既存の電子黒板の諸課題を,タブレットPCと大型提示装置を組み合わせることや,電子黒板の機能を実現するアプリケーションを用いることにより解消・軽減できると考え,タブレットPC用のアプリケーションmiyagiTouchを開発した。miyagiTouchに実装した機能の評価や,教員を対象とした質問紙調査から,既存の電子黒板の諸課題が解消・軽減されることが示唆された。miyagiTouchは開発後,その使いやすさなどが認められ,宮城県教育委員会の公式アプリケーションとして教員研修等で活用されるなど実用化している。
本実践は,生徒にICT機器を効果的に活用させ,協働的な活動をとおして,情報を収集・整理・発信するなどの「探究的な能力」の育成を目的に行った.対象は,工業高校デザイン科3年で,題材は課題研究における卒業作品展に関する全記録であった.具体的には,作品や制作過程等の記録を,電子書籍型教材として整理させて情報の一体化を図り,さらに,クラウド化により活用環境をひろげた.また,その教材を使用しての発表会と,その後のアンケート調査の分析から問題点を検証し,今後の指導方法の改善内容を明確にできた.このことから,工業高校デザイン科において,電子書籍型教材の作成やクラウド化の取り組みは,探究的な能力の育成に一定の効果があることが明らかになった.
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