日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
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52 巻 , 5 号
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原著
  • 小田口 尚幸, 島尻 艶子, 玉城 文子, 稲嶺 未来, 野小生 裕子, 砂川 はるな, 與那嶺 怜奈, 山田 伊織, 上里 まどか, 兼城 ...
    2019 年 52 巻 5 号 p. 253-260
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/28
    ジャーナル 認証あり

    【目的】糖尿病透析患者に対して持続グルコースモニタリングを行い, 血糖値やQOL (quality of life) の変化, 合併症の有無, SMBG (self-monitoring of blood glucose) との相関性について調査検討する. 【方法】FGM (flash glucose monitoring) を2か月の予定で行い持続グルコースモニタリングを行った. SMBGを併用し前後での測定回数, 血糖値, HbA1c, GA (glycated albumin), またDTR-QOL (Diabetes Therapy-Related QOL) による評価, 合併症, SMBGとの相関性について調査した. 【結果】対象は7名で年齢62.4±6.0歳, 装着期間53.0±5.2日であった. 前後でSMBGの血糖値, HbA1c, DTR-QOLのスコア, SMBGの回数は変化なかったがGAは減少傾向であった. SMBGとFGMの比較ではFGMが28.5mg/dL低かった (−13.4%, 212.4±96.9mg/dL vs. 183.9±83.1mg/dL, p<0.0001). SMBGとFGMの間には強い正の相関を認めたが (相関係数; r=0.91, p<0.0001), SMBGの血糖値が低い場合相関性が低かった. 合併症は局所反応のみであった. 【結語】FGMは糖尿病透析患者に重篤な合併なく使用でき, SMBGと相関性があった.

  • 池田 直史, 元 志宏, 野邊 香奈子, 岡島 真里, 金井 弘次, 塚田 美保, 小川 晃生, 野平 由香
    2019 年 52 巻 5 号 p. 261-269
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/28
    ジャーナル 認証あり

    新たなcalcimimeticsであるエテルカルセチドの臨床的特徴を検討した. 維持透析患者でガイドライン上適応となる50症例につきエテルカルセチド投与開始前24週と開始後24週につき比較検討した. 加えてシナカルセト塩酸塩からの切り替え群を用量別で検討した. 全症例では血清補正Ca値, i-PTH値, TRACP-5b値は投与開始前に比し開始後で有意に低下していた. シナカルセト塩酸塩からの切り替えでは低用量群では血清補正Ca値, i-PTH値, TRACP-5b値は投与開始前に比し開始後は有意に低下していた. 一方, 高用量群ではすべてにおいて有意差を認めなかった. 高用量からの切り替えでは初期量では用量変更可能時に増量が必要になる可能性が高いと考えられた. エテルカルセチドの有効性と, シナカルセトとの臨床的力価の比較を示すことができた.

  • 西谷 光広, 米谷 麻美, 円城 真衣, 村田 千春, 中川 和将, 鎌口 美穂子, 北本 貴弥, 東 祐伽, 森内 則子, 保志場 紀子, ...
    2019 年 52 巻 5 号 p. 271-279
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/28
    ジャーナル 認証あり

    乳酸菌やビフィズス菌が3価鉄によって増加し, 腸管での鉄吸収が亢進したとの報告がある. 血液透析患者4例に乳酸菌製剤のビオスリー®配合OD錠を1回2錠, 1日3回内服させ, 腸内細菌の変化によって鉄代謝と貧血指標に与える影響を検討した. 腸内細菌の変化に関して, 症例1, 2, 3においてビオスリー®配合OD錠内服1か月後でFirmicutes門の割合が増加した. 鉄代謝の影響に関して, 症例1, 2, 4において内服1か月後でトランスフェリン飽和度が上昇した. また症例1, 4において, 内服3か月後で血清ヘプシジン-25値が減少した. 貧血指標に関しては, いずれの症例もビオスリー®配合OD錠内服によってヘモグロビン値への影響は小さかった. 腸内細菌および鉄代謝の変化は同一症例で生じたわけではないが, ビオスリー®配合OD錠内服によって腸内細菌が鉄還元作用を促進し, 鉄吸収が亢進したことが示唆された.

短報
症例報告
  • 中山 祐起, 松本 洋明, 中村 公彦, 磯山 直仁, 松村 正文, 藤川 公樹, 松山 豪泰
    2019 年 52 巻 5 号 p. 295-299
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/28
    ジャーナル 認証あり

    症例は血液透析中の76歳男性. 2年前に声門癌に対して放射線療法後, 経過観察のためのPET-CTにてFDG集積を伴う右腎腫瘍, 腎門部リンパ節, 両側鼠径リンパ節腫大を認めた. 根治的右腎摘除術, リンパ節摘除術を施行され, 病理結果はmalignant lymphoma (non-Hodgkin’s lymphoma, follicular lymphoma, grade 1) であった. 維持透析中であること, 腫瘤はすべて外科的に完全摘除されていることを考慮し, 追加治療を行わず経過観察中であるが, 術後10か月で再発を認めていない. 腎原発の悪性リンパ腫は非常にまれであり, 本邦ではこれまでに3例の症例報告を認めるのみである.

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