ダムは、その規模が大きく、何らかの異常があった場合の社会的な影響が計り知れないことから、恒久的な安全性の確保が必要である。そのためには、ダムの挙動を的確に把握しておく必要がある。しかし、計測項目および頻度等については、とりまとめられた資料があるものの、実際の管理に必要とされる計測データの信頼性の判定方法や異常データの修復方法等については、まだ、手法として確立されたものがない状況にある。
また、ダムの安全管理の重要性が指摘される一方で省力化も求められており、少人数による確実で効率的な安全性の評価手法が必要となってきている。
このため、上記の課題に対する検討を行っているところであるが、ここでは、ゾーン型フィルダムに対する現在までの検討内容について、概略報告するものである。
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