日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
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37 巻, 5 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 第48回日本透析医学会ワークショップより
    田仲 紀陽, 藤原 功一, 古賀 伸彦
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1273-1283
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 井上 徹, 鈴木 正司
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1285
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 第48回日本透析医学会ワークショップより
    中嶋 章貴, 井上 徹, 柴原 伸久, 安田 英煥
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1286-1288
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 第48回日本透析医学会ワークショップより
    吉宗 奈緒美, 明石 好弘, 鬼無 信, 大林 誠一
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1289-1291
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 第48回日本透析医学会ワークショップより
    清水 武昭, 新国 恵也, 河内 保之, 殷 熙安, 佐藤 攻, 宮崎 滋, 青池 郁夫, 鈴木 正司
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1292-1293
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 第48回日本透析医学会ワークショップより
    竹田 欽一, 鵜飼 宏司, 荒川 大吾, 岩嶋 佳子, 森下 哲司, 春日 弘毅, 鳥山 高伸, 川原 弘久
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1294-1295
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 第48回日本透析医学会ワークショップより
    岡井 隆広, 福田 純子, 大貫 忠男, 田所 昌夫
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1296-1298
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 西村 眞人, 武中 利幸, 鳴坂 淳一, 和田 良二, 橋本 哲也, 小林 裕之, 福田 豊史, 沖野 功次, 山本 則之, 宮崎 浩志, ...
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1299-1310
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    虚血性心疾患は血液透析患者の主要な死因の一つである. 冠動脈疾患の検出に心臓核医学検査は有用であるが運動・薬剤負荷を必要とし, 透析患者では, その実施・判定に困難を伴うことが多い. 正常心筋はエネルギー源の70%以上を効率のよい脂肪酸β酸化に依存しているが, 心筋虚血時には脂肪酸のβ酸化が抑制され, 代わってグルコースを利用した解糖系へ移行する. 透析患者の冠動脈病変検出における心筋脂肪酸代謝イメージング製剤である123I-BMIPPの安静時検査の有用性を検討した.
    慢性腎不全による維持血液透析患者130例 (平均透析期間88.5か月, 男性77例, 女性53例, 平均年齢63.8歳) に対し心筋血流製剤である塩化タリウム (201TI) ならびに123I-BMIPPのSPECT (single photon emission computed tomography) を施行し, その後60日以内に施行された冠動脈造影検査所見と対比した. 左室心筋を17分画し, TIおよびBMIPP SPECT所見を視覚的に判定, スコア化し (0: 正常-4: 欠損), その総計をTIならびにBMIPP summed scoreとした.
    冠動脈造影の結果, 対象患者の71.5%に75%以上の有意狭窄を認めた. BMIPP summed score 6以上を陽性とした場合, BMIPP-SPECTの冠動脈病変の総合正診率は90.0% (感度: 98.0%, 特異度: 65.6%) であった. 一方, TI-SPECTでは, TI summed score 1以上を陽性とした場合, 感度84.7%, 特異度46.9%, 総合正診率75.0%であった. ROC解析の結果, 冠動脈病変診断能を示すAUC (area under the curve) は, BMIPP SPECT 0.895, TI SPECT 0.727であった.
    BMIPP-SPECTはTI-SPECTに比して高い精度で冠動脈病変を検出できる. 慢性血液透析患者の冠動脈造影検査の適応判定ならびに冠動脈疾患合併の安全なスクリーニング検査として臨床的に有用である.
  • PTH抑制の評価と予測因子としてのwhole PTH
    椎崎 和弘, 根木 茂雄, 半羽 慶行, 児玉 直也, 児玉 敏宏, 宇治田 卓司, 嶋 渡, 木下 敬之助, 秋澤 忠男
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1311-1316
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    進行した二次性副甲状腺機能亢進症 (SHPT) に対する安全かつ有効な治療として, 活性型ビタミンDアナログであるmaxacalcitol (OCT) を副甲状腺内に直接注入するpercutaneous maxacalcitol injection therapy (PMIT) が開発された. PMITのPTH抑制効果を, intact PTH, 高感度 (HS) PTH, さらに最近開発されたwhole PTHを用いて検討した.
    OCT静注などの内科的治療に抵抗性のSHPTを有する維持透析患者8症例に対しPMITを6日間連日施行し, 終了後OCT静注を中心とする後療法を行った. PMIT前・直後・4週後・12週後に血清intact PTH, HS PTH, whole PTH, カルシウム (Ca), リン (P) を測定した.
