日本歯科理工学会誌
Online ISSN : 2188-417X
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37 巻, 3 号
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原著
  • 青木 春美, 宮坂 平, 石田 祥己, 青柳 有祐, 三浦 大輔
    2018 年 37 巻 3 号 p. 171-178
    発行日: 2018/07/25
    公開日: 2018/08/28
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    各種次亜塩素酸水(強酸性電解水,弱酸性電解水,微酸性電解水),義歯清掃剤,電解次亜水の各液に金合金(キャスティングゴールドM.C.タイプⅣ),金銀パラジウム合金(キャストウエルM.C.,以降,金パラ),銀合金(ミロブライト),純チタン( JIS 1種,Ti),コバルトクロム合金(コバルタン,以降,Co-Cr合金)の計5種を1日間と3日間浸漬したときの色差,光沢度変化,重量変化率を調べた.さらに電子線マイクロアナライザ(EPMA)により構成元素と塩素の面分析を行った.金合金と金パラは,強酸性電解水,弱酸性電解水に浸漬すると色差が大きく,光沢度が小さくなった.銀合金は微酸性電解水に浸漬すると色差が最も大きく,光沢度はすべての液で著しく小さくなった.Tiは色差,光沢度変化,重量変化は認められなかった.同様に,Co-Cr合金は電解次亜水に浸漬すると色差が大きかったが,他の浸漬液では光沢度変化,重量変化はほとんど認められなかった.EPMAによる元素面分析結果から,金合金と金パラでは,塩素濃度の高い部分は銀濃度の高い部分と一致していた.他方,銀合金では義歯清掃剤に浸漬したときには,塩素濃度の高い部分は銀濃度の低い部分と一致していた.

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