日本透析医学会雑誌
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37 巻 , 8 号
選択された号の論文の27件中1~27を表示しています
  • 西澤 良記, 原 茂子
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1559-1560
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 香取 秀幸, 藤本 陽, 原 茂子
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1561-1563
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 常喜 信彦, 長谷 弘記, 渡部 ちづる, 今村 吉彦
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1564-1566
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 岡田 知也, 中尾 俊之
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1567-1568
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 絵本 正憲, 森岡 与明, 大道 武史, 小山 英則, 庄司 繁市, 田畑 勉, 西澤 良記
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1569-1571
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 坂頭 美智子, 大谷 晴久
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1572-1573
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 平野 勉, 平良 隆保
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1574-1575
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 庄司 哲雄, 垣谷 隆介, 木本 栄司, 篠原 加代, 田畑 勉, 西澤 良記
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1576-1578
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 佐中 孜, 平松 信
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1579-1580
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 堀内 孝
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1581-1584
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 山本 忠司, 出雲谷 剛, 奥野 仙二, 山川 智之
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1585-1587
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 中山 昌明, 池田 雅人
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1588-1589
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 松本 芳博, 天野 泉
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1590-1592
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 田村 雅仁
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1593-1594
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 大野 卓志, 高橋 計行, 吉本 忍, 坂井 瑠実, 今田 聰雄
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1595-1597
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 樋口 千恵子, 西村 英樹, 内藤 隆, 佐中 孜
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1598-1600
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 酒井 旭
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1601-1602
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 小林 信彦
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1603-1604
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
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  • 石川 勲
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1605-1615
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    先の第10回アンケート調査に引き続き, 2002年2月に過去2年間に診断された透析患者の腎細胞癌 (腎癌) についてアンケート調査を実施した. アンケートは全国の透析センターを中心に3,155通送付し, 2,133通 (67.6%) の回答が得られた. その結果, 今回新たに透析患者の腎癌が489例集計された. うち男性は381例, 女性は104例 (不明4例) と男性で3.7倍多かった. 腎癌症例の平均年齢は57.5±11.4歳 (平均±標準偏差), 平均透析期間は136.9±95.2か月であった. また診断の手がかりはこれまでと同様, スクリーニングによるものがほとんどで (90.3%), 症状出現によるものは25例 (5.3%) にすぎなかった. 多嚢胞化萎縮腎の合併は報告のあった476例中384例 (80.7%) にみられた. 腎癌の直径は3.8±2.4cmであった. 予後をみると転移は473例中72例 (15.2%), 生存腫瘍なしは483例中358例 (74.1%), 生存腫瘍ありは74例 (15.3%), 腎癌死は31例 (6.4%), 他疾患死は20例 (4.1%) であった. 組織型を1999年度の腎癌取扱い規約に基づいてみてみると, 報告のあった359例中淡明細胞癌は202例 (56.3%), 顆粒細胞癌65例 (18.1%), 嫌色素細胞癌2例 (0.6%), 紡錘細胞癌11例 (3.1%), 嚢胞随伴性腎細胞癌25例 (7.0%), 乳頭状腎細胞癌54例 (15.0%) であった. また過去18年間に行われたアンケート調査の間に平均年齢は透析患者で14.1歳上昇したが, 腎癌患者では7.8歳しか上昇しなかった. 今回の腎癌患者の平均年齢も透析患者より3.7歳若かった. このことは透析患者の腎癌が比較的若い患者に多いことを表わしている. 以上より, 今回のアンケート調査では腎癌例がこれまで最も多く集計された. 特に注目される点は, 透析患者の腎癌は年齢が比較的若い例に多いこと, 54.6%が透析10年以上, 17.7%が透析20年以上と長期透析例に多いことである.
  • 深澤 瑞也, 坂本 肇, 長島 宏幸, 吉良 聡, 澤田 智史, 神家満 学, 座光寺 秀典, 野村 照久, 荒木 勇雄, 武田 正之
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1617-1623
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    近年, 内シャント血管狭窄や閉塞症例に対する血管内治療の有用性が報告されその治療の主流になりつつある. 一般的にはその際の画像検査および治療には非イオン系ヨード造影剤を用いた血管造影検査が施行されている. しかし, ヨード造影剤はイオン性非イオン性に限らず, ヨードアレルギー患者に対して使用すると重篤な合併症を引き起こすことになる. このような症例に対しては, 体表あるいは血管内の超音波検査や, 陰影造影剤である炭酸ガスを用いたDigital Subtraction Angiography (DSA), またはMagnetic Resonance Imaging (MRI) を代用するしかなかった. しかしヨード造影剤を使用したDSA検査で得られる良好な空間分解能と同様の画像を, 安全にかつ手軽に得ることは難しかった.
