挿入しプラスミドカセットを作製した。これにglioma腫瘍関連抗原RHAMMのcDNAを挿入した。このプラスミドより増幅させたmRNAを導入した樹状細胞及び何も導入していない樹状細胞、mRNA導入後クロロキン処理をしMHC classIIをブロックした樹上細胞を用いてマウス脳腫瘍モデルに対するワクチン療法の抗腫瘍効果を生存期間、抗原特異的CTL活性の誘導により検討した。結果:in vitroにて両端にリソソーム局在に必要なシグナル配列を有するRHAMM mRNAの生成を確認した。RHAMM mRNA導入樹状細胞をもちいたワクチン療法群ではcontrol群と比較し統計学的に有意な生存期間の延長が認め、腫瘍特異的CTL活性の誘導を認めた。これらの抗腫瘍効果はRHAMM mRNA導入樹状細胞のクロロキン処理によるMHC classIIブロックにより減弱した。結論:本法による脳腫瘍ワクチン療法の有用性が示唆された。本法の抗腫瘍効果にはMHC class1のみならずMHC classII上の抗原提示が関連していることが示唆された。
  • 渡辺 隆司, 大槻 誠
    セッションID: 3-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    〔目的〕NaCl除去・分離濃縮海洋水を精製・結晶化した常量・微量無機質から成る結晶製剤:スーパーMCM(S-MCM)の癌細胞障害作用及び移植癌細胞増殖抑制作用の検討。〔方法〕1)S-MCMのHeLa-S3癌細胞障害作用:10%FBS加EagleMEM培養HeLa-S3癌細胞(約4万個/3cmウエル)をS-MCM液(300_から_1500μg/ml)で2時間処理後、10%FBS-MEM液で培養。経時的に固定・染色した細胞数を鏡顕下で算定。2)S-MCMの移植Sarcoma-180肉腫細胞増殖抑制作用:S-180肉腫細胞(約10万個)を6週齢ICR雌マウス大腿部付け根皮下移植後、S-MCM液(80_から_2000μg/マウス/日)を皮下投与(計8回)。移植28日目の肥大肉腫重量を計測。〔結果〕1)HeLa-S3癌細胞障害作用:対照群の細胞数は培養日数の経過に伴って増加したが、実験群では処理濃度に依存して顕著な増殖抑制効果がみられた。2)移植S-180肉腫細胞の増殖抑制作用:移植28日目に摘出対照群由来肉腫の平均重量は16.3gであったが、S-MCM(2000μg)投与群では5.6gであった。〔結語〕S-MCMのHeLa-S3癌細胞障害作用は含有無機質類の細胞内浸透圧・酸/塩基平衡の破綻とフリーラジカル多量発生による癌細胞の自己崩壊に起因し、他方移植S-180肉腫細胞増殖抑制作用はS-MCMを介しての非特異性免疫系の機能亢進・促進作用に起因することが示唆された。
  • 関谷 和治, 宮下 吉宏, 信川 高寛, 岡野 哲郎
    セッションID: 4-1
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
    [目的] 治療内服薬と補完医学素材:雲南紅豆杉併用によるスギ花粉症患者QOL改善効果を検討した。[材料、対象] 雲南紅豆杉とアレルギーに良いと一般的に知られている甜茶を比較補完医学素材として用いた。対象は本調査に同意が得られたスギ花粉症外来患者(IgE-RAST陽性)61例を対象とした。[方法] 雲南紅豆杉材部チップ(4g/リットル)を一日1リットル服用。内服薬+雲南紅豆杉、内服薬+甜茶、内服薬のみ服用の3群により比較検討した。6項目の症状(くしゃみ、鼻水、鼻閉、鼻・喉の痒み、目の痒み、涙の程度)について4段階スコアを用い、有効性を検討した。[結果] 紅豆杉群での目の痒みについてはアレク゛ラ(2.29→1.86)、アレロック(2.00→1.86)、オノン(2.50→2.00)のスコアの改善があった。アレシ゛オン(2.33→2.33)では変化はなく、クラリチン(2.17→2.33)では改善傾向を示さなかった。同様に甜茶群ではアレク゛ラ(2.00→2.00)で変化なく、アレシ゛オン(1.25→1.50) 、アレロック(2.00→3.00)、クラリチン(1.00→2.00) オノン(1.75→2.50) では改善傾向を示さなかった。[考案] 内服薬の種類にかかわらず紅豆杉を長期併用することによってスギ花粉症患者のQOL改善に寄与する可能性があり補完医学素材として有用と考えられた。 
  • 粟屋 昭, 森 透, 佐橋 紀男, 山崎 暁子, 程 雷, 白川 太郎
    セッションID: 4-2
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/10/18
    会議録・要旨集 フリー
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