心電図
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32 巻, 5 号
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Editorial
原著
  • 吉永 正夫, 長嶋 正實
    2013 年 32 巻 5 号 p. 427-435
    発行日: 2013年
    公開日: 2015/07/16
    ジャーナル フリー
    【背景】学校心臓検診一次検診時には自動計測値とマニュアル計測値でのQT時間が混在しているものの,両者の差は検討されていない.また,QT時間は最も長い誘導での測定が推奨されるが,小児では検討されていない.【対象と方法】対象は,小・中・高校の各1年生男女それぞれ100名ずつとした.学校心臓検診時の心電図を用い,自動計測(微分法)とマニュアル計測(接線法)によるQT時間の差をV5誘導で比較した.また,自動計測によるデータで最長のQT時間を示す誘導について検討した.【結果】微分法による平均QT時間は373~382msec,接線法による平均QT時間は351~361msecであった.QT時間は全群で微分法による測定値が接線法より有意に長く,その差は21~26msecであった.最長のQT時間を示す誘導は小・中学生ではV4またはV5誘導であり,高校生ではV3またはV4誘導であった.【考察】微分法と接線法の間に差があることを認識して,QT延長スクリーニングを行うべきと考えられた.最長のQT時間を示す誘導についてはマニュアル計測での検討も必要と考えられる.
症例
  • 遠藤 裕久, 戸叶 隆司, 清水 孝史, 和田 英樹, 土井 信一郎, 塩澤 知之, 小西 宏和, 比企 優, 華藤 芳輝, 久保田 直純, ...
    2013 年 32 巻 5 号 p. 436-441
    発行日: 2013年
    公開日: 2015/07/16
    ジャーナル フリー
    症例は,84歳女性.高血圧症に対して,2011年4月からアゼルニジピン16mg/日の内服が開始された.同年5月14日,めまい・眼前暗黒感が出現し当院受診,心電図上洞停止,心拍数40/分前後の房室接合部調律がみられ,入院となった.ただちにアゼルニジピンを中止,翌日には心拍数75/分の洞調律に回復した.後日施行した電気生理学的検査では,200/分のオーバードライブ洞抑制試験において洞結節回復時間が3,065msecと延長を認めた.また来院時のアゼルニジピン血中濃度は,7.89ng/mlと通常の治療域であった.ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬による症候性徐脈の症例報告は少ない.今回われわれは,潜在性の洞結節機能不全がアゼルニジピンにより顕在化し,著明な症候性徐脈を呈した1例を経験したため,報告する.
心電学マイルストーン
モデル解析の視点
心電図講義
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