臨床神経生理学
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45 巻 , 1 号
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原著
  • 藤岡 裕士, 泉原 昭文, 浦崎 永一郎, 原 昌司, 空田 剛彦, 中村 龍二, 松尾 秀徳, 山下 勝弘
    2017 年 45 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2017/02/01
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル フリー

    運動野刺激療法 (MCS) による脳卒中後の上肢麻痺改善効果が示唆されているが改善条件は不明な点が多い。我々はMCSの治療介入時期に着目し, 1. 治療開始時期を脳卒中の亜急性期 (脳卒中発症1か月以上2か月未満) まで拡大したほか, 2. MCS介入期間を1年以上とすることによる麻痺改善効果の臨床研究を開始した。本論文ではfeasibility and safetyの観点から介入期間を終了した3例を報告する。脳卒中後の上肢不全麻痺患者に刺激電極と刺激装置の埋め込みを行い, 第一次運動野の電気刺激をリハビリテーション中のみ施行した。全例で副作用なく上肢麻痺の改善が認められ, 亜急性期群ではMCS開始1か月以降の改善度が脳卒中発症から1か月までの改善度を上回ったほか, 脳卒中発症6か月以降も症状改善が持続した。脳卒中発症6年後の慢性期症例ではBrunnstrom stageにおいて手で2段階 (2から4), 上肢で1段階 (3から4) の改善を認めた。少数例ではあるがMCSの安全性と麻痺改善効果が確認された。

  • 浅尾 章彦, 阿部 玄治, 佐藤 洋介, 出江 紳一
    2017 年 45 巻 1 号 p. 10-17
    発行日: 2017/02/01
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル フリー

    脳卒中後の運動機能障害に対するリハビリテーションとして, 繰り返し運動と非侵襲的脳刺激の併用が注目されている。そこで我々は, 三次元動作解析装置により検出された患者の運動をトリガに反復経頭蓋磁気刺激を行うシステム (運動トリガ型rTMS) を開発し, このシステムが脳卒中片麻痺患者の麻痺側手指の運動パフォーマンスに及ぼす影響を検討した。慢性期脳卒中片麻痺患者9名に対し, 麻痺側手指伸展運動をトリガに損傷半球一次運動野に10 Hz, 500 ms, 80%収縮時運動閾値のrTMSを行う介入 (Real条件) と麻痺側手指伸展運動のみを行う介入 (Control条件) を実施し, 手指運動中の近位指節間関節 (MCP関節) と遠位指節間関節 (PIP関節) の最大伸展角度を算出した。その結果, MCP関節におけるReal条件の最大伸展角度はControl条件よりも有意に大きかった。運動トリガ型rTMSは, 脳卒中片麻痺患者の運動パフォーマンスの向上に対する新たなリハビリテーション機器となりうると考えられる。

特集 「術中脳脊髄モニタリングの現状と問題点」脳神経外科・整形外科・大血管領域におけるMEPの刺激法と記録法の工夫
解説
  • 正門 由久, 栃倉 未知, 児玉 三彦
    2017 年 45 巻 1 号 p. 59-64
    発行日: 2017/02/01
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル フリー

    手根管症候群 (carpal tunnel syndrome: CTS) における臨床神経生理学的検査の重要性について述べる。CTSのみならず, 絞扼性末梢神経障害は早期に的確な診断がなされ治療に結びつくことでより速やかで良好な機能予後が期待できる。病状が徐々にではあるが進行することで機能は低下してしまう。CTSの早期診断のためルーティン神経伝導検査に加えて, 正中神経と隣接する非障害神経との手根管部での神経伝導の比較などの比較法によって, 軽度のCTSの診断ができる。また臨床診断および臨床神経生理学的検査の結果によって治療法をどのようにすべきかの定まった結論は得られておらず, 今後多施設共同研究を行う必要がある。

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