心電図
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2 巻, 4 号
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  • 春見 建一
    1982 年 2 巻 4 号 p. 385
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 恵子, 戸山 靖一, 藤本 淳, 倉田 里恵子
    1982 年 2 巻 4 号 p. 386-392
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    陳旧性心筋梗塞患者の体表面電位図 (MAP) のうち, QRSの初めから20msecのMAPで正常MAPとの比較から求めた梗塞 (領域) の部位と, ベクトル心電図 (VCG) で診断した梗塞部位とを対比し, 各壁 (前・側・下・後壁) および全体についての一致, 不一致度を調べ, 不一致の理由を検討した。前壁での一致率は93.3%, 側壁では76.7%, 下壁では93.3%, 後壁では84.2%で, 全体で84.2%の一致率を示した。このうち前壁を除き, MAPの方がVCGより梗塞の診断に対しsensitiveであった。
    この成績をもとに, MAP, VCGの診断基準を改訂することにより, 両者の一致率は全体で87.9%と増加した。
  • ―2度房室ブロック出現時刻と出現頻度について―
    待井 一男, 竹沢 将俊, 佐藤 信, 粟野 直行, 束原 康文, 宮崎 吉弘, 木島 幹博, 小野 和男, 大和田 憲司, 刈米 重夫
    1982 年 2 巻 4 号 p. 393-401
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    学校および職場の心電図検査で, 1度または2度房室ブロックを指摘され, 精査の結果明らかな基礎疾患を持たない21例に, Holter長時間心電図記録を行い, 24時間生活中の2度房室ブロックの出現時刻と出現頻度について検討した。
    1度房室ブロックは21例中14例 (66.7%) に見られ, P-R間隔は0.28~0.56秒 (平均値±標準偏差0.37±0.09秒) であった。2度房室ブロックは21例中20例 (95.2%) に観察された。2度房室ブロックは, 全例Wenckebach型ブロックであった。2度房室ブロックを出現時刻でみると, 夜間睡眠時のみに見られる群8例と, 夜間睡眠時だけでなく日中覚醒時にも見られる群12例に大別された。1時間あたりの2度房室ブロック出現頻度は2~1430回/時 (平均値±標準偏差455±469回/時間) であった。
    2度房室ブロックが最も多く出現した時刻は, 9時~10時の日中覚醒時に見られた1例を除くと, 全例夜間睡眠中の時刻であった。日中覚醒時に2度房室ブロックが, 最も多く出現した症例は, 5ケ月後には完全房室ブロックに移行していた。
  • 前田 弦二郎, 洞庭 賢一, 鈴木 茂孝, 岡島 光治
    1982 年 2 巻 4 号 p. 402-407
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    健康若年者24名を対象に, Holter心電図1回24時間記録を5回 (一部3回) 行い, 心室性期外収縮1日発生総数の日差変動を見た。つぎに, 24名の内, 心室性期外収縮多発者9名につき, 時系列分析法を用いて, 日内発生様式の日差変動を検討した。心室性期外収縮1日発生総数の日差変動は, 過半数の例において必ずしも大きくなかった。しかし, 一部の例では1日発生総数が数千発の日もあれば, 0ないし数発の日もあるというように, 日差変動が非常に大きかった。従って, 個人に対する抗不整脈剤の効果判定に際しては, 非常に注意を要すると考えられた。心室性期外収縮の日内発生様式の日差変動は, ほとんどの例において大きかったが, 1日発生総数の日差変動の非常に小さかった1例には, 日内発生様式に, 日による再現性がある程度認められた。
  • 佐竹 修太郎, 平尾 見三, 諸井 幸夫, 高橋 正喜, 鈴木 文男, 比江嶋 一昌, 桃井 宏直, 佐野 千寿子
    1982 年 2 巻 4 号 p. 408-417
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    頻拍歴を有する12症例において, 心腔内心電図法とプログラム刺激法を用い, 心室性頻拍 (VT) の機序について検討を加えた。1) 12例中6例では心室刺激によるsustained VTの誘発と停止が可能であり, かつ頻拍中に加えられた心室刺激後のreturn cycleは代償期を有し, VTの機序としてmicroreentryが推測された。2) 12例中4例では心室刺激により, V-H′間隔の臨界的延長とともに, VTが開始し, 脚枝間macroreentryによる機序が考えられたが, その持続は長くなかった。3) 12例中2例では, 心室刺激によるVTの誘発と停止ともに不可能で, 自然発生時および頻拍中の刺激後に頻拍周期のwarmigup現象が認められ, 自動能亢進の機序にもとつくVTと判断された。
  • 高柳 寛
    1982 年 2 巻 4 号 p. 418-427
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    摘出犬心を用いてタイロード腋中において心外膜面および0.5, 1, 2cm離れた曲面における心室興奮に伴う電位分布を球形容器内で観察した。正常伝導右脚ブロック, 心室期外収縮のいずれでも, 心外膜から離れると電位分布は単純化した。その程度を定量化するため四極子能率対双極子能率の比を用いた。この指標は電位分布の複雑な大, 単純な時小で単純化の大略の指標となり得た。
