心電図
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25 巻, 6 号
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  • 蒔田 直昌
    2005 年 25 巻 6 号 p. 477-478
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 荒川 友晴, 渡邉 英一, 内山 達司, 竹内 浩史, 寺澤 敏昭, 童 茂清, 児玉 逸雄, 菱田 仁
    2005 年 25 巻 6 号 p. 479-487
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】本研究の目的は, 心房細動除細動後の自律神経活動と心房細動再発の関連について検討することである.【方法】研究1 (後向き研究) : 対象は電気的除細動により洞調律に復した28例 (男/女=21/7, 68±12歳) である.電気的除細動直前より24時間ボルター心電図を記録して心拍変動解析を行い, 再発指標を求めた.研究2 (前向き研究) : 研究1の終了後に電気的除細動を行った20例 (男/女=14/6, 61±13歳) に対し, 研究1で求められた再発指標の精度を検討した.【結果】研究1: 電気的除細動後83±74日の観察期間に20例 (71%) が再発した.Receiver operating characteristic曲線より洞調律維持群と再発群を判別するカットオフ値を求め, 多変量解析を行ったところ, pNN50≧3% (オツズ比3.10, 95%信頼区間1.44~9.89) とr-MSSD≧13msec (オツズ比3.06, 95%信頼区間1.18~9, 49) が独立した再発指標であった, 研究2: 電気的除細動後126±80日の観察期間に7例 (35%) に再発を認めた, pNN50≧3%とr-MSSD≧13msecによる再発予測精度は, pNN50≧3%: 感度100%, 特異度38%であり, r-MSSD≧13msec: 感度86%, 特異度77%であった.【結論】心房細動除細動後に迷走神経レベル指標のpNN50やr-MSSDが高い症例は再発率が高く, pNN50とr-MSSDは心房細動再発予測に有用な指標と考えられる.
  • 山下 武志, 小松 隆, 熊谷 浩一郎, 鵜野 起久也, 庭野 慎一, 藤木 明, 清水 昭彦, 是恒 之宏, 三田村 秀雄, 奥村 謙, ...
    2005 年 25 巻 6 号 p. 488-494
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心房細動治療方針決定に重要な疾患特異的QOL評価を目的として作成された新たな質問票, Atrial Fibrillation Quality of Life Questionnaire (略称: AFQLQ) の内的整合性と再現性を検証する目的で多施設共同研究を行った. (1) 240例の心房細動患者にアンケート調査を実施し, AFQLQを構成する主要三項目 (症状の種類と頻度, 個体感受性, 精神的側面と日常生活制限) の内的整合性を表すCronbachのα係数がいずれも0.7以上と良好であることが確認された. (2) 3~6カ月の間隔をおいて172例の安定した心房細動患者から二度の回答を収集し, 主要三項目のSpearmanの順位相関係数がいずれも同様に0.7以上と良好であることが示された.このようにAFQLQは良好な内的整合性と再現性を有し, 心房細動治療方針の決定において有力なツールとなるものと考えられる.
  • 鄭 明奇, 内納 智子, 竹林 聡, 賀来 俊彦, 王 岩, 小野 克重
    2005 年 25 巻 6 号 p. 495-501
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    マウス胎生期癌 (embryonal carcinoma) 糸田胞由来P19CL6細胞はジメチルスルホキシド (dimethyl sulfoxide: DMSO) の刺激によって心筋細胞分化誘導を受け, 自動拍動生を獲得する, また, mitogen-activated protein kinase (MAPK) は心筋細胞分化と形態形成において重要な役割を果たしていることが知られている.本研究ではP19CL6細胞由来分化心筋細胞における膜電流形成にかかわる細胞内シグナル, とりわけMAPKを介するイオンチャネル発現の制御様式を検討した.P19CL6細胞は分化誘導後に過分極誘発内向き電流 (lh) と2種類のCa2+チャネル電流 (lCa.L, lCa.T) を発現し, 89bpmの自動拍動性を示した.分化誘導後の自動拍動とペースメーカーイオンチャネルはP38-MAPKの阻害によって発現が抑制され, 細胞膜電位も未分化P19CL6細胞と同様な状態に保たれた, さらに, 転写因子GATA4の発現も著明に抑制された.一方, 古典的MAPK (ERK1/2, 5) およびJNKの活性抑制下での分化心筋は83~108bpmの自動拍動性を示し, 3種類のペースメーカーイオンチャネルの発現も対照と同程度に観察された.以上より, P19CL6細胞の心筋細胞への分化過程におけるペースメーカーイオンチャネルの発現に非古典的MAPK (p38-MAPK) を介するシグナル経路の関与が示唆された.
  • 飯塚 和彦, 加藤 克, 小倉 一能, 三明 淳一朗, 井川 修, 二宮 治明, 坂根 勲, 河田 康志, 山本 康孝, 星川 淑子, 佐々 ...
    2005 年 25 巻 6 号 p. 502-516
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Na+チャネル遮断薬ピルジカイニド (Pil) がKv1.5チャネル蛋白を含む半減期の短い蛋白の増加作用を有することを見出したので, その機序をリドカイン (Lido) と比較して報告する.PilとLidoはプロテアソームで分解されるp53やIKK2蛋白を用量依存性に安定化し, このp53蛋白への作用は変異Mdmによりユビキチン・プロテアソーム系が遮断されると生じない, PilとLidoは用量依存性に20Sプロテアソーム活性を抑制するが, l-verapamilやE-4031にはこの作用は認められなかった.さらにPilはLidoに比較してより低濃度 (臨床使用濃度) でp53蛋白を安定化した.同様にPilとLidoはプロテアソームで分解されるKv1.5チャネル蛋白を安定化して細胞膜での/Kurを増加し, この作用は発現された培養COS7細胞Kv1.5チャネルのみならずラツト心房筋Kv1.5チャネルでも認められた, またKv1.5チャネル蛋白の安定化作用はPilがLidoより強い.その分子機序をin silicoドッキング試験から検討し, PilとLidoはともに20sプロテアソームを構成するβ5サブユニットの基質結合部位に作用して, その活性を抑制すると推測でき, PilがLidoに比較して結合性が高いことも再現できた, これらの結果からNa+チヤネル遮断薬Pilが臨床使用濃度でプロテアソーム活性を抑制し, Kv1.5チャネル蛋白を含む半減期の短い蛋白を増加させる作用を発揮することが明らかにされた.
