心電図
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27 巻, 3 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 山下 武志
    2007 年 27 巻 3 号 p. 193-194
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 今永 一成, 萩原 誠久
    2007 年 27 巻 3 号 p. 195
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 関 明子, 萩原 誠久, Steven M Taffet, Mario Delmar, 笠貫 宏
    2007 年 27 巻 3 号 p. 196-203
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心筋虚血における重要な死亡原因のひとつに致死性不整脈がある.その発生機序として, 細胞内アシドーシスが細胞間の物質輸送の経路である心筋ギャップジャンクション (GJ) チャネルを閉じ, 伝導遅延を起こすためにリエントリー性の不整脈が発生すると考えられている.GJはコネキシン (Cx) とよばれる蛋白の12量体から構成され, 心室筋細胞に最も多くみられるCx43 (分子量43kD) は刺激伝導に重要な役割を果たしている.Cx43は4つの膜貫通領域, アミノ末端 (NT) , 細胞内ループ (L) , カルボキシル末端 (CT) , 細胞外ループ (E1, E2) をもつ.このうちCTは, 鎖につながれたボールのような状態で存在し, アシドーシスの状態ではボアに近接するレセプターと結合してチャネルを閉じる働きをもつ.in vitroの研究 (ペプチド結合実験) では, Lの後半部分 (L2) がCTに対するレセプターの可能性が高く, その結合はアシドーシスでより促進される.虚血性不整脈の予防のためには, アシドーシスにおけるGJチャネルの閉口を阻害すること, すなわちCT-L2結合を阻害することが必要である.われわれは合成L2ペプチドの細胞内投与により, CTと内因性のL2部分との結合を競合的に阻害することに成功した.これらのデータから, 合成ペプチド投与による虚血性不整脈の予防と治療の可能性が示唆された.
  • 今永 一成, 松村 健, 真山 崇, 小川 皓一, 海 琳
    2007 年 27 巻 3 号 p. 204-215
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/12/10
    ジャーナル フリー
    心室細動モデル (Aconitine誘発) においてfibrillation (細動) の易発性とGap junction channel構成connexin 43 (Cx43) のremodelingとの関係を動物摘出心標本で検討した.Cx43のdownward remodelingによるCx43発現減少がfibrillation発現の基盤となる可能性が強く示唆された.Cx43のdownward remodelingには, angiotensin II (Ang II) を介するPKCε活性化, Cx43のPKCε依存性過リン酸化によるCx43のproteolytic degradation加速, Cx43のPKA依存性リン酸化の抑制 (脱リン酸化) が関与していることが, また, fibrillationそれ自体, Cx43のdownward remodelingを助長することが示唆された.一方, PKA活性化はCx43発現に対してupward regulationに働き, Cx43発現を促進しfibrillation発現抑制をもたらすことを示した.PKC抑制, Ang II抑制 (生成, 受容体) , PKA活性化は心筋細動予防, 改善に有用であると考えられる.
  • 菅野 重人
    2007 年 27 巻 3 号 p. 216-220
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本実験系の目的は, 心室心筋細胞間の電気伝導に支配的な役割を担うConnexin43 (Cx43) の遺伝子操作マウス (Cx43+/-) を用い, 虚血モデルにおける頻脈性不整脈が細胞間コミュニケーションの異常により発生することの検証である.心臓手術において周術期に遭遇する不整脈は, 術中・術後管理を困難にする最大の危険因子である.とりわけ心室性不整脈は手術を要する状態の心臓にとっては時として致命的である.周術期に遭遇する危険な不整脈の発生要因は主として心筋虚血にあるとされるが, 個々の現象については複合的な要素が存在するために原因が特定できないことが多く, 予防は困難を極める.われわれは, 虚血に起因する心筋細胞間の電気的結合異常が周術期不整脈発生の大きな原因であるという仮説のもとに, 心筋細胞間Gap Junction (GJ) に注目して分子生物学的アプローチを試みている.実験の結果心筋細胞間コミュニケーションが減弱していると考えられる個体 (Cx43+/-) においては, 虚血状況下では不整脈が発生しやすい傾向が認められた.この傾向は時間経過とともに急速に収束に向かう.組織学的評価として梗塞領域を定量化した結果では, Cx43+/-がより小さい梗塞を呈することが判明した.GJにおけるCx43の減少に起因する心筋細胞間コミュニケーションの異常は, 組織恒常性維持を目的とする生体防御的な現象であり, 体外循環下での心筋細胞虚血によって発生する周術期不整脈は生体防御機構の副産物であると推察された.