    血清intact PTH, HS PTH, whole PTHはほぼ平行して有意に低下し, この間血清CaおよびPに有意な変動はみられなかった. また, whole PTHおよびintact PTHとwhole PTHの差により算出したPTHのC端フラグメント (CPTH) との比もPMIT直後で有意に低下した. 6か月以内にPTHの低下が不十分または高Ca血症によりOCT静注の継続が不能なため副甲状腺内エタノール直接注入 (PEIT) を必要とした効果不十分群 (3症例) とそれ以外の有効群 (5症例) について比較したところ, PMIT直後のHS PTHおよびwhole PTHの低下率は有効群で有意に大きかった. またPMIT後の経過についてはwhole PTHのみに両群間で有意差を認めた.
    PMITによりintact PTH, HS PTH, whole PTHは一様に低下したが, PTH抑制効果はwhole PTHが最も鋭敏に反映すると考えられ, PMIT前後に測定することによりPMITの有効性予測指標となる可能性が示唆された.
  • 浅野 学, 関口 嘉, 岩渕 仁, 小口 健一, 舘田 一博, 山口 惠三
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1317-1321
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    血液透析患者に発生したレジオネラ肺炎の1例を経験した. 症例は83歳, 女性. 糖尿病性腎症による慢性腎不全のため2001年3月より血液透析療法を継続していた. 2003年2月2日, 悪寒を伴う発熱および嘔吐を訴えて来院し, インフルエンザ測定キットにてA型インフルエンザと診断された. 同日よりアマンタジン投与を開始したが臨床症状は改善せず, 精査加療目的に2月4日入院となった. 胸部X線上, 左下肺野に肺炎像を認めたため細菌性肺炎の合併を考えβ-ラクタム系抗生剤を投与したが奏効せず, 急性呼吸不全に至ったため一時的に人工呼吸器管理を行った. 発症7日目にレジオネラ感染を考え, 血中抗原陽性を根拠としてレボフロキサシン, エリスロマイシンを投与したところ速やかに軽快, 治癒に至った. 特に高齢の透析患者において非定型的な経過をたどる肺炎については早期にレジオネラ感染を鑑別診断すべきである.
  • 黒木 慶和, 伊藤 哲也, 伊藤 周二, 森川 洋二, 池内 博和, 成山 陸洋
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1323-1326
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    門脈ガス血症を伴う急性上腸間膜動脈閉塞症を発症した維持透析患者の1救命例を経験したので報告する. 患者は58歳の男性. 51歳時に糖尿病性腎症のため血液透析導入となった. 平成13年1月9日夜より腹痛が出現し, 当日救急外来受診し入院した. 翌10日, 血液検査上, 炎症所見は著明でなかったが, 腹部CTで門脈内ガス像を認めたため開腹術を施行した. Treiz靱帯より約80cm, 肛門側から回腸末端部約5cm口側までの小腸に広範囲な壊死を認め, 急性上腸間膜動脈閉塞症と診断した. 切除腸管は約320cmであった. 術後短腸症候群による下痢が持続するため2月20日より完全非経口栄養 (total parenteral nutrition: 以下TPNと略す) を開始した. 4月23日には在宅高カロリー輸液と経腸栄養剤の経口摂取が可能となり退院した. 門脈ガス血症を伴う急性上腸間膜動脈閉塞症の予後は不良とされている. 門脈ガス血症を伴う場合には, 腸管が広範囲に壊死している可能性が高く直ちに開腹術を行う必要がある.
  • 宮本 兼玄, 山田 幹二, 石田 真実子, 石田 貴之, 城下 弘一, 桜井 哲男, 上田 峻弘, 久保 公三, 乳原 善文
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1327-1332
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    症例は68歳女性, 常染色体優性遺伝性多発性嚢胞腎のため維持血液透析が開始された. 腎腫大により呼吸器症状や消化器症状を呈するようになったため, 尿量が減少した2002年11月に腎サイズの縮小を期待して腎動脈塞栓術が施行された. 1か月後, 家の場所がわからなくなる, 理由もなく興奮するなどの見当識障害を繰り返すようになった. 精査の結果, 脾静脈と左腎静脈の間に短絡血流がみつかり, 門脈大循環短絡による高アンモニア血症が見当識障害の原因であることが推察された. 肝臓にある多数の嚢胞の腫大のため肝静脈や肝内門脈の還流が妨げられ門脈圧亢進症をきたし, 脾腎シャントが発達したと考えられた. 腎動脈塞栓術後に血行動態が変化し, もともとあった脾腎シャントが症候性となり, 高アンモニア血症を惹起したものと思われた. ラクツロースや分岐鎖アミノ酸製剤による保存的加療に抵抗性であり, interventional radiology (IVR) 法を用いて短絡路温存門脈大循環分流術を行った結果, 肝性脳症による見当識障害は改善した. 1996年より多発性嚢胞腎に対し腎縮小目的に腎動脈塞栓術が施行されるようになったが, 術後に高アンモニア血症による見当識障害が顕在化した報告例はない. 多発性嚢胞腎患者はしばしば肝嚢胞を合併し潜在的に門脈圧亢進症を呈しており, 考慮すべき点と考えられた.
