心電図
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22 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 三田村 秀雄
    2002 年 22 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―ホルター心電図によるQT/RR関係―
    内山 達司, 渡辺 英一, 安井 健二, 児玉 逸雄, 竹内 浩史, 寺澤 敏昭, 杉原 のり子, 下村 菜千恵, 可児 篤, 加藤 千雄, ...
    2002 年 22 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    慢性心不全における心室再分極過程の心拍依存性 (QT/RR関係) および心室期外収縮 (PVC) 発生について検討した.慢性心不全の急性増悪のため入院した洞調律30例 (男性/女性=24/6, 65±6歳) に24時間ボルター心電図を入院時 (0.3±0.4病日) と退院前 (28±13病日) に記録し, 健常者15例 (男性/女性=12/3, 65±2歳) と比較した.QT自動計測プログラムを用いて15拍ごとに加算平均した波形よりQT間隔を計測し, QT/RR関係の回帰直線の傾き (QT/RR slope) , 寄与率 (相関係数の二乗; r2) , および切片を求めた.心不全退院前に左室駆出率は有意に改善し (32±9%から41±8%) , PVCは減少した (1, 725±385/日から280±83/日) .QT/RR slopeは, 心不全入院時には高値であったが, 退院前には有意に低下し, 健常者と有意差を認めなかった (健常者0, 17±0.06, 心不全入院時0.25±0.13, 心不全退院前0.18±0.07) .寄与率は心不全入院時も退院前もいずれも健常者より有意に低値であった (健常例0.69±0.14, 心不全入院時0.44±0.2, 心不全退院前0.52±0.23) , 切片には3群間で有意差は認められなかった (健常者231±90msec, 心不全入院時252±67msec, 心不全退院時252±51msec) , 以上より, 慢性心不全では血行動態の改善に伴い, PVCの減少, QT間隔の短縮およびQT/RRslopeの正常化が認められた.慢性心不全患者では血行動態の推移がQT/RR関係に反映され, 不整脈発生基質の変化をもたらすことが示唆された.
  • 青峰 正裕, 大和 孝子
    2002 年 22 巻 1 号 p. 10-15
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    女子大学生 (252名) を対象として, 身体の各部に冷えを訴える冷え症者 (冷え症群) と, 冷えを自覚しない正常者 (正常群) の身体的特徴と標準肢誘導心電図を比較した.冷え症群では体脂肪量, 皮下脂肪厚, 体脂肪率は正常群と比べて, いずれも有意に低下しており, 体脂肪が低い傾向にあった.また, 除脂肪体重も正常群に比し有意に低く, このことは身体を構成する筋肉量も少ないことを示唆しており, したがって体重, BMIも低く, 冷え症群は痩せ型の傾向があった.心電図波形を正常群と冷え症群で比較した場合, QT時間とR-R間隔を除いて他の心電図波形には有意な差は観察されなかったが, 両ファクターはともに冷え症者で延長していた.また, 脈拍数は冷え症群では有意に低下しており, R-R間隔の延長がQT時間の延長を招き, それが冷え症群における心拍数の減少を引き起こしていることが考えられ, QT時間を先行するR-R間隔で補正したQTcを両群間で比較すると, 有意差は消失した.このように冷え症者は一般に痩せ型であり, 徐脈傾向で, 心電図ではQT時間とR-R間隔の延長が観察される傾向があることが明らかになった.最後に冷え症と自律神経障害との関係を論じた.
  • 青山 浩, 今井 忍, 八木 洋, 上松瀬 勝男
    2002 年 22 巻 1 号 p. 16-24
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, ATPの一過性洞機能抑制作用を用い洞不全症候群 (SSS) 診断を行う試みがなされているが, その診断機序は明らかではない.今回ATPによるSSS診断の可否, および洞結節電位直接記録を用いてその診断機序について検討した.対象はSSS (S群) 24例, 対照群 (C群) 21例.心臓電気生理学的検査下にATP0.2mg/kgを静脈内投与したところ, S群の85.7%で洞房ブロックが引き起こされたが, C群では認めなかった, 投与後の心房周期の延長度 (△ATPAA) はS群でC群に比し有意に大であった.△ATPAAの正常上限値をC群の平均+2SD (868msec) とすると, これによるSSS診断の感度, 特異度は87.5%, 95.2%と高率で修正洞結節回復時間を用いた診断率と同率であった, ATPはSSSにおいて特異的に洞房ブロツクを伴う高度心房停止を惹起することより, SSS診断に有用であると考えられた.
  • 相澤 義泰, 出雲 和秀, 齋藤 幹, 熊谷 賢太, 岡崎 修, 樫田 光夫, 赤塚 宣治, 矢崎 義雄
    2002 年 22 巻 1 号 p. 25-30
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Brugada症候群は突然死のハイリスク群とされ注目されるが, 実態は不明点が多い.今回, 当院の心電図ファイリングシステムを利用し心電図36, 248件を解析した, コンピュータにて, V1でRSRI型, 不完全右脚プロツクまたは完全右脚プロツクと診断された例を抽出し, Brugada症候群の心電図学的所見である, 右脚ブロック, V1かつV2誘導のST上昇, 正常QTc時間を満たす例を抽出した.心電図所見より明らかな梗塞, QT延長を伴うものは除外したところ, 計489件 (全体の13%) となった.このうち, 典型的なBrugada型波形と考えられたものは33件 (0.09%) , この33例に死亡例はなく, 失神の既往は3例 (9%) , 突然死の家族歴は2例 (6%) でみられた.この心電図異常の頻度は過去の報告とほぼ一致しており, 心電図ファイリングシステムを用いれば比較的容易に本症に合致する例が把握できると考えられる.
  • 本間 覚, 山口 巖
    2002 年 22 巻 1 号 p. 31-37
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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