心電図
Online ISSN : 1884-2437
Print ISSN : 0285-1660
ISSN-L : 0285-1660
5 巻, 4 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 岩塚 徹
    1985 年 5 巻 4 号 p. 459-460
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 小川 宏一
    1985 年 5 巻 4 号 p. 461-466
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―心起電力双極子位置指定方式を用いて―
    山名 知子, 洞庭 賢一, 岡島 光治, 岩田 彰, 鈴村 宣夫, 宮崎 保光
    1985 年 5 巻 4 号 p. 467-474
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究では心室興奮波前面の電気二重層を複数の双極子で表現し逆方向計算を行った。まず, 心室興奮伝播シミュレーションをもとに心室・胴体横断面二次元モデルを使用し, 有限要素法により体表面40点の電位を求めた。次に逆方向解を体表面電位と心臓・体表伝達係数の逆行列から求めた。すなわち, あらかじめ心室内4ヵ所の双極子モーメントの位置を指定し, その大きさを計算した。心筋梗塞の部位診断は, おのおのの双極子につき, 梗塞例の心起電力逆方向解の大きさが, 正常例より減少したかどうかで行った。さらに分解能を上げるために双極子を3回小きざみ移動させ計12カ所の心起電力を求めた。心室内に双極子の位置指定という制約条件をつけることにより, 逆方向問題解を可能にし, その実用化が示唆された。また, 双極子小きざみ移動により, 0.5cm2までの大きさの梗塞の診断が可能であった。
  • 村田 実, 佐藤 政仁, 森川 政嗣, 林 雅美, 相沢 義房, 柴田 昭, 大滝 英二, 岡部 正明, 松岡 東明
    1985 年 5 巻 4 号 p. 475-481
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    実験犬6頭で非開胸下に電極カテーテルを用い, 従来の方法を改良した電気的房室接合部破壊 (electrical ablation) による房室ブロック作製を試みた。すなわち, 右大腿静脈より3極カテーテルを三尖弁輪部まで進め, 先端を含む遠位2電極間および近位2電極間で心腔内心電図を双極誘導し, いずれよりも明瞭なヒス電位の記録できる最も右房側で, 中間電極と背部との間で200ないし300Wsの直流通電を行った。1~2回の通電で5例で完全房室ブロックとなり, 4例で補充調律はnarrow QRSで, 72/分で安定して出現した。房室伝導を回復した1例はI゜ヒス東内ブロックを示した。6例の検討では本法による合併症を認めず, 3週後の摘出心には肉眼的に明らかな異常を認めなかった。本法は容易で侵襲も少なく, また我々の方法では高率に補充調律はnarrow QRSで, 難治性上室性頻拍症の治療手段となりうると考えられた。
  • 胡 小菁, 横田 充弘, 宮原 隆志, 上原 晋, 小出 正文, 都築 雅人, 外畑 巌
    1985 年 5 巻 4 号 p. 483-490
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    健常成人 (NL) 20名および冠動脈疾患 (CAD) 患者52名を対象とした。多段階臥位自転車ergometer運動 (MBEX) に対するR波高変化を解析し, CADの診断あるいは重症度判定におけるその有用性について検討した。NL群とCAD群においてR波高は運動につれて減少し, 最大運動時に最も小さくなった。R波増高または不変を陽性とするBonorisらのR波高診断基準を用いたCAD診断の感度は21%であるが, ST基準による感度は65%であり, R波高基準はST基準に比し有意に低感度であった (p<0.05) 。R波高変化とCADの重症度の間に有意な相関は認められなかった。R波高変化とHRの変化との間には有意な負相関がみられた。
    R波高変化は, 左室壁運動異常の程度, 冠動脈の罹患本数, 左室容積変化, 肺動脈楔入圧の変化, 心拍出量等と有意な相関を認めず, CADの診断あるいは重症度判定に有用な指標とは考えられない。
  • 宮本 正哉, 村上 暎二, 竹越 襄, 松井 忍, 藤田 静, 津川 博一, 伊藤 順
    1985 年 5 巻 4 号 p. 491-497
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    前壁梗塞後の胸部誘導におけるr波の再出現の有無と臨床諸因子との関係について検討した。
