ダム工学
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4 巻, 14 号
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  • 飯田 隆一
    1994 年 4 巻 14 号 p. 5-36
    発行日: 1994/06/15
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    基礎地盤内の応力解析には有限要素法による非線型解析などかなり進んだ方法が用いられているが、理論的な裏付けが充分でなく、また自然界や土木工事にみられる幾多の非可逆的非弾性変形について未だ充分に説明しえない現象が数多くあるなどいくつかの問題点が残されているのが実情である。本論文では基礎地盤の構成素子の相対移動による非弾性変形には収縮を伴うものと膨脹を伴うものと二種類あり、これらを考慮することによりこれらの現象に対し理解し易い説明が可能となることを示した。
  • 森井 俊広, 服部 九二雄
    1994 年 4 巻 14 号 p. 37-44
    発行日: 1994/06/15
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    飽和・不飽和浸透流解析と応力・変形解析を重ね合わせた有限要素法により、アースダムの浸透流動と応力挙動、力学的安定性との相互作用を調べた。浸透によって生じる物体力として浸透力、浮力および単位体積重量の変化を考慮することにより、有効応力解析を可能にした。力学的安定性は、堤体材料がモール・クーロンの破壊基準にしたがうとして、要素安全率から計算した円弧すべり安全率で表した。堤体の力学的安定性に及ぼす湛水速度の影響と、先行降雨などを想定した湛水開始時の初期水分量の効果を明らかにした。
  • 永山 功, 高木 多喜雄, 森田 宏, 徳楠 充宏, 岩垣 孝一
    1994 年 4 巻 14 号 p. 45-56
    発行日: 1994/06/15
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    近年、治水・利水上の要請から、軟岩上にも多くのダムの建設が必要となっている。軟岩においては、岩盤内の割れ目の間隔や状態に比べて、岩塊の硬さが岩盤分類上の主要因子となるため、従来、硬岩を対象として用いられてきた岩盤分類法を必ずしも適用できないことが多い。このため、筆者らは岩塊の硬軟を定量的に評価する方法としてふりこ試験器を開発した。このふりこ試験器を用いて種々の試験を実施した結果、本試験器は軟岩の岩盤分類を行うに際して極めて有用なデータを提供していることが確かめられた。
  • 米沢 富信, 征矢 三樹
    1994 年 4 巻 14 号 p. 57-67
    発行日: 1994/06/15
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    大谷ダム貯水池周辺には、合計11箇所の地すべり注意箇所がある。これ等については、湛水による影響や地すべりの活動性から判定を行い、特に注意を要する7箇所について、湛水前に対策工を施工し、8箇所にモニタリング設備を設置して、試験湛水によりその安全性を確認している。これ等のうち布倉川地すべりは、規模が大きく、過去における崩壊地すべりが湛水前年に再活動を生じ、対策もかなり大規模なものとなった。本報告では、大谷ダム周辺の布倉川地すべりの再活動当初から対策工施工中、試験湛水に至る間の地すべりの挙動、および対策工の内容についてとりまとめ報告する。
  • 白村 暁, 鈴木 徳行
    1994 年 4 巻 14 号 p. 68-80
    発行日: 1994/06/15
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    RCC工法はアメリカで開発され、世界の各国に普及している。この工法はフィルダムの施工技術を導入し、施工速度向上、建設費の低下を図ることを基本としている。しかし、結合材料が少ないことによる漏水、および、クラックによる漏水などがあった。このため、その後の施工では、多くの改良を行っている。
    本文では、これらの開発、改良について考察を行うものである。
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