心電図
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21 巻, 6 号
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  • 渡邉 佳彦
    2001 年 21 巻 6 号 p. 779-780
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 小松 隆, 木村 正雄, 中村 紳, 大和田 真玄, 蓬田 邦彦, 斎藤 栄太, 小林 孝男, 奥村 謙
    2001 年 21 巻 6 号 p. 781-788
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】夜間発症型発作性心房細動 (Paf) における臨床像ならびに抗不整脈薬の停止効果・長期予防効果を検討する.【対象ならびに方法】停止効果の評価対象は143例 (男性102例, 女性41例, 平均年齢64±12歳) , 予防効果 (観察期間43±26カ月) の評価対象は162例 (男性113例, 女性49例, 平均年齢65±12歳) で, Paf発症時間帯から日中型 (午前7時~午後5時まで) , 夜間型 (午後5時~午前7時まで) , 混合型 (両時間帯に出現) に振り分けた.【結果】 (1) 臨床像: 年齢ならびに高血圧合併の頻度が, 夜間型は日中型ならびに混合型に比し有意に低値であった (p<0.05) . (2) 停止頻度: 日中型15/36例 (41.7%) , 夜間型19/37例 (51.4%) , 混合型19/70例 (27.1%) であり, 夜間型は混合型に比し有意に高値であった (p<0.05) . (3) 予防頻度: 観察期間24カ月目の洞調律維持率は日中型94.3%, 夜間型95.8%, 混合型83.5%であり, 混合型に比し夜間型で有意に高値であった (p<0.05) .【総括】夜間発症型Pafは抗不整脈薬療法により良好な成績が期待される.
  • 岡嶋 克則, 大西 祥男, 石田 明彦, 北村 秀綱, Erdulfo J. Galeano, 横山 光宏
    2001 年 21 巻 6 号 p. 789-794
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心房細動を有する心不全患者においてアミオダロンで洞調律維持可能な症例の予後は, 不能例に比較して良好である (CHF-STAT) .そこで心室頻拍および慢性心房細動を有する拡張型心筋症患者7例 (平均年齢58±11歳) を対象としてアミオダロンを投与し, 除細動効果および洞調律維持効果について検討した.アミオダロン投与によって洞調律に復したのは4例 (S群) であった.洞調律に復するまでの期間は平均25日であり, 全症例で1~15カ月の経過観察中, 洞調律維持が可能であった.除細動不成功患者3例 (A群) のうち, 2例は徐脈性心房細動に対するVVlペーシング例であった.S群, A群間で, 心房細動罹病期間, 心臓超音波検査所見, 体表心電図におけるV1誘導の最大f波振幅において有意差を認めなかった.アミオダロン投与により7例中4例で薬理学的除細動に成功し, その後全例で洞調律維持が可能であった.
  • 穂坂 春彦, 高瀬 凡平, 米山 暁, 上畑 昭美, 西岡 利彦, 赤沼 雅彦, 秋間 崇, 佐々木 修, 里村 公生, 五十嶋 一成, 栗 ...
    2001 年 21 巻 6 号 p. 795-799
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】24時間ボルター心電図より得た心拍変動指標を用いて, 若年者神経調節性失神症例の日常の自律神経活動を測定し, 健常対照者と比較する.【方法】対象はhead-up tilt試験で診断された20歳代の神経調節性失神36例 (男性26名, 女性10名, 平均年齢24±3歳) , および年齢を一致させた健常対照者11例 (男性7名, 女性4名, 平均年齢25±2歳) で, それぞれNMS群, CTRL群とした.心拍変動指標はhead-up tilt試験施行前48時間以内に24時間ボルター心電図を用いて計測し, meanNN, SDNN, SDANN, SD index, rMSSD, pNN50, low frequency spectra, high frequency spectra, total frequency spectraを求め, 両群で比較した.【結果】meanNN, SDNN, SDANNは両群間で差は認められなかったが, 他の指標についてはすべてNMS群で有意に高値を示した (SD index, 91±32msec vs 65±11msec, p<0.05 : rMSSD, 60±31msec vs 38±11msec, p<0.05 : pNN50, 30±17% vs 14±7%, p<0.05 : low frequency spectra 35±15msec vs 26±5msec, p<0.05: high frequency spectra, 27±11msec vs 17±5msec, p<0.05 : total frequency spectra, 65±23msec vs 45±9msec, p<0.05) .【総括】20歳代の神経調節性失神症例では, 同年代の健常対照者群に比べて日常の自律神経活動が, 全般に有意に亢進していると考えられた.
