計算機統計学
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29 巻, 1 号
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論文
  • 豊田 秀樹, 長尾 圭一郎, 秋山 隆, 池原 一哉, 吉田 健一
    2016 年 29 巻 1 号 p. 1-14
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/12
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 構造方程式モデリングを利用してブランド価値を表現する2次因子分析モデルにおいて, アジア全体に共通するモデルとそれぞれの国での違いを表現するモデルを同時に特定する方法について論じ, その有用性を検証することである.
    株式会社日経BPコンサルティングが実施する, アジア12カ国における60のグローバル・ブランドのブランドイメージを調査した“ブランド・アジア”のデータを用い, モデルの母数推定にベイズ分析的なアプローチを適用する. 従来の手法ではアジア全体もしくは各国での違いのいずれかの分析しかできなかったが, 階層ベイズ法を利用することで両者を同時に分析することが可能となる.
    また, 事前分布の超母数を積極的に解釈することにより, ブランド価値のアジア全体における普遍性とそれぞれの国での多様性の比率を明らかにし,2次因子分析モデルにおける不安定な指標を特定することも可能となる.
  • 中川 重和, 橋口 博樹, 仁木 直人
    2016 年 29 巻 1 号 p. 15-27
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/12
    ジャーナル フリー
    本論文では, 正規標本からの標本歪度・尖度の同時密度関数の近似を用い, 視覚的にかつ客観的に判断可能な正規性の総括的検定方式を提案する. 提案手法を Fisher の Iris データに対し適用した結果を述べる. さらに, モンテカルロ法により, 対立仮説を混合正規分布からの標本としたときの検出力計算を行い, 提案手法の評価を行う.
  • 大江 基貴, 越智 義道, 後藤 昌司
    2016 年 29 巻 1 号 p. 29-46
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/12
    ジャーナル フリー
     受信者動作特性 (Receiver Operating Characteristic:ROC) 曲線は, 診断検査の確度を特徴づける有用な道具である. 近年, 検査の確度に影響を及ぼす因子 (共変量) を説明する観点から, ROC回帰モデルと呼ばれる諸種の接近法が提示されている. Rodríguez-Álvarez et al. (2011b) は, ROC曲線に対して一般化加法モデルの枠組みで因子の影響を定式化したROC回帰モデルの推測過程を提案した. 彼らは平滑化関数の推定に交差妥当性確認法に基づく局所線形核平滑化法を利用した方法を提案しているが, ここでは制限つき最尤法に基づく罰則つきスプラインの適用による方法を提案する. 本稿では, この推測方式について紹介するとともに, シミュレーションを実施し, とくに小標本で, 提案法が既存の方法よりも良好な推測結果を与えることを示す.
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