  • 椿本 恵則, 辻 肇, 山口 真一郎, 高田 博輝, 中島 規雄, 阪本 健三, 足立 芳彦, 加藤 周司
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1333-1337
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    狭心症に対するpercutaneous coronary intervention (PCI) に際して自己抗体のため輸血に苦慮した症例を経験した. 症例は69歳の男性, 慢性腎炎による慢性腎不全のため維持透析中であった. 輸血歴はない. 透析中に狭心症発作が頻発したため精査目的で心臓カテーテル検査, PCIを予定した. 術前検査で貧血がみられたためPCI時の輸血の必要性を考慮して交叉試験を行ったが全ての同型保存血に凝集し適合血が得られなかった. この現象は患者血清中に存在した抗C+eおよび血液型特異性不明の自己抗体に原因した. 慢性透析患者では, 腎性貧血のため輸血の既往がある場合もあり, 虚血性心疾患の合併頻度も高く, PCIなどで輸血を必要とすることもある. 慢性透析患者に合併した虚血性心疾患の治療において自己抗体は, 重要な問題と考え報告した.
  • 小池 勤, 山田 邦博, 絹野 裕之, 平出 聡, 上野 均, 泉野 潔, 供田 文宏, 井上 博, 高田 正信
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1339-1343
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    症例は20歳, 男性. 2000年4月に38℃台の発熱, 腹部膨隆と嘔吐が出現し近医に入院した. 腹部X線およびCTで胃内に大量の空気と残渣の貯留を認めた. 胃管の挿入により多量の空気と黒色の胃内容物が排出されたが, その後ショック状態に陥り乏尿も生じ当院へ転院した. 入院時検査成績では貧血の進行と多臓器障害を認めた. 上部消化管内視鏡検査では, 胃全体の粘膜壊死を認め, 胃・十二指腸に器質的狭窄がなかったことから急性胃拡張に伴う胃粘膜壊死と診断した. 胃からの出血が遷延したため胃全摘術も考慮したが, 全身状態が著しく不良であったので保存的治療を施行した. 腎不全に対しては, PMMA膜hemofilterを用いた持続的血液透析濾過 (CHDF) を開始し, 循環動態は次第に安定し腎不全は回復した. また, 輸血, 高カロリー輸液, アルブミンおよびH2ブロッカーなどを投与し, 胃粘膜病変は改善した. 出血や穿孔を伴う重症の急性胃拡張例は外科的手術の適応となるが, 本症例のように保存的治療のみで治癒しえた症例は極めてまれと考えられた. 本例では, 特にCHDFが腎不全の是正のみならず, 血中のcytokine除去を介して病態の改善に寄与したものと考えられた.
  • 鈴木 勝雄, 小原 史生, 長谷川 浩一, 渥美 進一, 若林 淳一
    2004 年 37 巻 5 号 p. 1345-1351
    発行日: 2004/05/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    偽膜性腸炎 (PMC) のため著しい白血球増多症とショックを呈し, エンドトキシン吸着 (PMX) による治療を必要とした慢性腎不全の症例を経験したので報告する. 症例1:81歳, 女性. 慢性腎不全にて通院中であったが, 気管支炎に罹患したのを機に血液透析導入となった. この際, cefotiamを7日間, その後シャント造設術後の感染予防にcefazolinを5日間投与したところ, 下痢・発熱・腹部不快感が出現した. 細菌性腸炎と考え抗生剤の投与を続けたが, 全く改善せず, 著しい白血球増多 (31,200/μL) を呈しショックとなった. PMXにより一時昇圧が得られたが, 翌日死亡した. 症例2:67歳, 女性. 糖尿病・慢性腎不全のため通院中であったが, 発熱に対しlevofloxacinの投与を受けた後も改善が認められず入院となった. 著明な白血球増多 (54,800/μL) と下痢を認めPMCを疑った. 乳酸菌製剤の投与で経過をみていたがショックとなったためPMXを施行し循環動態の改善を得た. しかし後日, カテーテル熱に対してmeropenemを4日間投与した後, 再度PMCを発症しショックとなった. 2度目のPMXも著効し, vancomycinを投与した後は再発なく経過している.
    著明な白血球増多はPMCの診断に際して有用であると考えられた. また, PMXはPMCに伴う敗血症性ショックに対しても有効であり, 保存的治療に抵抗する場合には時機を逸することなく施行すべきと考えられた.
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