日本透析医学会雑誌
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31 巻 , 7 号
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  • 伊藤 克己, 山岡 完次, 飽津 泰史, 寺岡 泰彦
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1059-1065
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 岡 良成, 呉 燕霊, 魚本 美知子, 高津 成子, 国友 桂一, 宮崎 雅史, 國米 欣明
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1067-1071
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    透析関節症の疼痛を, 長期にわたりコントロールする目的で, ステロイドと柴苓湯の併用を試みた. 対象は透析歴8年以上で3箇所以上の慢性の関節痛をきたし, 非ステロイド系消炎鎮痛剤が無効な症例7人とした. ただし二次性上皮小体機能充進症の症例, 慢性関節リウマチなどの多発性関節痛を誘発する疾患を持つ症例は除外した. まずプレドニン®2.5-10mgとツムラ柴苓湯®6gの連日投与で開始し, 以後プレドニン®を1-2週間毎に漸減した. 5週以降は関節痛の抑制が可能であればステロイドは中止し, 柴苓湯単独での治療を目指した. 疼痛の程度は, 患者自身の自己評価で無痛を1とし, 最大の痛みを10として, 整数で10段階で評価する疼痛スコアで表現した. ステロイド・柴苓湯併用療法を施行する前は疼痛スコア平均8.2±1.6であったが, 併用後では疼痛スコア2.3±1.7となり全例で十分な除痛効果がみられた. しかも, 多くは併用開始後1週間以内に鎮痛効果を認めた. ステロイド離脱1か月後の柴苓湯単独投与の際にも, 疼痛スコア3.6±2.2とほぼ満足できる鎮痛効果が得られた. 7例中5例ではステロイドからの離脱が可能となり, そのうち3例はステロイド離脱後2年にわたって関節痛をコントロールできている. プレドニン®2.5mg/日の単独投与が無効であった症例に対し, プレドニン®2.5mg/日に柴苓湯を併用したところ, 鎮痛効果が認められた. このことは柴苓湯によるステロイド増強効果を示すものといえる. 結論としてステロイドと柴苓湯を併用することは, 多年にわたり, 透析関節症を抑制するのに非常に有効であり, そしてステロイドの投与量を減らし, その副作用を抑制するものであるといえる.
  • 鈴木 祥史, 有馬 聖喜, 小泉 博史
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1073-1078
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    透析の限外濾過の進行に伴ってparedoxicalに血圧が上昇する機序を明らかにする目的で, 当院での外来透析患者128名を対象とし, 血圧の上昇する群, しない群, 下降する群に分けて血圧の変化に寄与すると思われる要因について比較検討した.
    血圧の上昇する群は14名 (10.9%) であった. 血圧上昇群の血漿レニン活性 (PRA), アルドステロン濃度 (PAC), 心房性ナトリウム利尿ペプチド (h-ANP) は, いずれも血圧下降群よりも高かったものの, 統計的有意差はなかった. 血圧上昇群の透析前ヘマトクリット (Ht) は低く, 透析後の血漿ナトリウム濃度 (Na) は上昇し, 血圧下降群よりも高かった. また, 血圧上昇群の14名中6名が, 透析後に血漿総蛋白 (TP) が低下した. 透析後Naは血圧上昇率と正に, TP濃縮率と負に相関した. 血圧上昇率は透析前h-ANPと正に, 透析前Htと負に相関した.
    血漿Na濃度の上昇で循環血漿量が増加し血圧が上昇したことが示唆された.
  • 今田 恒夫, 柿崎 弘, 佐藤 顕, 庄内CAPDフォーラム
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1079-1082
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    山形県内のCAPD患者114名にCAPD廃棄物の処理方法と問題点についてアンケート調査を行った. CAPDバッグやキット類の処分は全体としては燃えるごみが25%, 燃えないごみが40%, 自宅焼却が25%, 病院で処分が10%であった. この比率は居住地域によって異なり, 自宅焼却は郊外では約40%, 市街地では約10%であった. また燃えるごみ, 燃えないごみの判断も各自治体で異なっていた. ごみ収集所には40%が内容物が見える状態, 60%が見えない状態で出しており, 廃棄する際は透明の袋以外では白いスーパーの袋等で梱包することが多かった. CAPD排液は約70%がトイレ, 約30%が風呂場, 畑等に捨てていた. 廃棄物処分の責任については, 57%が患者自身, 8%が病院, 20%が役所, 5%がメーカーにあるとの回答であった. 過去に未回収の経験は10名 (8.8%) であり, そのうち6名が廃棄方法を変更してCAPDを継続しているが, CAPD廃棄物を回収しない地区が1地区あった. CAPD全体に対する要望としてはCAPD廃棄物の少量化を求める意見が多かった. 今回のアンケート結果から, 各患者によって廃棄方法や自治体の指導が異なるため, 個々の患者の状況にあわせた対策が必要であると考えられた.