  • 奥山 純子, 長田 美智子, 杉山 央, 小森 貞嘉, 尾崎 由基男
    2001 年 21 巻 6 号 p. 800-804
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】川崎病におけるQT dispersionを, 冠動脈病変の有無により2群に分け比較検討した.さらに, その経時的変化を後方視的に検討した.【方法】対象は, 川崎病患児60例で, 冠動脈の拡大・瘤形成あり (有群) 19例, なし (無群) 41例である.また, 40例の健常小児を対照とした.QT dispersionは, GE Marquette社製QT Guard Systemを用いて自動計測した, さらに, 有群および無群について, 発症急性期から5~8年後の遠隔期まで比較検討した, 【結果】急性期では, QT dispersionは有群が有意に高値を示した (29.7±9.8msec vs20, 9±8.0msec, p<0.01) .発症から1年後, 2年後についても有群が有意に高値を示したが, 3年後は, 有意差を認めなかった.5~8年後の遠隔期においては, 再び有群が有意に高値を示した (38.0±17.2msec vs23.7±8.6msec, p<0.001) .【総括】川崎病では, 発症急性期より冠動脈病変の有無によりQT dispersionに差を認め, その後の経過でも冠動脈病変を有する群で高値であった.5~8年後にその差は再び顕著となった.冠動脈瘤の形成は, 急性期の心事故に関与するのみならず, 遠隔期における虚血性心疾患の原因となることから, 川崎病患児の経過観察において, QT dispersionの値とその推移は予後を予測するうえで有用であると思われる.
  • 草野 研吾, 森田 宏, 藤本 良久, 永瀬 聡, 藤尾 栄起, 小林 誠, 池田 哲也, 橋本 克史, 垣下 幹夫, 山本 美香, 宮地 ...
    2001 年 21 巻 6 号 p. 805-811
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】Pacemappingで得られた12誘導心電図波形を検討し, 波形の特徴から至適アブレーション部位を検討した.【方法】対象は左右心室流出路にてpacemappingを施行した10例で, pacemappingを右室流出路 (RVOT) の中隔側 (sep) , 右室流出路自由壁側 (FW) , 左室流出路 (LVOT) の左冠尖 (LCC) , 右冠尖 (RCC) , 弁下心内膜側 (LV endo) の計5ヵ所で施行した.検討項目として, 胸部誘導移行帯・V6誘導S波, I, II誘導R波高を用いた.これらの結果から得られた心電図波形の特徴から, 至適アブレーション部位41ヵ所をretrospectiveに検討した.【結果】心電図波形の特徴から次のようなアルゴリズムを作製した.LV endo: 移行帯V1-2+V6S波あり, LCC: 移行帯V1-2+V6S波なし+1誘導R波<0mV, RCC: 移行帯V2-4+I誘導R波>0.3mV, RV sep: 移行帯V3-5+I誘導R波<0.3mV+II誘導R波>1.2mV, RV FW: 移行帯V4-5+II誘導R波<1.2mV.その結果41ヵ所すべてで鑑別が可能であった.【結語】12誘導心電図の詳細な検討によって至適アブレーション部位の推定が可能であった.特に左室基部の詳細な部位決定が可能であった.
  • 熊谷 賢太, 池田 隆徳, 溝口 るり子, 樫田 光夫, 川瀬 綾香, 高見 光央, 手塚 尚紀, 中江 武志, 坂田 隆夫, 野呂 眞人, ...