  • ―重粒子線照射がウサギ梗塞心のコネキシン発現と不整脈耐性に及ぼす影響―
    網野 真理, 吉岡 公一郎, 古澤 佳也, 児玉 逸雄, 田邉 晃久
    2007 年 27 巻 3 号 p. 221-229
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    虚血性心疾患および心筋症などの死因の多くは致死性心室性不整脈である, 近年, カテーテルアブレーションによる頻脈性不整脈治療が確立されつつあるが, 致死性心室性不整脈においては根治治療が存在しない.一方, 薬物療法に関してはCAST studyを契機として, 不整脈発生基質に主眼を置いた薬物療法の重要性が唱えられ, 患者背景を考慮した不整脈治療が行われている, 心筋梗塞に伴う心室頻拍・心室細動 (VT/VF) には, 心外膜直下の心筋や神経の機能異常が原因で発生するものが多い.われわれは平成10年より本研究に着手し, 心筋梗塞作成後の動物の心臓に放射線の一種である重粒子線を体外から照射すると, その後VT/VFが誘発されにくくなる事実を発見した (2000年, 2001年米国心臓病学会で報告) .また心表面64点の電位マツピングでは, 梗塞部周囲心筋の再分極不均一性が重粒子線照射によって軽減し, MIBG核医学検査では交感神経終末のノルエピネフリン代謝が減弱した (機能的除神経) .一方, 副作用としては, 照射線量30Gy以上で照射部位の皮膚炎症が出現, 50Gy以上で心外膜下心筋の軽度線維化が生じたが, 左室収縮能・造血機能・全身状態は不変であった (2003年欧州心臓病学会で報告) .本研究は心筋梗塞後のVT/VFに対する重粒子線治療の有効性を確かめ, ヒトへの臨床応用をめざすものである.
  • 田中 秀央, 小山田 正人, 辻井 英治, 万井 弘基, 中上 拓男, 藤原 克次, 高松 哲郎
    2007 年 27 巻 3 号 p. 230-236
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ギャップ結合 (gap junction: GJ) は, 心臓の協調的な興奮収縮を担う細胞間チャネルである.近年, 梗塞心や肥大心などの病的心において, GJの構成蛋白であるコネキシン43 (connexin43: Cx43) の発現異常が見出され, その不整脈源性が示唆されている.しかし実際に機能している心臓において, GJの異常に伴い心筋細胞間の機能的連結がどのように変化し不整脈を引き起こすかは不明である.われわれは, 傷害心筋におけるCa2+動態異常が, GJの機能変化と相まって, 細胞間の協調的な興奮・伝導を損なうとの観点にたち, ランゲンドルフ灌流ラット心における心筋細胞のCa2+動態を高速共焦点レーザ顕微鏡で解析した, 健常な心臓では, 興奮により個々の心筋が均一なCa2+transient (CaT) を示すのに対し, Ca2+過負荷に陥った傷害心では, 撃発活動につながる自発性のCa2+の細胞内伝播 (Ca2+波) が生じた.さらに高度の傷害心筋では, 心筋間で同期するCaTが失われ, 高頻度のCa2+波が生じた.CaTを伴わない非同期性のCa2+波は, 冠動脈結紮2時間後の梗塞巣辺縁の心筋にも認められ, これらの心筋ではCx43の発現が低下していた.一方, 梗塞巣近傍の虚血心筋では, Cx43の発現は保たれていたが, CaTやCa2+波が混在する不均一なCa2+動態が観察された, 以上より, 傷害心ではCa2+動態が不均一化し, これがGJ機能の低下と相まって興奮・伝導障害につながる病理基盤を形成するものと考えられる.
  • ―Brugada症候群との類似性について―
    浅野 冬樹, 近藤 政彦, 堤 健, 嶽山 陽一
    2007 年 27 巻 3 号 p. 237-245
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    選択的右室流出路虚血時の右側胸部誘導心電図ST-T変化とBrugada症候群に特有とされるST-T波形との関係について検討した.冠動脈造影中に, 偶発的に右冠動脈円錐枝閉塞による右室流出路の急性虚血が発生した患者10名の心電図変化を分析した.虚血超急性期にはST上昇および著明なQRS-ST接合部 (J波) の上昇, 陰転T波がV1-2誘導で出現した, これらの心電図波形はBrugada症候群に特有なST-T波形にきわめて類似し, 2例ではcoved型, saddle back型両者間の突然の移行が観察された.以上より, 右室流出路の急性虚血とBrugada症候群の再分極変化には共通の機序が存在することが示唆された.
  • 道智 賢市, 松本 祐一, 長岡 伊織, 伊藤 誠, 芦原 貴司, 伊藤 英樹, 八尾 武憲, 坂口 知子, 中澤 優子, 岡 優子, 辻 ...
    2007 年 27 巻 3 号 p. 246-252
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    症例は37歳女性.15歳時, 運動中に意識消失をきたしたが放置していた.30歳頃から再び運動時や精神的ストレスに伴って数分の失神発作を起こすようになった.36歳時, 悪夢で覚醒し, 直後に数分の意識消失を家人に目撃されて初めて近医を受診した, 基礎心疾患はなく, 安静時心電図異常も認めなかったものの, ホルター心電図で心室頻拍が捉えられ, トレッドミル試験で多形性心室頻拍が出現した.電気生理検査で心室頻拍は誘発されなかった, カテコラミンの持続投与により多形性心室頻拍が誘発されたことからカテコラミン誘発性多形性心室頻拍症 (CPVT) と診断した, 遺伝子検索ではリアノジン受容体 (RYR2) の膜貫通領域である4587番目のアミノ酸がイソロイシンからバリンに置換されるミスセンス変異を認めた, β遮断薬の内服では心室頻拍は完全には抑制されず, 徐脈と低血圧を生じたため植込み型除細動器移植術を行った.
  • 藤木 明
    2007 年 27 巻 3 号 p. 253-261
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 犀川 哲典
    2007 年 27 巻 3 号 p. 262
    発行日: 2007/05/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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