わが国において嘱望される技術者を養成するための2つのコースがある。1つは6, 3, 3, 4年制度の, 12年間の後に受ける通常の大学コースであり, 他の1つは9年間の教育の後の15歳年令の若い者に与える5年間の専門家コースである。これを6, 3, 5年制度と呼んでいる。これがわが国の高専制度である。1962年に高専制度は成立し, 現在54の国立高専が全国にある。1991年には高専の教育制度が改正され, すべての高専の卒業生に称号が与えられ, 2高専に専攻科が本年から設置された。そして各高専が5年一貫の専門家教育のカリキュラムをより組織的に, より合理的に作成できるようになった。本文で著者は改正の歴史的影響を述べるとともに, その概要を展望している。
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