    純粋な初発前壁梗塞で心室内伝導障害を認めない33例を対象とした。発症後3ヵ月以内にV1~V3誘導において0.1mVを越えるr波の出現しなかった群〔R (―) 群〕は23例 (69.7%) , 3カ月以内に0.1mVを越えるr波がV1~V3誘導のいずれかに出現した群〔R (+) 群〕は10例 (30.3%) であった。
    R (+) 群では喫煙者が有意に少なかった。また, Peak CRKは有意に低く, 心室瘤の所見も少ないことから梗塞巣はR (―) 群より小さいと考えられた。血行動態では急性期肺動脈拡張末期圧がR (+) 群で有意に低く, 回復期左室駆出率は有意に高かったことより一般に心機能はR (+) 群の方が良好と考えられた。冠動脈造影所見では有意差は認められなかったが, R (+) 群では3枝病変例が少ない傾向にあった。
  • ―自然経過および予後との関係―
    池田 久雄, 板家 研一, 杉 健三, 古賀 義則, 戸嶋 裕徳
    1985 年 5 巻 4 号 p. 499-506
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    肥大型心筋症79例 (閉塞性19例, 非閉塞性60例) の心電図経過を3年から16年 (平均6.5年) 追跡し, 心筋肥大, 線維化などの心筋病変や拡張期compliance障害の自然経過および予後との関連につき考案を加えた。左室側QRS波 (SV1+RV5) は44.4±17.7mmから52.7±20.7mmへと増高し, 左室肥大の進行が示唆された。これはASH群では10歳代にapical hypertrophy群では50歳~60歳代に著明で, ASH群は若年発症で10歳代に急速に肥大が進行し, apical hypertrophy群は中年以降の発症で50歳代以降でもなお肥大の進行が持続していることを示す所見と解された。
    心筋障害の進行を示唆する脚ブロック出現は13%にみられ予後不良であった。V1誘導の陰性P波も0.4±0.5mmから0.8±0.8mmへと増大し左室拡張障害の進行が示唆され, 23%にみられた心房細動例は予後不良であった。一方, 若年者ではこれらとは無関係に左室肥大が急速に進展する過程で突然死がみられ注目された。
  • 桜田 春水, 江尻 成昭, 渡辺 浩二, 本宮 武司, 平岡 昌和
    1985 年 5 巻 4 号 p. 507-514
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    房室結節リエントリー性頻拍 (AVNRT) 6例, 潜在性WPW症候群6例の計12例の発作性上室性頻拍例を対象とし, 心臓カテーテル室 (カテ室) と一般病棟のBedside (BS) でプログラム刺激を行い, カテ室に比べBSにおいて, 7例でecho zone (EZ) の拡大, 3例で縮少を認めた。EZの変化した10例では, EZの拡大している状況で, 洞周期・房室結節有効不応期の短縮, Wenckebach型房室伝導を示す最少心房刺激頻度の増加を認め, これらの所見から交感神経系の緊張状態ないしは副交感神経系の緊張低下の状況で頻拍が誘発されやすい事が推測された。AVNRTの2例では, BSにおいてのみ頻拍の誘発が可能であった。
    以上, 多くの例でカテ室とBSでの頻拍誘発に差が認められ, その一因として自律神経系の変化が考えられた。また, カテ室で頻拍誘発の困難な例に対し, BSでのプログラム刺激法は, 頻拍の誘発, ひいては治療薬剤の決定に有用な方法となり得ると思われた。
  • 久保田 幸次, 池田 孝之, 藤木 明, 中村 暁, 森下 大樹, 寺川 俊典, 広瀬 龍吉, 西田 哲也, 高田 重男, 服部 信
    1985 年 5 巻 4 号 p. 515-521
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    房室結節二重伝導路を有する45例を対象とし, 心房早期刺激試験 (AEST) により房室結節回帰性頻拍 (AVNRT) の誘発されたA群 (13例) , 単発の房室結節回帰性心房エコー (Ae) の誘発されたB群 (6例) およびAeあるいはAVNRTのいずれも誘発されなかったC群 (26例) に分類した。AESTによりAeあるいはAVNRTが誘発されるためには, 良好な逆行性室房伝導を有する必要があり, A群とB群は全例最短1対1室房伝導周期は460 msec以下であった。一方, 最短1対1室房伝導周期が460 msec以下を示したC群26例中4例においては, AESTによる順行性房室伝導時間の延長が軽度であったためAeは誘発されなかった。頻拍が持続するためには, 良好な逆行性室房伝導能に加えて順行性房室伝導能も良好である必要があり, A群13例は全例最短1対1房室伝導周期は420 msec以下を示した。
