ダム工学
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論文
報告
  • 小林 真之, 鈴木 伴征, 大輪 洋介
    2025 年 35 巻 1 号 p. 55-66
    発行日: 2025/03/15
    公開日: 2025/03/22
    ジャーナル 認証あり

    本報告は,砂床河川である千葉県養老川に位置する高滝ダムで約10年間実施されてきた土砂還元試験における置土の工夫,環境モニタリング調査について報告する。置土については,施工時期・頻度・置土形状等の見直しを重ね,年間の土砂還元量を1,500 m3から10,000 m3に増加させた。モニタリング調査では,下流河川で魚類調査,物理環境調査,トレーサー追跡調査などさまざまな調査を継続的に実施した結果,影響は特に認められなかった。一方,砂分の堆積範囲の拡大に伴い,砂地を好む魚種の割合が増加する傾向が確認された。今後も土砂還元を推進することが望まれる。

  • 茂木 秀則, 佐野 貴之, 市川 滋己, 佐藤 信光
    2025 年 35 巻 1 号 p. 67-80
    発行日: 2025/03/15
    公開日: 2025/03/22
    ジャーナル 認証あり

    本研究では奈良俣ダム(独立行政法人水資源機構・群馬県みなかみ町)の地震記録に基づいて堤体のP波速度,S波速度とその振動特性を検討した。その結果,S波速度は (1) コアゾーン上部で350~360 m/s,下部で540~570 m/s,(2) 上流側,下流側ロックゾーンではともに560~600 m/s,P波速度は (3) コアゾーン下部1,950 m/s,上部では520 m/s,(4) ロックゾーンでは上流側1,800 m/s,下流側1,100 m/s程度となり,貯水による飽和の有無と整合する結果が得られた。また,(5) FE-BE解析による堤体の固有振動数は観測スペクトル比による固有振動数とほぼ一致する結果が得られた。

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