この論文は, 筆者の所属する職業訓練短大の電子・情報科での製図実習において試みられた授業内容に関するものである。この授業では, 情報の分析に基礎が置かれている。
授業は次の順序に従って行われている。
(1) 対象物の持つ情報の分析と選択をおこなう
(2) 設計と製作のための図面の必要性と有用性を理解させる
(3) 投影についての説明と実習をおこなう
(4) 製図法についての指導と練習をおこなう
(5) 情報処理を基礎とする, 図面の保管と運用についての説明をおこなう
この授業が終了した後, 筆者は学生に対してアンケート調査をおこなった。学生からの回答を, 次の2つにまとめることができる。
(1) 情報の分析に基礎を置いたこの製図実習から, 図面の価値やその役割を知った
(2) 設計と製作の関連性を理解することができた
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