日本透析医学会雑誌
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原著
  • 今井 裕一, 岩井 久和, 水谷 稔, 春日井 邦夫
    2019 年 52 巻 4 号 p. 219-226
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/18
    ジャーナル 認証あり

    慢性便秘症で薬物治療中の血液透析患者28例を対象として, 結晶ラクツロース製剤を4週間上乗せ服薬した時の便秘に対する作用および安全性を検討した. 有効性については, 完全な自発排便回数は服薬1週から増加傾向を示し, 4週では有意な増加であった. 便の硬さは服薬1週から有意に改善し, 服薬3週および4週において作用は持続した. また便秘症の重症度については, 服薬開始前の重症度0の被験者は0例, 服薬4週では重症度0は11例と著明に増加した. また, 腎機能の指標であるBUNおよびCrは服薬により有意な低下がみられた. 安全性については, 死亡例はなく, 1例が下痢のため中止となったが, 軽症で服薬中止により回復した. 以上の成績から, 結晶ラクツロース製剤は, 慢性便秘症を有する血液透析患者に対し安全で有用である.

  • 橘 健太郎, 木田 博太, 上野山 充, 中村 年宏, 山田 貴久, 林 晃正
    2019 年 52 巻 4 号 p. 227-232
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/18
    ジャーナル 認証あり

    本検討は, 経皮的冠動脈形成術 (PCI) 後の翌日血液透析 (HD) 時における透析中低血圧 (IDH) の発生因子について検討した. 対象は待機的PCI後, 翌日HDを施行した慢性HD患者連続83名 (年齢70±7歳, 男性64名). IDHの定義は, 収縮期血圧20mmHg以上の低下で, 症状を伴いかつHD中断を要したものとした. また, HD記録よりIDHを後方視的に調査し, Logistic回帰分析にてIDHの予測因子を検討した. IDH群 (12名) は非IDH群 (71名) に比して, 有意に低体重 (52.0±3.8 vs. 62.9±1.5kg; p=0.007), 造影剤量/体重が多く (2.5±0.3 vs. 1.8±0.1mL/kg; p=0.018), 低左室駆出率で (45.8±4.2 vs. 56.0±1.8% ; p=0.030), E/e’ が高値 (22.9±3.8 vs. 17.2±0.9cm/sec; p=0.038) であった. また, 冠動脈病変や侵襲的な治療について有意差は認めなかった. Logistic回帰分析では, 造影剤量/体重 (OR, 6.87; 95%CI, 1.83-25.8; p=0.004) がIDHの有意な予測因子であった. 造影剤使用量が多い症例は, IDHを生じる危険性が高いことが示唆された.

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