    2001 年 21 巻 6 号 p. 812-818
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    目的: 植込み型除細動器 (ICD) による治療を受けた連続27例 (59±15歳) を対象に, アンケートによる精神心理的ストレスの評価を試みた.方法: アンケート調査は当院で作成した用紙 (身体活動と心理分析の評価) と, CMI分析 (神経症傾向を評価) およびMAS分析 (不安症の評価) を用い, 植込み後6±5カ月に行われた, ICD作動の定義は, 除細動機能またはカルディオバージョン機能の稼働または誤作動の場合とした.回収したアンケート結果を作動群と非作動群に分類し比較検討した.結果: ICD作動は13例, 非作動は14例であった.ICD治療は, 患者の身体活動の制限とICD作動にまつわる新たな不安を生じさせた.ICD患者の作動の有無による心理分析では, ICD後の安心感, 不安感, 治療に対する満足度においては両群間で差はなかったものの, 精神的安定度と治療に対する推奨度は作動群で高かった.CMI分析とMAS分析の結果を既存の報告と比較したところ, 両分析とも二群間で神経症傾向と不安傾向についての明らかな差はみられなかった.総括: ICD治療は患者に身体活動の制限と新たな不安を生じさせるが, 一方で作動歴のある患者においては精神的安定と治療に対する信頼感をもたらすことが示された.
  • 宮崎 秀和, 伊達 太郎, 阿部 邦彦, 大塚 由美, 本田 陽一, 林 淳一郎, 茂木 純一, 杉本 健一, 野間 健司, 望月 正武
    2001 年 21 巻 6 号 p. 819-826
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    左側潜在性副伝導路例に僧帽弁輪下部から刺激を行い心室付着端を同定する方法 (弁下刺激法) を用い, 副伝導路の斜走距離と弁下刺激法における最短刺激―心房波時間 (St-A) との関係について検討した.また, 右室から刺激を行い最早期心房興奮部位を同定する方法 (右室刺激法) に比べ, 弁下刺激法が有用か否か検討した.33例中21例に弁下刺激法を行った.76%に5mm以上の斜走を認め, 斜走距離は10.6±3.7mm, St-Aは55.4±5.8msecで, 斜走距離の延長に伴いSt-Aは延長し, 有意な相関を認めた (R2=0.882, p<0.001) .それらには「St-A (msec) =40+1.5×斜走距離 (mm) 」という関係が認められ, 弁下刺激法を用いて心室付着端を同定するときに有効な指標となるものと考えられた, また, 15例に弁下刺激法のみを用い, 12例に右室刺激法のみを用いて僧帽弁輪下部から通電を行い, 通電回数 (5.4±3.0vs1.2±0.4, p<0.01) , 全術時間 (85.3±43.9分vs42.0±14.5分, p<0.01) とも有意に弁下刺激法が勝った.
  • 草野 研吾, 永瀬 聡, 森田 宏, 藤本 良久, 垣下 幹夫, 江森 哲郎, 松原 広己, 大江 透
    2001 年 21 巻 6 号 p. 827-833
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    至適アブレーション (ABL) 部位がvalsalva洞であった特発性心室頻拍の3症例を経験した.症例1は25歳男性.動悸を伴う約33秒間の持続性心室頻拍を認めたためABLを施行.発作時の心電図上はV1のR/S比>1, V6にS波 (-) であった.左冠尖にて-45msecの早期電位が得られABLを行い成功した.症例2は57歳女性.めまいを伴う非持続性心室頻拍を認めたためABLを施行.胸部誘導の移行帯はV2, 左冠尖と右冠尖の間で-20msecの早期電位が得られABLを行い成功した.症例3は17歳男性.動悸を伴う約50秒間の持続性心室頻拍を認めたためABLを施行.胸部誘導の移行帯はV3, I誘導に高いR波を認め, 右冠尖にて-18msecの早期電位が得られたが右冠動脈入口部に近接しているため同部位でのABLを断念した.いずれの症例も良好なpacemappingと早期電位が得られた.ABLに伴う合併症は認めなかった.
  • 井上 博, 櫻井 健二
    2001 年 21 巻 6 号 p. 834-837
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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