日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
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50 巻 , 6 号
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委員会報告
原著
  • 山室 修, 宮地 利明
    2017 年 50 巻 6 号 p. 401-406
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー

    リンの吸収阻害作用を有する炭酸ランタン水和物は, 腸間膜リンパ節や胃粘膜, 骨への沈着の報告がある. ランタンは磁気共鳴画像 (MRI) の主な造影剤である常磁性金属のガドリニウムと同じランタノイド族であるが, MRIに及ぼす影響については完全に明らかにされていない. 1.5 Tと3.0 TのMRIにおいて, 0, 0.001, 0.003, 0.01, 0.03, 0.1, 0.3および1.0mol/Lの炭酸ランタン水和物を, スピンエコー法とグラディエントエコー法を使用して撮像した. 取得したMRIのアーチファクトを評価するとともに, 1/T1, 1/T2, 1/T2*を求めた. 炭酸ランタン水和物によるアーチファクトは, すべての実験条件において認められなかった. 1.5 T, 3.0 Tともに炭酸ランタン水和物濃度は1/T2, 1/T2*に相関したが (p<0.05), 1/T1の違いはわずかであった. 炭酸ランタン水和物によってT2およびT2*が短縮するため, 一定濃度以上になれば信号強度を低下させるがT1に影響しない.

症例報告
  • 藤倉 恵美, 秋保 真穂, 中道 崇, 山本 多恵, 佐藤 博, 宮崎 真理子
    2017 年 50 巻 6 号 p. 407-411
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー

    輸血を拒否する患者に医療を行う際には, 救命を第一義とする医学の基本理念に反する判断を迫られることがある. 待機治療において患者本人の自己決定による輸血拒否や治療拒否は認められるべきであるが, 生命に危険が及ぶような緊急時の対応については医学的, 倫理的, 法的に議論が残る. このような重大な判断を行う際には個人の価値観だけでなく, 組織としての方針を決定しておくことが必要である. 今回われわれは輸血を拒否する慢性腎不全患者に緊急血液透析導入を行った. 病院のリスクマネジメントを展開するうえで, 患者の信仰上の価値観が治療方針に影響を及ぼすことの重大性を示した症例であった.

  • 大棟 浩平, 伊東 悠貴, 岩重 洋平, 伊藤 沙耶, 嘉藤 光歩, 杉谷 盛太, 前沢 浩司, 大津 聡子, 東 義人
    2017 年 50 巻 6 号 p. 413-419
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/06/29
    ジャーナル フリー

    66歳男性. 糖尿病性腎症による慢性腎不全のため15年前に血液透析導入となった. 入院5日前から発熱がみられ精査を行うも原因は判然とせず, 不明熱として加療目的に入院となった. 熱源としてウイルス感染症や血管炎・悪性リンパ腫といった疾患を念頭に検査を施行した結果EBVの再活性化が認められ, その原因検索を行ったところ, 多発性骨髄腫が判明した. 多発性骨髄腫の早期発見・加療により解熱, 寛解に至った. EBVの再活性化の原因としてはM蛋白産生に伴う免疫機能低下が考えられた. まれではあるが免疫機能が低下する疾患によりEBVが再活性化し, 発熱の原因となることがあるため, 不明熱の一因として考慮する必要がある.

平成28年度コメディカル研究助成報告
Letter to Editor
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