    そこでわれわれはヨード禁忌の3症例, 計7回のblood access intervention therapy (BAIVT) に際し, MRI造影検査で用いられるガドリニウム造影剤 (Gd剤) を用いてDSAを施行した. 既報告の基礎検討ではヨード造影剤の5倍希釈溶液と, Gd剤の原液がほぼ同等のコントラストが得られると報告されており, 本施行にあたってはGd剤原液を用いて行い, 全例に特に副作用なく良好な画像を得た. Gd剤の総使用量はMR使用時より多い傾向にあった.
    このようにGd剤の造影効果はヨード剤に比し明らかに劣るため, 使用にあたってはDSA装置の使用が原則であるが, ヨードアレルギーがあるために内シャント血管内治療が躊躇されている症例には有効な手段と考えられた.
  • 渡辺 幸康, 矢野 新太郎, 清水 幸博, 小野 久米夫
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1625-1632
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    血液透析患者の心臓脂肪酸結合蛋白 (H-FABP) の臨床的意義について検討した. 血液透析患者 (HD群): 47例, 非血液透析患者 (non HD群): 55例について, 心エコー検査で, 左室心筋重量係数 (LVMI), フォルムPWV/ABIで上腕・足首脈波伝播速度 (ba PWV) を, 頸動脈エコーで頸動脈内膜中膜複合体 (IMT) を測定した. ついで, 血中H-FABPおよび心筋トロポニンT (cTnT) 濃度を測定し, 心血管系合併症の有無, 一般検査所見, 腎機能, 左室肥大, 心機能との関係を検討するとともに, ROC解析を施行し, 虚血性心疾患 (IHD) を検出する上での有用性について検討した.
    HD群ではnon HD群に比べて, 有意にH-FABPが高く (p<0.0001), non HD群と同様, 血清クレアチニン (Cr) と正の相関を示した (r=0.379, p<0.01). よって, H-FABPをCrで補正した新たな指標 “H-FABP/Cr” を各種パラメーターとH-FABPとの関連性の検討に用いた.
    HD群では, IHD合併例は非合併例にくらべて, 有意にH-FABP/Crが高かった (p<0.01), HD群のH-FABP/CrはEFと有意に負の相関を示し (r=-0.456, p<0.005), EF<50%の心機能低下群はEF≧50%の心機能正常群にくらべ有意に高かった (p=0.0001). HD群でH-FABP/Crは, 心重量係数 (LVMI)・心胸郭比 (CTR) と有意に正の相関を示した (r=0.405, p<0.005; r=0.311, p<0.05). ROC解析の結果, HD群において, IHDを検出する上でH-FABP/CrはROC面積 (AUC) 0.799 (p<0.0001) と, cTnT (AUC=0.764, p=0.002) のそれにくらべて大きく, より有用と考えられた.
    このように血液透析患者では, H-FABPをCrで補正した新たな指標 “H-FABP/Cr” が, 虚血性心疾患, 左室機能障害, 左室肥大を評価する上で有用であることが明らかとなった.
  • 安達 康子, 野瀬 巌, 西田 秀美, 内村 直尚, 立石 裕宣, 漁原 洋子, 武田 奈緒美, 吉田 清美, 山本 高士, 大和 由紀夫, ...
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1633-1638
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    目的: A行動パターンスクリーニングテストが血液透析患者の指導を行う上での指標として有用か否かを調べた. 対象: 血液透析患者は143名 (男性85, 女性58, 平均年齢55.8歳, 平均透析期55.7か月) と非透析者は287名 (男性136, 女性151, 平均年齢38.6歳) を対象とした. 方法: 透析患者と非透析者にA行動パターンスクリーニングテストを行い, 両者を比較検討した. 透析患者の透析前の血清リン, 血清カリウム値, BUN値, 各種薬剤の服用率とA行動パターンスクリーニングテストとの関連を検討した. 結果: 透析患老と非透析者のA行動パターンスクリーニングテストの結果は共分散分析で, 透析患者で有意に高かった (p=0.04). 透析患者のA行動パターンスクリーニングテストと透析前の血清カリウム値はr=-0.239 (p=0.004), 血清リン値はr=-0.214 (p=0.01), 透析前のBUN値はr=-0.235 (p=0.005) と負の相関を認めた. A行動パターンスクリーニングテストと内服薬の服用率では, ビタミンD製剤と炭カル錠でタイプA (97.5±5.4%) の方がタイプB (92.8±13.6%) より高く (p=0.023), すべての薬剤でもタイプA (97.3±5.5%) の方がタイプB (93.5±12.6%) にくらべ有意に高かった (p=0.033). 考察: タイプAの患者は今まで通りの服用や検査結果を維持しながら, ゆとりを持つように指導することが重要であると考えられ, タイプBは内服薬の服用率も悪く, 血液検査結果も悪いことから, 食生活も不十分であることを示している. 行動特性を調査することで, 血液透析導入早期より患者に合った指導が可能になると考えられる. 結語: A行動パターンスクリーニングテストは指導を行う上で指標として有用と考えられた.
