日本透析療法学会雑誌
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19 巻, 1 号
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  • 小高 通夫
    1986 年 19 巻 1 号 p. 1-21
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 越川 昭三, 酒井 糾
    1986 年 19 巻 1 号 p. 23-39
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 藤見 惺, 宇田 有希
    1986 年 19 巻 1 号 p. 40-55
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 威, 阿岸 鉄三, 柴田 猛
    1986 年 19 巻 1 号 p. 56-67
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 威, 阿岸 鉄三, 柴田 猛
    1986 年 19 巻 1 号 p. 68-74
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 大崎 和弥, 魚水 憲二, 大塚 秀行, 森田 隆久, 上村 伸一郎, 原田 隆二, 尾辻 義人, 橋本 修治
    1986 年 19 巻 1 号 p. 75-81
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    慢性腎不全 (CRF) 患者における免疫能を, リンパ球サブポピュレーションに対するモノクローナル抗体とT細胞非依存性B細胞マイトゲンのStaphylococcus aureus Cowan I (STA) を用いて検討した. また, 8例の血液透析 (HD) 患者のHBsワクチンに対する応答能についても検討した. 1) HD患者ではHBsワクチンに対する抗体産生能が低下しており, 健常人に比し抗体発現時期の遅延と抗体価の低値がみられた. 2) HD患者のHBsワクチンに対する低反応者では反応者に比しOKT4/OKT8比の低値がみられた. 3) HD期間の長い患者では, OKT8+細胞の増加とOKB1+細胞の減少がみられた. 4) 末梢血リンパ球のSTAに対する増殖能は, 透析期間が1年から5年のグループを除いたCRF患者で著明に低下しており, in vitroの免疫グロブリン産生能も低下していた.
    以上の事実より, HD患者における抗HBs抗体産生能の低下の機序としてOKT8+細胞の増加が一部関与していると思われた. またこのOKT8+細胞の増加は長期透析になるほど強かった.
  • 奈良岡 龍子, 櫛引 庸子, 斉藤 恵子, 村上 秀一
    1986 年 19 巻 1 号 p. 83-87
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    透析医療において我々medical social worker (以下MSW) は, 社会復帰を最終目標に患者への援助をしていくことが重要な役割となる. 今回我々は, 年齢別患者層に分けそれぞれに応じた患者指導を行い, 6事例を紹介しMSWとしての指導方法に検討を加えた.
    対象は当院の透析患者95名で, 若年患者20-39歳 (35%), 中高年患者40-59歳 (42%), 老年患者60歳以上 (23%) に分け, 年齢層に応じて, 社会復帰のための指導を実施した.
    若年患者の指導では, 職場復帰への援助が中心となった. タクシー運転手として復職できた39歳男性と, 2年間の職場開拓の末に印刷業に就職できた32歳女性の事例では, 勤務体系に透析日および時間をあわせたことで大きな成果が得られた.
    中高年患者の場合は, 女性患者の家庭復帰への指導が多かった. CAPD導入後, 無事家庭復帰を果たした49歳女性の事例では, 家事労働が拡大され, 患者自身も積極的になった.
    老年患者では, 家庭生活への適応を目標に指導し, 家族および関係諸機関とのかかわり方も重要となった. 生きがいや趣味を持ちながら大家族の中で暮らす77歳男性, 生活保護受給で1人暮らしの75歳男性の事例を紹介する.
    透析導入当初の患者は, 自らを廃人同様に思い込む傾向が強く, 長期間このような状態が続くと社会復帰への意欲が薄れてしまう. そのため早期に社会復帰への目標を設定, 積極的な医療スタッフの働きかけとともに, ケースワークを展開していかなければならない.
  • 岩本 均, 清水 正樹, 佐藤 長典, 福村 浩一, 中村 義弘
    1986 年 19 巻 1 号 p. 89-94
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    重炭酸透析における透析液HCO3-の至適濃度を検討するために, 31名の安定期透析患者における118回の血液透析を対象に, 血液ガスの変化および透析液HCO3-と透析終了時の血漿HCO3-との関係について調べた. 透析液はキンダリーAF 1号® (アセテート約8mEq/l含有) を用いて, 透析液HCO3-濃度を20.5-35.2mEq/lの間で変化させて透析を行った. 透析条件は透析液流量500ml/min, 血流量150ml/min, ダイアライザーの面積0.8-1.2m2, 透析時間4時間である.
