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日本災害復興学会論文集
Online ISSN : 2435-4147
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事例研究
被災地で手しごとを実践する女たち
宮古市田老地区を事例に
佐藤 悦子, 南 正昭, 添田 文子
原稿種別: 事例研究
2016 年 8 巻 p. 1-12
発行日: 2016年
公開日: 2021/11/05
DOI
https://doi.org/10.34606/jsdrr.8.0_1
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本論文では、宮古市田老地区を事例として、東日本大震災からの復興過程にある被災地の日常的実践について探求するため、女性たちがどのように手しごとの場を形成し、実践しているのかを明らかにする。被災地において女性たちは集会所を中心に「○○の会」というようにグループ名を掲げ、さまざまな手しごとを行っている。女性たちの「集まり」の形成は、彼女たちにとって「身近な」ものと感じる支援が契機となるとともに、主体的な対応の結果である。手しごとが実践される集会所では重層的な関係性が構築され、多様な葛藤や苦悩を抱えながらも、女性たちの実践は集まり内部だけではなく、主体的に社会的世界へと参加していく過程にあるといえる。
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一般論文
中越地震被災地における10年目の復興感とそれを醸成したコミュニティ再生施策の展開
複数住民を対象としたヒアリング調査による当事者意識の分析
稲垣 文彦, 上村 靖司, 宮本 匠
原稿種別: 一般論文
2016 年 8 巻 p. 13-24
発行日: 2016年
公開日: 2021/11/05
DOI
https://doi.org/10.34606/jsdrr.8.0_13
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本研究は,中越地震からの10年間の復興検証を目的にした復興プロセス研究会の研究の一環と位置付けられる.まずは,被災集落における地域リーダーのヒアリング調査からアンケート調査に答えた復興意識とヒアリング調査で答えた復興感とが必ずしも一致しないことを明らかにし,その後の複数の住民のヒアリング調査からそれには地域の喪失感が関係していること,また喪失感の違いによって復興活動の指向性が違い,その活動と成果の有無により地域の復興感に違いがあること,そして地域の喪失感を補うのは,住民の当事者意識であることを明らかにした.次に,近年の我が国における農村地域政策の新展開と中越地震からの復興施策の展開を比較し,その二つには類似性があること,その類似性は,①ガバメントからガバナンスへ,②中央政府から地方政府への転換であること,そして中越地震においては二つの転換が背景となって住民の当事者意識が醸成されたことに言及した.
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