  • 牧野 睦月, 井上 紳, 松山 高明, 小川 玄洋, 酒井 哲郎, 小林 洋一, 片桐 敬, 太田 秀一
    2005 年 25 巻 6 号 p. 517-526
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    背景: マーシャル靭帯は左総主静脈の遺残物であるが, 左房壁では斜静脈として冠静脈洞に合流し, その周囲の筋束 (マーシャル筋束) は一部の心房細動への関与が指摘されている.方法: 剖検心28例 (発作性および慢性心房細動各3例, 左上大静脈遺残2例を含む) .冠静脈洞開口部から左心耳まで左房壁を切り出し房室弁輪に垂直に標本を作製, マーシャル靭帯の組織性状について検討した.結果: 左上大静脈遺残2例を除く26例中25例でマーシャル筋束を伴う斜静脈を認めた.マーシャル筋束は冠静脈洞境界部では全周性にみられた.左房筋との接合は冠静脈洞境界部と末梢端に多く, 特に発作性心房細動3例はともに冠静脈洞境界部の接合が発達していた, 左上大静脈遺残2例は全域で筋束が発達し左房筋と密に接合していた.神経組織は不整脈の有無にかかわらず末梢側で増加していた.結論: マーシャル筋束の分布ならびに左房筋との接合は, 不整脈例ではいずれも発達していた.
  • 小松 隆, 中村 紳, 鈴木 修, 堀内 大輔, 蓬田 邦彦, 奥村 謙
    2005 年 25 巻 6 号 p. 527-534
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】以前, 我々は発作性心房細動 (Af) に対して, 発症時間に影響する自律神経緊張のタイプに応じた薬剤選択が治療成績を向上させることを報告した.しかし, 発症時間帯に偏りのみられない混合型は, 日中型あるいは夜間型Af例に比し, 抗不整脈薬療法に抵抗性で, 慢性Afへの移行例を高頻度に認めることを報告した.今回, 我々は混合型発症Af例に対する抗不整脈薬療法の再発予防効果を評価し, 有効薬剤を検討した.【対象ならびに方法】発症時間帯から, 日中型 (午前7時~午後5時) , 夜間型 (午後5時~翌午前7時) , 混合型 (両時間帯に出現) に振り分け, 混合型Af例に対する1群ならびに皿群抗不整脈薬の再発予防効果を比較した.【結果】 (1) 第一選択薬: 観察期間12ヵ月目時点での非再発率は, ジソピラミド群 (n=37, 300mg/日) が32%, アプリンジン群 (n=38, 60mg/日) が32%, シベンゾリン群 (n=40, 300mg/日) が30%であり, 各抗不整脈薬間に有意差を認めなかった、 (2) 第二選択薬: 観察期間12カ月目時点での非再発率は, ピルジカイニド群 (n=56, 150mg/日) が21%, フレカイニド群 (n=61, 150mg/日) が20%, ベプリジル群 (n=58, 150mg/日) が19%であり, 各抗不整脈薬間に有意差を認めなかった. (3) 第三選択薬: アミオダロン (n=55, 200mg/日) による観察期間12ヵ月目時点の非再発率は53%であり, 前述したI群抗不整脈薬ならびにベプリジルに比しいずれも有意に高率であった (p<0.05) .【結語】混合型発作性Afへの薬剤選択において, 1群薬あるいはべプリジルに比しアミオダロンがより優れた再発予防効果を示す.
  • 二宮 雄一, 石田 実雅, 松下 毅彦, 溝口 悦子, 新里 拓郎, 奥井 英樹, 白澤 尚宏, 才原 啓司, 福留 剛, 折原 弘治, 片 ...
    2005 年 25 巻 6 号 p. 535-540
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    症例は61歳, 女性.昭和61年に洞不全症候群 (SSS) の診断でペースメーカー植込み術を施行.5年前から動悸が出現し, 平成15年, 心臓電気生理学的検査, カテーテル・アブレーション目的で当科に入院.Electroanatomical mapping (CARTO) のactivation mapで, 三尖弁一下大静脈間と右心耳の外側壁を最早期とする2種類のfocalな心房頻拍 (AT) が誘発され, ともに再早期での通電で停止, 誘発不能となった.CARTOのvoltage mapでは中隔以外の右房壁は広範囲に低電位を示しており, 瘢痕領域も右房側壁高位から下大静脈まで存在していた, さらにATの起源は瘢痕領域と低電位領域の境界に存在し, 組織変性とATの発生の関与が示唆された, 本症例はSSSでの心房内変性の一場面をみている可能性があり, またSSS症例のAT発生の機序を考えるうえで貴重な症例であると考えられた.
  • 小野 克重
    2005 年 25 巻 6 号 p. 541-546
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 関 明子
    2005 年 25 巻 6 号 p. 547-550
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 三田村 秀雄
    2005 年 25 巻 6 号 p. 551
    発行日: 2005/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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