    まず透析終了時の血漿HCO3-の望ましい値 (以下, 目標値) について検討したところ, 目標値を28-30mEq/lにすると透析後にアルカローシスに傾きすぎるため, 目標値は約24mEq/lの方が安全と思われた.
    透析前のアシドーシスの程度により, 軽度群 (20≦HCO3-<16mEq/l, n=31), 中等度群 (16≦HCO3-<20mEq/l, n=60), 高度群 (HCO3-<16mEq/l, n=19) の3群に分類して透析液HCO3-と透析終了時の血漿HCO3-との関係を調べたが, 各群とも両者の間には良い相関が認められた. また目標値を24mEq/lとすると, 透析液HCO3-の至適濃度は軽度群23.8mEq/l, 中等度群27.9mEq/l, 高度群30.0mEq/lとなった.
    以上より, アシドーシス軽度群では透析後にアルカローシスに傾きすぎる危険性があり注意を要すると思われた. またアシドーシスの程度に応じて, 2種類以上のHCO3-濃度の異なる透析液を使い分けることが望ましいと思われた.
  • 和田 孝雄, 陣内 真, 橋本 裕明, 小森 正樹, 井田家 美晶, 篠田 昌幸, 稲本 元, 山吉 亘, 村井 勝
    1986 年 19 巻 1 号 p. 95-98
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    透析患者の酸塩基平衡の特殊性を明らかにするために, 新しい統計学的手法であるスペクトル解析法を用いて研究を行った. その結果, 透析患者の血液ガスおよび重炭酸の変化には, 蛋白・アミノ酸の代謝をはじめとするきわめて多因子が影響を及ぼしている事が明らかにされた. また電解質の変動は, それ自体としてはあまり直接的な因子とは考えられず, むしろ他の代謝網の変動を介する間接的なものが主である可能性が示唆された. またインパルス応答の結果により, 代謝性アシドーシスが貧血や血圧に対しても影響するという成績が得られた.
  • 佐藤 長典, 福村 浩一, 清水 正樹, 塚本 千恵子, 岩本 均
    1986 年 19 巻 1 号 p. 99-103
    発行日: 1986/01/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    透析困難症に対し高Na重曹透析が有効とされ, すでにNa濃度の変更や重曹透析が併用可能な新型の供給装置が市販されている. しかし今回我々は既存の装置を利用する目的から, アセテート透析用の閉鎖循環式透析液供給装置, ホスパル社ローディアル75 (タンク内容量約75l) を用いて, 高Na重曹透析を行う方法を工夫し, 基礎的および臨床的検討を加えた.
    透析液はキンダリーAF 1号を使用し, タンク内にA液, 希釈水60l, B液の順に注入する方法にて低Na (Na 135mEq/l) から高Na (Na 160mEq/l) までの重曹透析液を作成したところ, 炭酸塩の析出もなく十分に作成可能であった. 次に高Na重曹透析液を正Na (Na 140mEq/l) 重曹透析液に希釈する方法を工夫した. それは希釈水をあらかじめ約37℃まであたためておき, 透析液in側から吸水させ同時にout側より希釈水と同量の透析液を排水するという希釈方法である. 希釈に要する時間は5-6分であり, 透析液の各電解質は安定して低下した.
    以上の基礎的検討より臨床応用が可能と判断し, 5時間透析の慢性透析患者2症例に対して, 前半に高Na重曹透析を行い2時間後に透析液を希釈して正Na重曹透析を行う方法にて計230回 (1年5ヵ月) 行ったが, 透析液濃度は安定していた. 血清Naや血清浸透圧は2時間目まで上昇傾向を示し, それ以後は下降傾向を示した. 血清Ca値も経時的に次第に上昇しており, 血清中のHCO3-は2時間目まで比較的急激に上昇し, それ以降安定していた. 以上のように臨床応用の結果も良好であり, ローディアル75においても我々の工夫した簡単な希釈方法によって高Na重曹透析が可能であった.
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