日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
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49 巻 , 12 号
選択された号の論文の24件中1~24を表示しています
日本透析医学会学術委員会「Dialysis therapy, 2015 year in review」より
第61回日本透析医学会学術集会・総会シンポジウムより
総説
原著
  • 木村 庄吾, 関谷-曽我 由夏, 加藤 由貴, 水谷 真, 友杉 直久
    2016 年 49 巻 12 号 p. 827-832
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/27
    ジャーナル フリー
    Continuous erythropoietin receptor activator (CERA) 月1回投与から月2回投与に変更することで鉄動態の変動を検討した. CERA月1回投与中の24例を, 月1回投与継続群 (A群12例) と月2回投与変更群 (B群12例) に分けて, ヘプシジン25, Fe, TSAT, フェチリン, Hb, 目標Hb値維持率, ERI (erythropoiesis-stimulating agent resistance index), CERA投与量の推移を12か月間比較検討した. 開始時, 両群間で性別, 年齢, 原疾患, Hb, フェリチン, CERA投与量に差はなかった. ヘプシジン25は1週時では両群ともに有意な減少 (p<0.05) を示し, 1・3・12か月時においてはB群で有意に低値 (p<0.05) であった. Fe, TSAT, フェリチンも同様であった. ERIはA群で0.4%上昇したのに対して, B群で10.4%低下した. CERA投与量もB群で改善傾向にあった. 鉄動態の変動を考慮し, 投与法で鉄代謝に与える影響の違いを認めた. CERA月2回投与は鉄の利用効率を高めneocytolysisを防止し, 骨髄造血を促進する投与法の可能性が示唆された.
症例報告
  • 下田 紗映子, 三木 渉, 谷口 圭祐, 萩原 広一郎, 文原 大貴, 岩成 祥夫, 池田 昌樹, 田中 麻理, 竹岡 浩也, 岡 一雅
    2016 年 49 巻 12 号 p. 833-839
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/27
    ジャーナル フリー
    症例は43歳, 男性. 8年前にループス腎炎Ⅴ型と診断されたが, 治療によりネフローゼ症候群は完全寛解した. 2014年4月にネフローゼ症候群の再燃と急性腎障害を認めたため入院となった. 入院時に抗糸球体基底膜抗体が陽性で腎生検で半月体形成性糸球体腎炎であったが, 糸球体基底膜にIgGの線状沈着を認めず, ループス腎炎Ⅳ+Ⅴ型としてステロイド投与を開始した. 単純血漿交換療法も併用したが腎機能は悪化し, 血液透析を開始した. シクロホスファミドパルスを行ったが腎機能は改善せず, 第48病日に再度腎生検を施行した. 2回目の腎生検所見では糸球体基底膜にIgGの線状沈着を認め, 抗糸球体基底膜抗体腎炎と診断した. 腎機能の改善は困難と判断して血液透析を導入した. ループス腎炎と抗糸球体基底膜抗体腎炎の合併機序や治療方針を考えるにあたり示唆に富む症例と考え報告する.
  • 小池 勤, 本吉 可奈呼, 劉 和幸, 山﨑 秀憲, 掛下 幸太, 志田 しのぶ, 水谷 南美, 藤岡 勇人, 安本 幸恵, 白石 詩織, ...
    2016 年 49 巻 12 号 p. 841-846
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/27
    ジャーナル フリー
    症例は75歳, 男性. 4年の透析歴. 200X-1年11月よりCRPが軽微に上昇し, 200X年5月より貧血および血小板減少の進行と高フェリチン血症を認めた. 同年7月, 透析中にショック状態となり入院した. 血小板減少のさらなる増悪とCRPおよびプロカルシトニンの高値, フェリチンの著明な上昇を認め, 血液および骨髄液の培養からはMRSAが検出された. 骨髄穿刺では血球貪食像が確認され, 血球貪食症候群の診断でステロイドパルス療法や持続的血液濾過透析を含む集学的治療を行うも, 多臓器不全で死亡した. 剖検では, 骨髄での血球貪食像と重度の化膿性膀胱炎を認めた. 本例は, 入院前の時点ですでに二系統の血球減少と高フェリチン血症を認めていたことや剖検結果から, 潜在的に発症していた血球貪食症候群が敗血症を契機に顕在化した可能性が考えられた. 感染症関連血球貪食症候群では, 敗血症や病状の重篤化を生じる前での適切な診断と治療が重要である.
  • 泉 博子, 後藤 俊介, 藤井 秀毅, 吉矢 邦彦, 橋村 裕也, 片山 義雄, 石村 武志, 藤澤 正人, 西 慎一
    2016 年 49 巻 12 号 p. 847-852
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/27
    ジャーナル フリー
    先天性血友病A患者に対し, 抗凝固薬や第Ⅷ因子補充の調整を行い, 無事に血液透析導入を行った症例を経験したので報告する. 症例は25歳男性. 3歳時にAlport症候群と診断され, その後徐々に腎機能が低下したため8歳時より腹膜透析導入となった. 9歳時に生体腎移植を施行, 腹膜透析を離脱した. 19歳時鼻出血が続き, 血友病の家族歴, 第Ⅷ因子活性トラフ値の低下があることから血友病Aと診断された. 第Ⅷ因子活性トラフ値は10%以上保たれており軽症血友病であった. 腎機能は慢性拒絶反応により移植後徐々に低下し維持透析は不可避と考え21歳時左内シャント造設し3か月後に血液透析導入となった. 導入時抗凝固薬や第Ⅷ因子補充に関して調整を行い, 透析中は最終的に抗凝固薬なし, 透析終了時第Ⅷ因子製剤500単位投与で安定した透析が継続可能となった. 現在導入後4年となるが, 重篤な出血あるいは凝固トラブルはなく血液透析を継続できている.
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