  • ―Holter法と血中濃度測定による検討―
    田辺 晃久, 古屋 秀夫, 吉川 広, 佐藤 美智子, 石原 仁一, 田川 隆介, 井出 満, 五島 雄一郎
    1985 年 5 巻 4 号 p. 525-532
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Aprindine (Apr) の短期および長期投与の抗VPC評価をHolter心電図法 (DCG) と血中濃度測定により行った。1, 000個/日以上のVPC例を対象とし, 原則として40mg/日分2投与した。短期投与 (ST) では31名について投与後1~2週後評価し, 長期投与 (LT) はSTのうちの14名を選び1~15ヵ月投与後評価した。VPCに対する抑制効果評価は観察期, ST, LT時にDCGで行った。ST5名, LT13名でApr血中濃度を測定した。STのVPCに対する抑制効果は‘有効’以上22/31名 (71%) , 無効9/31名 (29%) で, LTのそれは12/14名 (86%) , 1/14名 (7%) であった。LTの1例は悪化であった。Aprの有効血中濃度は0.24-1.53μg/ml (平均0.75±0.40μg/ml) と欧米の報告に比し約1/2値であった。STでPQは有意 (p<0.01) に延長し, LTではPQに加えQTcも有意 (p<0.05) に延長した。副作用は発疹1名, 軽度嘔気2名であった。臨床検査値異常出現例はなかった。以上より, AprはVPCに有効率が高く, 長期使用でも有用性の高い抗不整脈薬と考えられた。ただし比較的少量使用でもPQ, QRS, QTcの定期的なチェックは必要と考えられた。
  • 安部 良治
    1985 年 5 巻 4 号 p. 533-540
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心筋症 (CM) の心電図変化を検討する一手段として, CM群〔拡張型 (DCM) 8名, 心尖部肥大型 (AHCM) 6名, 肥大閉塞型 (HOCM) 5名〕19名および正常群 (N群) 32名を用い, 運動負荷による各々の空間心室Gradient (G) の変化量を解析し, 次の結果を得た。N群では, G変化は運動負荷による心拍数の増加で説明された。CM群では, G変化はタイプ別に分類された。DCM群のG変化は, 大きさ・方向の変化とも非常に小さかった。AHCM群のG変化は、大きさを有意に減じ, 方向も大きく右方より左後方に偏位を示した。HOCM群のG変化は, 大きさ・方向とも大きな変化をきたしたが, 一定の傾向はつかめなかった。CMの運動負荷によるG変化量の解析は, 各タイプ別に異なった変化を示し, CMの心電図変化を検討する一手段として, そのGを測定することが, 有用と思われた。
  • 久保 一郎, 平尾 見三, 諸井 幸夫, 鈴木 文男, 佐竹 修太郎, 比江嶋 一昌
    1985 年 5 巻 4 号 p. 541-548
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心房直接刺激および経食道左房ペーシングにて誘発され, verapamilにより停止効果を認めた特発性心室性頻拍 (VT) の一例を報告する。症例は34歳男性。VTは心拍数180/分で、右脚ブロックで左軸偏位を呈し, 発生源は, 左室後壁中隔側附近と思われた。電気生理学的検査では, 心房, 心室の頻回刺激, 早期刺激いずれにても誘発可能であったが, 電気刺激にて停止しがたく, verapamil 5mg静注にて停止した。しかし, verapamil 480mg経口投与による長期予防効果は認められず, 労作や運動にて容易に再発した。Treadmill運動負荷にてVTを誘発させ, 各種抗不整脈剤のVT予防効果を検討し, propranololにのみ予防効果が認められた。本VTは, verapamilの停止効果, “inversed relation”の存在よりreentry性VTと考えられるが, verapamilに予防効果の認められない点は特異であり, その理由として, verapamilによるVT誘発zoneの拡大, Ca++inward current以外の心拍数依存性のslow responseの存在が推測される。
  • 1985 年 5 巻 4 号 p. 553-570
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 5 巻 4 号 p. 571-591
    発行日: 1985/08/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
feedback
Top