『学習指導要領』では,教科の本質的な学びを踏まえて「教科横断的な視点で学び合う」ことが求められている.本研究では,図画工作と算数の学習内容を関連づけ,自発的に作業や発言を行える場として社会教育の場を利用し,図画工作の創造的な活動と,算数の図形領域の理解をつなげるための試みを報告する.具体的には,低学年から中学年で学ぶ図画工作の紋切遊びと,中学年から高学年で学ぶ算数の角度や線対称について,体験しながら学ぶ児童の学びの様子について分析した.なお,本研究では,ICTを利用していないが,算数的活動の「思考実験」としての往還運動を助ける素材として図画工作の素材(折紙など)を使用したコンテンツは,ICT教育,中学校数学科への活用も可能である.
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