失神の既往のある35例 (46.5±20.0歳) と対照10例 (39.4±8.0歳) にホルター心電図とインピーダンス心機能自動計測器 (Task Force
Monitor) を用いてheadup tilt test (HUT) を施行した.HUTのみでは10例が陽性で (単独失神群; 44.6±23.2歳) , 薬剤負荷後 (イソプロテレノール0.01μ/kg/min, またはイソソルビド1.25mg/kg) では8例が陽性であった (負荷失神群48.9±21.3歳) , 薬剤負荷後も陰性であったのは17例であった (陰性群) 、HUT中安静時, 失神群 (単独失神群, 負荷失神群陰性群) は対照群に比べHF
nuが高値 (p<0.01) で, LF
nu, LF/HFは低値 (p<0.05) であった.対照群は起立後HF
nuが低下し, LF
nu, LF/HFは上昇した.単独失神群では安静時と比べそれらに差は認めなかった.負荷失神群ではHF
nuが低下し (p<0.05) , LF
nuが上昇したがLF/HFに差はなかった.ホルター心電図では, 単独失神群では夜間のHFが日中に比べ高値であった (p<0.05) .
夜間のHFがホルター心電図で高値を示す症例はHUT陽性になる可能性が示唆された.
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