  • 宇佐美 潤, 小沢 裕子, 新里 高弘, 森田 博之, 宮田 敏男, 前田 憲志
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1083-1086
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    腹部大動脈血栓症による両側性腎梗塞にて血液透析療法を施行した症例を経験し, その診断に腹部CT撮影, 特に経静脈的DSAが非常に有用であったので報告する. 症例は, 64歳女性, 高血圧症, 下肢動脈血栓症の既往がある. 嘔気, 嘔吐, 腰痛, 乏尿を主訴として来院し, 腎機能障害, 炎症反応の上昇, LDH高値があり, 腹部造影CTで両腎に低吸収域を認めた. 経静脈的DSAでは腹部大動脈は上腸間膜動脈直下にて断絶しており, 腎動脈は両側とも全く描出されなかった. 乏尿による体液過剰状態に対して入院第3病日より血液透析を開始した. このまま放置すれば上腸間膜動脈, 腹腔動脈の閉塞にて, 致命的となることが予想されたため, 第8病日, 腹部大動脈血栓除去術を施行した. 術後も腎機能の回復はみられず, 血液透析療法は継続された. 比較的容易に施行できる経静脈的DSA撮影が確定診断に非常に有用であった症例と考えられた.
  • 藤崎 大整, 池田 裕次, 冨吉 義幸, 松尾 俊哉, 中村 恵, 黄 泰奉, 柴田 恵介, 酒見 隆信
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1087-1091
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    症例は70歳, 女性. 1991年より慢性関節リウマチ (RA) と診断され治療を受ける. 1996年4月頃, 血清Cr 2.0mg/dlと腎機能の低下を指摘されていた. 同年9月よりミゾリビン (MZ) 50-100mg/日の併用を開始されたところ, 急速な腎機能の悪化と著明な顆粒球の減少が認められたため1997年1月16日当院に紹介され入院となった. 入院時の検査所見上, 白血球数700/μl (顆粒球21%) と著明に低下していた他, BUN 151.9mg/dl, Cr 4.12mg/dlと腎機能の低下がみられ, 尿酸値が25.8mg/dlと著明に上昇していた. MZの血中濃度は5.97μg/ml (治療域: 2-4μg/ml) と軽度の上昇を示していた. 経過からMZが原因と考え, 入院後MZを中止しG-CSFの投与と血液透析 (HD) を行い, 徐々に白血球数の増加と尿酸値の低下がみられた. しかし入院12日目のHD中に, 突然呼吸困難を訴え, 心停止をきたし死亡した.
    MZは比較的副作用の少ない免疫抑制剤として, 広く使用されてきている薬剤であるが, 本症例のように腎機能の低下した症例では, 重篤な副作用をきたす可能性があることが示唆された.
  • 白井 純宏, 副島 秀久, 副島 一晃, 渡邊 紳一郎, 田島 暁
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1093-1097
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    難治性腹水に対しては一般に利尿剤やアルブミン製剤などの薬物療法が選択されるが, 保存的治療に抵抗する難治性腹水に対しては腹水濾過濃縮再静注法が選択される. しかし, 無尿患者の腹水に対してはその効果の十分な検討が行われていない. 53歳の男性透析患者の難治性腹水に対して計10回の腹水穿刺と計7回の腹水濾過濃縮再静注法を施行したが, 腹水の増加傾向みられたため1997年7月23日, レビンシャント作成術を施行した. 術後, 数週間37-38℃台の発熱はみられたものの腹水は著明に減少した. 原因不明の腹水に対する腹腔-大静脈シャントは肝疾患を原因とする腹水のみならず, 透析患者における難治性腹水に対しても有効であると思われた.
  • 菊池 洋, 伊勢 絋平, 福田 精二, 外牧 洋之, 浪平 辰州
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1099-1105
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    症例は57歳男で51歳時腎生検にて膜性腎症によるネフローゼ症候群との診断を受けた. ステロイドホルモンの経口療法に反応せず腎不全が比較的急速に進行して55歳時血液透析導入を経てCAPD導入となった. 血清CK値は透析導入前すでに高値を呈していたが透析導入後一段と上昇し2,092u/lに達した. この時点でIgA-κλと結合したCK (macro CK) が確認された. 左前脛骨筋の生検を行ったが異常所見はみられなかった. この間筋痛, 発熱, 皮疹はみられず, また甲状腺機能, 各種自己抗体, 補体値, 腫瘍マーカーにも異常はみられなかったことより本例の高CK血症にはmacro CKが関与していると診断した.
    腎不全の比較的急速な進行ならびに高CK血症が長期に亘っていることより本例では免疫応答異常が長期にわたっていることが推測される.
  • 森井 浩世, 浅野 泰, 内藤 秀宗, 竹沢 真吾
    1998 年 31 巻 7 号 p. 1107-1109
    発行日: 1998/07/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
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