臨床神経生理学
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42 巻 , 2 号
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原著
  • 鈴木 陽子, 宮島 美穂, 吉田 典子, 太田 克也, 松島 英介
    2014 年 42 巻 2 号 p. 37-43
    発行日: 2014/04/01
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    電気けいれん療法 (electroconvulsive therapy; ECT) 術中は心臓自律神経活動が大きく変動する。本研究では心拍数と心拍変動解析を用いてECT術中の心臓自律神経機能変化の評価を行った。患者8名を対象として, 通電開始4分前から4分後における, 心拍数と心拍変動解析指標のHF (心臓副交感神経活動指標) とLF/HF (心臓交感神経活動指標) を経時的に観察した。通電開始直前3拍と開始後3拍の平均心拍数を比較した。通電後30–100秒および100–170秒におけるHFとLF/HFのパワー値を比較した。通電直後の3拍間の平均心拍数においては有意な徐脈化が観察された。この結果は1相目では副交感神経が優位であることを示した。通電後30–100秒間でLF/HFのパワー値が有意に上昇し, 100–170秒間でHFのパワー値が有意に上昇した。この結果は2相目では交感神経が優位で, 3相目では副交感神経が優位であることを示唆した。通電後の心臓自律神経機能は副交感神経–交感神経–副交感神経活動優位の3相性に変化することが確認された。
  • —Cross-correlogramによる検討—
    八木 和広, 野地 七恵, 髙橋 貴行, 河野 寛一, 鶴田 和仁
    2014 年 42 巻 2 号 p. 44-54
    発行日: 2014/04/01
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    加速度センサの信号を用いた相互相関関数 (Cross-correlogram) による運動関連脳磁場を検討した。右手の第1指の指節間関節と中手指節関節の間に加速度センサを装着し, 右手の母指球筋に表面筋電図を装着した。第1指の屈曲伸展運動を自己ペースで90秒間実施した。第1指の屈曲伸展運動中の脳磁場活動と装着した加速度センサの信号および表面筋電図を同時記録した。解析は, 脳磁場活動と加速度センサの信号および脳磁場活動と表面筋電図のCross-correlogramを用いた。信号源推定は等価電流双極子 (Equivalent current dipole: ECD) 法とMinimum Norm Estimates (MNE) 法を用いた。脳磁場活動と加速度センサの信号および脳磁場活動と表面筋電図のCross-correlogramは明瞭に記録された。加速度センサの信号と表面筋電図を用いたECD法とMNE法の信号源はどちらも同様の結果であった。本研究により, 加速度センサを用いたCross-correlogramによる運動関連脳磁場測定は有効であった。
  • 山川 健太郎, 木下 真幸子, 山本 兼司
    2014 年 42 巻 2 号 p. 55-60
    発行日: 2014/04/01
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    三点刺激法 (triple stimulation technique; TST) は, 経頭蓋磁気刺激検査 (TMS) に, 末梢神経電気刺激の衝突法を組み合わせた検査である。従来のTMS では, 錐体路内を伝わる下行インパルス間に生じる時間的分散のため, 運動誘発電位 (MEP) の振幅の評価が難しかったが, TSTではこの影響を排除できるため, 錐体路障害の診断感度が向上すると考えられる。本研究は, 錐体路障害診断におけるTSTの有用性を検討することを目的とした。臨床的に錐体路障害が疑われる患者11例 (筋萎縮性側索硬化症3例, 痙性対麻痺3例, 多発性硬化症1例, 頸椎症3例, 心因性麻痺1例) (28–81歳) において, TSTと, 従来のTMSの指標 (安静時運動誘発電位の閾値 (RMT), MEP振幅, 中枢伝導時間 (CMCT), cortical silent period (CSP) ) を測定した。誘発筋電図は小指外転筋より記録した。TSTは全例で安全に施行できた。11例中TSTは6例 (55%), RMTは3例 (27%), MEP振幅は1例 (9%), CMCTは3例 (27%) で異常を認め, CSPは10例中4例 (40%) で異常を認めた。TSTは錐体路障害の診断に有用である可能性がある。
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