    二個の期外収縮の初期相では, 電位分布がそれぞれの重ね合わせと一致することをみた。二つの興奮の識別については, 心外膜から離れるほど困難となり, 刺激電極間距離以上離れると二2の期外収縮を独立の極小として見出し得なかった。この事を双極子, 円板二重層を用いたモデル計算からも確かめた。
    以上の結果から, 心臓から離れた点における測定によって心外膜面電位を詳細に推定することはかなりの困難を伴うと考えた。
  • 小野 忠弘, 本田 俊弘, 奥村 謙, 堀尾 豊, 荒木 淑郎
    1982 年 2 巻 4 号 p. 428-434
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    発作性上室性頻拍症 (PSVT) の多くは単一のリエントリー回路によりその頻拍が生じるが時に複数のリエントリー回路を利用しての頻拍例も報告されている。そのほとんどは副伝導路合併例である。今回我々は頻拍発作の1症例に電気生理学的検討を加え, 心房内リエントリーによるPSVT (IART) と房室結節性リエントリーによるPSVT (AVNRT) の合併を認め, 更に両者間の移行をも記録し得たのでここに報告する。心房早期刺激にてまず心房内リエントリーによる心房エコー (Ae) またはIARTが誘発された。続いてIART発作中別の心房内異常興奮IAABが生じ, このIAABは一方ではIARTを停止させ, 一方では再びAeを誘発したがsingle echoに止まった。時にこのAeが房室結節部のリエントリー回路への進入が可能となり, AVNRTへの移行が成立した。なおこのようにIARTよりAVNRTへの移行が記録できたのは本邦, 欧米にても検索した限りでは本例が初めての症例と思われる。
  • 井上 智夫, 韓 在哲, 山辺 裕, 田尻 英一, 小林 克也, 福崎 恒, 堅田 豊, 藤原 克昌, 友松 達弥
    1982 年 2 巻 4 号 p. 435-441
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    発作性上室性頻拍症 (PSVT) を有し, 電気生理学的検査により副伝導路 (AP) と二重房室結節伝導路 (DAVNP) の合併を診断しえた2例を経験した。症例1では安静時心電図にて心室早期興奮を示さず, 右室連続刺激法により潜在性APが証明され右房連続刺激法にて房室結節順行性, AP逆行性のPSVTが誘発された。Disopyramide投与後APブロックを生じ, 右室早期刺激法にで逆行性DAVNPの存在が明らかとなり房室結節内リエソトリーによる心室エコーが出現した。症例2では安静時心電図にてA型WPW症候群を呈し, 右室連続刺激法にて房室結節とAPによる2ケ所の室房伝導路が認められた。右室早期刺激法にて誘発された房室結節順行性, AP逆行性のPSVTの発作中, 右室早期刺激前後で突然AH時間が延長しWPW症候群とDAVNPの合併が明らかとなった。APとDAVNPの合併報告は比較的少なく, 頻拍症の機序を明らかにすることは臨床的に有用であると考えられた。
  • 中島 秀嗣, 横山 正義, 河村 剛史, 長柄 英男, 日野 恒和, 山口 明満, 大滝 正己, 笹生 正人, 和田 寿郎
    1982 年 2 巻 4 号 p. 442-443
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    洞不全症候群のため心房ペースメーカー植え込みを施行した56才・男性にて, 二度房室ブロックが生じ, 右心房の電極を介して, QRS波によって, デマンドペースメーカーが偽抑制を受けた。この際, 患者のR-R'間隔が短縮していると, R'波によりデマンドペースメーカーが偽抑制されるが, R-R'間隔が延長していると, R'波による偽抑制がなかった。すなわち, R-R'波間隔と偽抑制との間に, 興味ある相関関係を認めた。
  • 鎌倉 史郎, 丸谷 公一, 松久 茂久雄, 大江 透, 下村 克朗
    1982 年 2 巻 4 号 p. 444-448
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    基礎疾患や薬剤使用のない, 洞機能不全症候群の51歳男性, 標準12誘導心電図は, 心拍数50/分の洞調律で, 左軸偏位を伴う完全右脚ブロックを呈す。His束心電図上, AH時間100msec, HV時間40msecと正常だが, PA時間が160msecと延長していたため, 右房, 冠静脈洞, および左房の各部位での電位記録と電気刺激を行った。洞調律でのP波の始まりから心房各部位までの心房内伝導時間は, 右房側で著明に延長し, 特に上位および中位の心房中隔側では, 心房波の低電位化と, fragmented activityがみられた。一方左房側では全く心房電位が記録されず, また左房側から最大10mAの電気刺激を加えたが, 心房の興奮は生じなかった。1週間後に施行した左房造影および左房圧記録にても左房収縮のないことが確認されたため, 左房は電気的にも機械的にも持続性に静止していると思われた。右房側の心房内伝導異常, 洞機能不全を含め, 本例には広汎な心房の興奮伝導障害が存在すると思われる。
  • ―早瀬正二先生にきく―
    1982 年 2 巻 4 号 p. 449-458
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 1982 年 2 巻 4 号 p. 464-482
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 1982 年 2 巻 4 号 p. 483-508
    発行日: 1982/10/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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