自然保育学研究
Online ISSN : 2436-729X
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  • 認定・認証前後の比較を中心に
    山口 美和, 酒井 真由子, 杉山 浩之, 大道 香織
    2024 年 6 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は、自然保育認定・認証園に勤める保育者を対象とする質問紙調査を通して、自治体から園が自然保育の認定・認証を受けることが、保育者の意識や行動にどのような影響を与えるのかを明らかにすることである。2021年5月時点で、鳥取県、長野県、広島県、滋賀県において自然保育認定・認証を受けている園に勤めている全保育者4,324名を対象とする質問紙調査を行い、1,374名から回答を得た。  本調査を通して、(1)認定・認証後の方が、園で自然体験活動を実施する頻度が高まっていること、(2)認定・認証後は、屋外での活動に対する保育者の抵抗感が減少し、自然に関する知識を得たいという意識が高まっていること、(3)認定・認証後は、園全体で屋外活動を推進し、保育者が屋外での自然体験活動に取り組みやすい雰囲気に変化していること、(4)認定・認証後の方が保育者の安全管理に関する知識が向上する傾向が認められたが、危険な動植物や地形に対する知識を有している保育者は5割程度にとどまっていること、の4点が明らかになった。
  • 自治体が主催する研修に着目して
    庄子 佳吾, 田中 住幸, 北澤 明子
    2024 年 6 巻 1 号 p. 14-26
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、2021年までに自然保育認定・認証制度を創設した鳥取県・長野県・広島県・滋賀県の4県における自然保育に関する研修の影響を分析した。4県の自然保育認定・認証を受けた就学前施設に勤める保育者を対象に質問紙調査を実施し、1,374名の回答が得られた。そのうち、自治体が主催する研修に参加した保育者の自由記述を計量テキスト分析で検討した。その結果、「子ども」「自分」「知識」といった語が自然保育の基盤となる共通の価値観や感覚を示していることが明らかになった。また、研修は保育者のスキルや知識向上に寄与し、価値観や考え方にポジティブな変化をもたらす可能性が示された。さらに、地域性や研修の種類による認識の差異があることも示唆された。本研究より、自然保育研修の多面的な影響を示し、今後の研修プログラムの設計や改善に寄与する知見が得られた。
  • 自然環境の異なる幼稚園(ようちえん)の保育者に対するインタビューを通して
    山田 千愛, 大道 香織
    2024 年 6 巻 1 号 p. 27-37
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は、子どもが自然と関わる場面において保育者はどのように見守っているのかを明らかにすることである。  調査協力者である森のようちえんのZ園に勤務する保育者(以下、Z園保育者)5名と、公立幼稚園のY園に勤務する保育者(以下、Y園保育者)7名を対象とした半構造化面接を行った。保育者の語りを質的データ分析の手法を用いて分析し、以下の知見を得た。  周囲を自然環境に恵まれたZ園保育者は時期や子どもの発達過程を考慮し、子どもの状態を把握しながら待つことにより、子ども理解を深め、ありのままに受け入れている。保育者は子どもが必要とする場面において、子どもに寄り添い共感的に関わっている。一方、周囲に自然環境が少ないY園保育者は子どもに発見する喜びを促したり、子どもの感情を言語化して子ども理解を深めたりしている。また、保育者は子どもへの過度な声掛けや子どもの状況把握のための介入を控えた上で、今後の援助内容を検討していることが明らかとなった。
  • 保育内容環境・生活科の専任教員3名による15年間のあゆみ
    増田 直広, 仙田 考, 佐藤 英文
    2024 年 6 巻 1 号 p. 38-47
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 東京都港区児童館における昆虫体験プログラム
    門倉 洋輔
    2024 年 6 巻 1 号 p. 48-52
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 「信州型自然保育認定制度」を事例として
    庄子 佳吾
    2024 年 6 巻 1 号 p. 53-64
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は、2015年に「信州型自然保育認定制度」を創設し、自然保育推進の先進自治体といえる長野県において認定を受けた保育施設の特徴分析を通じて、今後の自然保育普及における示唆を得ることである。長野県の自然保育ポータルサイトに紹介されている信州型自然保育の認定を受けた全 241 園のうち、226 園が「本園の特徴」として掲載しているテキストデータを使用し、計量テキスト分析を行った。  計量テキスト分析の結果、自然環境、地域・人的資源などを活用し、「つながり」に重きを置いた広範に及ぶ総合的な活動を展開していることが自然保育認定園の特徴であると示唆された。本研究により得られた知見は、我が国における自然保育の普及を考える上で有用な示唆を与えるものであり、地域の実情に合わせたエコシステムとして認定・認証制度が機能することが望ましい姿と考えられた。
  • 田中 住幸
    2024 年 6 巻 1 号 p. 65-68
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 松阪 崇久
    2024 年 6 巻 1 号 p. 69
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル オープンアクセス
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