ダム工学
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17 巻, 3 号
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論文
  • 佐藤 弘行, 山口 嘉一
    2007 年 17 巻 3 号 p. 180-190
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2008/06/27
    ジャーナル フリー
    ロックフィルダムのコアゾーンにおける水圧破砕の検討, あるいは大規模地震における耐震性能照査においては, コア材料の引張強度の評価が重要となる。そこで本研究では, コア材料の割裂引張強度を求めるため, 実際のロックフィルダムのコア材料を用いて割裂引張強度試験を行った。その際, 試料の最大粒径, 締固め度などを変化させて, それらの試験条件が割裂引張強度に及ぼす影響の検討を行った。その結果, 最大粒径が小さいほど, 締固め度が大きいほど, 割裂引張強度は大きくなる傾向があった。また, 一軸圧縮強さと割裂引張強度との比は7から9となった。
  • 大藪 勝美, 永山 功, 木戸 研太郎, 枡内 暁史
    2007 年 17 巻 3 号 p. 191-201
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2008/06/27
    ジャーナル フリー
    RCD工法による重力ダムにおいて, (1) 打止め型枠際までRCD用コンクリートを適用した場合の堤体の応力・変形への影響, および (2) 水平打継目処理の簡略化とせん断摩擦安全率の関係に着目して, 三次元FEM静的解析により基礎的検討を行った。その結果, 打止め部コンクリートの強度・変形性の違いによる堤体内応力への影響は小さく, 品質基準の緩和が可能であることが示された。また, 水平打継目処理については, せん断摩擦安全率からみれば簡略化の可能性はあることが示されたが, 今後耐震性能の確保等についてさらに慎重な検討が必要と考えられる。
  • 森 良樹, 脇坂 安彦, 佐々木 靖人, 阿南 修司
    2007 年 17 巻 3 号 p. 202-215
    発行日: 2007/09/15
    公開日: 2008/06/27
    ジャーナル フリー
    ダム基礎岩盤の調査として実施された799試験体の原位置岩盤せん断試験を対象として, 試験面の岩盤分類について「修正共通岩級」を提案して, 共通の基準で再区分, 評価して整理を行った。最小自乗法によるせん断強度 (粘着力, 内部摩擦角) の検討を行い, このうち, 粘着力に対する岩盤分類要素 (岩石の硬さ, 割れ目の間隔, 割れ目の状態) の影響度を, 数量化理論I類を適用して定量的に評価した。粘着力は, 要素組合せに応じて系統的な変化を示しており, 三要素の中で, 岩石の硬さが最も影響していることが明らかとなった。本結果は, せん断強度の予測, また, 要素組合せ方式による岩盤分類に対して, 重要な情報を与えると期待される。
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