日本歯科理工学会誌
Online ISSN : 2188-417X
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ISSN-L : 1884-4421
36 巻, 3 号
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原著
  • 谷本 安浩, 加藤 勇輝, 荻原 知良, 山口 大, 西山 典宏, 青木 義男
    2017 年 36 巻 3 号 p. 201-207
    発行日: 2017/05/25
    公開日: 2017/08/14
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    近年,矯正治療において歯科矯正用アンカースクリューは固定源として,幅広く使用されている.本研究では,歯科矯正用アンカースクリューの歯槽骨への安定性について,引抜き試験および有限要素法(Finite element method,以後FEM)による数値解析の両面から検討した.さらに,アンカースクリューの埋入角度および皮質骨厚さが周囲骨に発生する応力に及ぼす影響について検討した.引抜き試験の結果として,アンカースクリューを垂直埋入(0°)した方が傾斜埋入(45°)に比べて,最大引抜き荷重が大きいことがわかった.FEMによる数値解析の結果,側方方向への矯正力(2 N)負荷下においてはアンカースクリュー近傍の皮質骨に最大応力が発生することがわかった.また,アンカースクリューの埋入角度が大きくなるとその皮質骨に生じる最大応力は増加傾向にあった.一方,アンカースクリューの周囲骨における皮質骨の厚みが大きくなるに従い,発生する最大応力は減少した.

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