  • 塩田 潤, 伊藤 浩二, 中村 雄二, 片江 正治, 富田 英明, 増田 美央, 村嵜 範康, 島本 透子, 藤原 康昌, 山口 隆
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1639-1643
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    動脈硬化の進行に伴いノルアドレナリン (NA) 負荷時の血管収縮性が亢進するとの報告をもとに, 血液透析 (HD) 患者の動脈壁硬化をNA負荷時の脈波速度 (PWV) 増加度で検出した. 13例のHD患者で中1日の透析開始時に無除水ECUMを行いNA負荷前, 100μg/hrおよび200μg/hr負荷時の血漿NA濃度 (pNA) およびPWV (baPWV, hbPWV) を測定した. また, 8例のHD患者で中2日および中1日の透析開始時に無除水ECUMを行いNA負荷前および200μg/hr負荷時のpNAおよびPWVを測定した. その結果NA 200μg/hr負荷時のpNA増加量, baPWV増加量間に有意な正相関を認めたがpNA増加量, 血圧増加量間の相関は認めなかった. 一方, 透析間の体重増加率「大」,「小」の2群間でNA 200μg/hr負荷時の血圧増加率に差はなかったが, baPWVおよびhbPWV増加率は「大」が「小」より有意に小さかった. 以上より, 中1日の透析開始時の無除水ECUM施行中のNA負荷 (200μg/hr) に伴うPWV増加度でより鋭敏に動脈壁硬化が検出できる可能性が考えられた.
  • 山本 貴敏, 澁谷 浩二, 西岡 正登, 新光 聡子, 尾藤 良子, 土橋 正樹, 黒田 達実, 藤田 嘉一
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1645-1650
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    症例は60歳女性, 1995年より糖尿病性腎症による末期腎不全のため他院で維持血液透析を受けていた. 血液透析導入直後より血清Ca, P値の管理に難渋し, 炭酸カルシウム製剤を中心に血清Ca, P値を管理されていた. 2000年2月, 右腸骨周囲の腫瘤を自覚, 単純レントゲン写真にて右腸骨部と大腿骨部の筋肉内および筋肉間隙に巨大な腫瘤状石灰化を認めた. その後次第に右股関節痛が生じ, ついには歩行困難をきたした. 血清Ca値10.0mg/dL, 血清P値8.3mg/dL, i-PTH値1,200pg/mL, オステオカルシン値450ng/mL, 頸部超音波検査にて4腺ともに腫大した副甲状腺を認めたため, 副甲状腺全摘出術+筋肉内自家移植術 (total parathyroidectomy+autotransplantation: 以下PTx-ATと略す) の目的で, 2000年4月7日当院に入院し, 4月12日PTx-ATを施行した. PTx-AT術直後より疼痛は軽減し, 歩行可能となった. 術後3か月で腫瘤状石灰化は縮小し, さらに術後1年後には腫瘤状石灰化はほぼ消失し, 現在に至るまで再発をみていない. 二次性副甲状腺機能亢進症の治療には内科的治療と外科的治療があるが, 漫然とした内科的治療の継続は異所性石灰化の誘因となる. 内科的治療の限界を見極め, PTx-ATの時期を逸さないことが重要と考えられ, 極めて臨床的示唆に富む症例として報告する.
  • 吉田 哲也, 大塚 泰史, 友成 治夫, 山岸 弘子, 町田 裕美, 壁谷 悠介, 久保 仁, 栗山 哲, 細谷 龍男
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1651-1657
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    Toxic shock-like syndrome (TSLS) は, 主としてA群のβ溶血性連鎖球菌が原因として関与する重篤で致死的な全身感染症である. TSLSは, A群溶連菌以外にもB, C, G群溶連菌が原因となるとの報告が散見される.
