日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
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ISSN-L : 1340-3451
52 巻 , 8 号
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透析看護
  • 中原 宣子, 西口 和美, 泉 暢英, 鶴崎 清之, 楠本 裕美, 荒川 昌洋, 藤原 功一
    2019 年 52 巻 8 号 p. 477-483
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル 認証あり

    透析患者の疲労は生命の質 (QOL) の低下を招くばかりではなく種々の疾患の予兆, 特に心血管障害発症の強い危険因子であるといわれている. 今回, 2施設の通院血液透析患者287名を対象に疲労感についての共同調査研究を行った. 本研究では透析患者の透析日の疲労は非透析日に比し有意に高く, 透析間体重増加量が多い (Δ%BW>8.0%) 場合疲労感が強かった. 疲労感は年齢よりも透析歴に相関し, 栄養状態の指標である血清Alb値が低い患者ほど透析日, 非透析日ともに疲労感が強く負の相関を示した. また, 毎日30分以上歩行している患者は疲労感が低いことが示された. 以上より, 透析患者のQOLを維持・向上させるには合併症治療とともに, 栄養状態の維持改善と日常の中での活動能力の向上を推し進めていく支援の重要性が確認された.

症例報告
  • 山口 靖子, 山中 法子, 仁科 裕史, 板橋 美津世, 武井 卓
    2019 年 52 巻 8 号 p. 485-489
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル 認証あり

    67歳, 男性. 痛風腎による慢性腎不全のため32歳時に維持透析を開始した. 当院入院1か月前, 発作性心房細動を契機にうっ血性心不全を発症した. 除水に加えてジゴキシン0.125mg/隔日, アプリンジン40mg/日を投与開始し, 心不全症状は改善した. 投与2週間後に幻視, 四肢のミオクローヌス, 意識障害 (GCSE4V4M6), 構音障害も生じ, 当院に転院した. ジゴキシン血中濃度2.3ng/mLと上昇し, 第2病日より中止しミオクローヌスは第12病日に, 意識障害は徐々に改善したが, 構音障害が持続した. 第33病日にアプリンジン血中濃度3.02 (治療域0.25-1.25) μg/mLと上昇しており, 30mgに減量し, 第40病日に構音障害も改善した. アプリンジンは症例によっては血中濃度上昇をきたすことがある. 血中濃度が適正範囲でも副作用を生じることがあり, 慎重な投与が必要である.

  • 平良 翔吾, 照喜名 重朋, 安達 崇之, 玉寄 しおり, 喜久村 祐, 永山 聖光, 西平 守邦, 小禄 雅人, 下地 國浩, 潮平 芳樹 ...
    2019 年 52 巻 8 号 p. 491-496
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル 認証あり

    27歳, 女性. 感冒後に多関節痛と両下腿の皮疹を認め入院となり, 入院3日目より肉眼的血尿と蛋白尿を認めた. 皮膚・胃組織へのIgA沈着と腎組織でメサンギウム領域へのIgA沈着を伴う管内増殖性糸球体腎炎を認めIgA血管炎の診断となった. ステロイドパルス療法への効果は乏しく, 血漿交換・免疫抑制薬併用となり, 3回目の血漿交換翌日に全身性強直間代性痙攣を認めた. 痙攣直後のMRIにて大脳皮質の多発白質病変を認め, 痙攣16日後のMRIにて同病変の消失を認め, 可逆性白質脳症の診断となった. IgA血管炎や免疫抑制薬, ネフローゼ症候群への血漿交換など多様な要因から可逆性白質脳症をきたしたと考えられる1例を報告する.

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