ダム工学
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13 巻, 2 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 三好 哲也, 十河 茂幸, 宮内 茂行, 河島 勝也
    2003 年 13 巻 2 号 p. 70-78
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    品質のばらつきが小さく信頼性の高いコンクリートを製造するには, 各材料を精度良く計量することが肝要である. ところが, 保水性が高い細骨材の表面水による補正水量の誤差は, コンクリートの品質を変動させる最大の要因となりうる. そこで, 細骨材を水に浸して飽和含水状態で計量し, 細骨材の表面水補正により練混ぜ水を適正に計量できる「細骨材水浸式計量システム」をダム工事のコンクリート製造プラントに適用した. 本論文では, このシステムの概要, 工事現場における運用状況や適用効果について示す.
  • 上田 幸彦, 荻原 国宏, 五十嵐 達文, 金森 豪
    2003 年 13 巻 2 号 p. 79-89
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    シェル構造フラップゲートの構造計算式はすでに報告されているが, 計算式の誘導プロセスについてはほとんど論述されていない. 設計技術者にとってこの誘導過程を知ることは設計上有用なことである. また, この種のゲートは越流ナップの脈動に伴う自励振動が問題になることがあり, 振動発生条件を事前に予測するにはゲートの固有振動数を知ることが極めて重要である. 本研究は, シェル構造フラップゲートの静的解析として扉体を片側および両側で駆動する場合の理論式の誘導過程を明らかにすると共に数値解析による検討を加え, さらに動的解析の基本となる固有振動数の解析法ならびにフラップゲート上面の水の付加質量について提案するものである.
  • 大矢 通弘, 角 哲也, 嘉門 雅史
    2003 年 13 巻 2 号 p. 90-106
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    ダム堆砂を浚渫や掘削などにより排除し, その土砂をリサイクルすることを考える. ダム堆砂のリサイクルにとってコストが大きな制約条件の一つであるが, これまでコストに関する分析例は少なく, あっても骨材利用に関するものに限定されていた. 本文では, 環境利用も含めたダム堆砂リサイクルのコスト分析を行った. そして, 近年研究が進んでいるPFIやリスク・マネジメントの考え方をダム堆砂リサイクルに初めて適用することにより, ダム堆砂リサイクルの事業可能性を明らかにした. その中で, 貯水池土砂管理の視点に基づいた, 官民合同プロジェクトとしてのダム堆砂リサイクル事業の新たな事業枠組みを提案した.
  • 今坂 成史, 安井 利彰
    2003 年 13 巻 2 号 p. 107-116
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    昨今, 建設副産物の有効利用が求められている. 当作業所では濁水処理施設から発生した脱水ケーキと伐採木を緑化基盤材として有効利用することを試みた. 試験施工を重ねた結果, 効率のよい脱水ケーキの吹き付け施工手段を確立した. さらに, 植生に対する品質面の向上という点で現場内で堆肥化した伐採木チップを混合した結果, 施工後1年経過時点で, 一般の厚層基盤材吹き付けと同等の植生状況を実現した. 今後, 長期的に植生状況を観察し, 本工法の妥当性を検証していく.
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