    今回, 著者らは, 維持血液透析患者において, 全身の筋肉痛, ショック, 高熱, 高CK血症により発症し, 血液培養からG群の溶連菌を検出したTSLSを経験した. 臨床症状, 検査所見, 画像診断などから米国防疫センター (CDC) のTSLS診断基準に合致していた. 本例は, 発症当初から積極的なアンピシリン/スルバクタム, クリンダマイシンなどの抗生物質投与, およびγ-グロブリン製剤の併用に加え, 集中的な持続的血液濾過透析 (CHDF) ならびにエンドトキシン吸着などを併用して行い, 壊死組織の外科的摘除を行うことなく救命するに至った. G群溶連菌によるTSLSは, まれであり臨床病像や病因論の詳細は未だに明確ではない. また, 透析患者での報告は極めて希少である.
    本症例は, 糖尿病性腎症を基礎疾患とする慢性腎不全血液透析患者に発症したG群溶連菌によるTSLSである. TSLSは, 重篤な病像を呈することが多く死亡率も高いため, 早期診断・早期治療が重要である. また, 本症例の経験から透析患者に発症した際に各種の血液浄化法の工夫により患者生命予後の改善がみられる可能性が示唆された.
  • 中川 勇人, 三瀬 直文, 清水 英樹, 西 隆博, 田川 一海, 多川 斉, 杉本 徳一郎
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1659-1663
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    血液透析 (HD) 患者のHCV感染率は高率で, 輸血のほか透析医療行為による感染の可能性がある. 維持透析中にC型肝炎を急性発症したため, 感染源を特定し感染経路を推測し得た症例を報告する.
    症例は52歳女性. 半月体形成性腎炎により持続携行式腹膜透析 (CAPD) 導入となり8年を超えたため, 2001年8月より計画的にHDに移行し間歌的腹腔洗浄のみ行っていた. 2002年1月GOT 894U/L, GPT 1,254U/Lと著しい肝機能障害を認め, 精査加療目的に入院. HCV抗体が陰性で, HCV-RNAが陽性であったため急性C型肝炎と診断した. トランスアミナーゼは順調に低下したが, T-Bilが第9病日となっても10.3mg/dLと上昇を続けたため強力ネオミノファーゲンの投与を行い退院した.
    本症例では透析医療行為による感染を疑い, 2001年9月-2002年1月に当院でHDを行ったHCV抗体陽性患者全員のHCV genotypeを検索し, 本症例と同じ1bの患者9例を抽出した. 次いで本症例を含めた10例で, HCV RNA E1領域中の400の塩基配列を調査した. その結果, 2001年12月に5回の透析を本例と同一日に行った1患者の塩基配列が, 本症例と98.8%の相同性をもっており, 感染源であると判明した. 5回のうち, 同一ベッドで前後して透析を行ったことはなく, 5回とも本例は感染源例より約1時間遅れて透析を開始し終了していた. また, 5回のうち1回で透析ベッドが隣り合っていた. 明らかな血液の汚染事故はなかったので, その際に行われた透析手技を再度見直したところ, 穿刺時および終了・返血時の手技, さらに注射薬のポート注入などの際に手袋やアルコール綿の汚染を介して発生した可能性が考えられた. そのためそれらに対して具体的な防御策を検討し実行した.
    本例は血液透析患者におけるHCV感染防御手段を検討し, 今後の感染を防ぐために非常に重要な症例であった.
  • 中森 綾, 杉浦 寿央, 和田 晃, 福原 吉典
    2004 年 37 巻 8 号 p. 1665-1669
    発行日: 2004/08/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    59歳男性. 糖尿病腎症による腎不全のため2001年2月に血液透析に導入された. 2002年5月より下痢が続き摂食不良となった. 2002年6月5日透析終了後, 高度の脱力感を訴えた. 血清カリウム1.3mEq/Lが判明し, 直ちに当院に入院した. 下痢によるカリウム不足量をカリウムの点滴静注・経口摂取により補い低カリウム血症を是正した. 入院後も頑強な水様性下痢が持続するため消化管精査を行ったところ腹部CT・注腸造影検査で上行結腸に腫瘤を認め, 下部消化管内視鏡検査でBauhin弁より結腸側の粘膜下腫瘍と診断された. 結腸右半切除術を施行し, 慢性下痢は消失した. 組織像は脂肪腫であった. 無尿の患者では経口摂取が保たれている限り低カリウム血症は起こりにくいが, 本症例では腫瘍により頑強に続く下痢と偏った摂食により低カリウム血症となったものと考えられた.
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