環境感染
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3 巻 , 2 号
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  • 菌種の決定から型別まで
    坂崎 利一, 三木 寛二
    1988 年 3 巻 2 号 p. 1-4
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 荒川 迪生, 川崎 雅規, 湊口 信也, 山本 典孝, 伊藤 裕康, 平川 千里, 藪内 英子, 江崎 孝行, 山本 啓之, 劉 樹林, 鈴 ...
    1988 年 3 巻 2 号 p. 5-9
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    気管支肺胞洗浄液からSalmonella typhiが検出された重症肺炎患者を, 隔離病室を持たない岐阜大学医学部附属病院の一般病棟個室で隔離治療し, 二次感染を防止しえた. 患者は76歳の女性である. 誘因不明の発熱をきたし, 右下肺野に異常陰影を認め, 細菌性肺炎と診断したが, 治療前の血液, 尿, 喀痰の培養検査では起炎菌を検出できなかった. 抗生物質の投与にもかかわらず右肺は大葉性肺炎, 左肺の中下肺野にも肺炎が急速に進展し, 成人呼吸窮迫症候群も出現したために, レスピレーターによる呼吸不全の治療を開始した. その後, 起炎菌検出のために行った気管支肺胞洗浄の回収液からS. typhiが検出されたので保健所へ届け出た. しかし患者は重症であるために伝染病院への移送を見合わせ, 個室病室を隔離病室として院内隔離治療し, 同時に二次感染経路の遮断に努力した. 患者は播種性血管内血液凝固を起こして死亡したが, 二次感染症例および保菌者は発生しなかった.
  • 岩井 重富, 佐藤 毅, 松下 兼昭, 国松 正彦, 古畑 久, 西川 亨, 加藤 高明, 泉 正隆, 李 吉来, 田中 日出和, 千島 由 ...
    1988 年 3 巻 2 号 p. 10-16
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    消化器外科領域における高カロリー輪液施行時のカテーテル先端培養陽性例32例について, 細菌学的および臨床的検討を行った.基礎疾患は胃癌, 大腸癌などの悪性疾患が21例, 食道静脈瘤, イレウスなどの良性疾患が11例であった. 前者の平均年齢が61.0歳, 後者は54.8歳であった. 感染発生までのIVH施行期間は悪性疾患群平均32.4日, 良性群も32.4日であった. 検出菌種はcoagulase陰性Staphylococcusが10例に, Candida sp. が9例に, その他が13例であり, 混合汚染が4例であった. カテーテル先端部のみの菌陽性例 (21例) と菌血症を伴った症例 (9例) について, 発熱の程度, 白血球数およびCRP値の比較を行ったが, 両者に顕著な相違は認められず, 菌血症を伴わなくとも菌血症症例と同様にかなりの苦痛を与えているように思われた. また, 菌種別での発熱, 白血球数およびCRP値の比較を行ったが, CNSよりCandida sp. がやや強い所見を示し, 両者に比して P. aeruginosa, E. faecalis その他混合汚染がより強い所見を示した.
  • 蒲沢 一行, 佐々木 辰也, 川名 林治
    1988 年 3 巻 2 号 p. 17-21
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    新病院の院内環境由来の細菌分布調査をした. 浮遊している細菌は病室とホールに多く, 塵あいは手術室が少なかった. 病棟における浮遊細菌, 落下細菌および床の拭き取りにより得られた菌種は, グラム陽性球菌がほとんどを占め, 主としてS. epidermidisであったがS. aureusも数%検出された. その他はグラム陰性桿菌でありA. calcoaceticus, E. agglomeransも検出された. 真菌類では糸状菌, Candida sp. が検出された.手洗い排水口の拭き取りにより検出された菌種は, 主にグラム陰性桿菌であり, P. aeruginosa, P. cepacia, A. calcoaceticusであった.
  • その変動と薬剤耐性
    高橋 泰子, 林 キイ子, 小林 寛伊, 都築 正和
    1988 年 3 巻 2 号 p. 22-28
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    東大病院救急重症患者病室 (救急ICU) では, 病室環境を清浄に保つ為に, 0.2%グルタールアルデヒド水溶液噴霧による病室の定期的消毒 〔以下GA消毒と略す〕 と, 0.1%アルキルジアミノエチルグリシン塩酸塩水溶液による毎朝の病室床モップ清掃を行っている. 我々は, 本病室の床細菌叢中特に優勢な数種類のグラム陰性桿菌数株について, 3年間にわたりABPC, SBPC, CEZ, MINO, AMK, GM, NAの7薬剤の3濃度ディスクを用いて薬剤感受性を検討した結果, GA消毒により7薬剤に対して感受性の低下した菌株が除去される傾向が見られた事を報告する. 対象とした床検出グラム陰性桿菌は, Xanthomonas maltophilia 88株, Acinetobactey 79株, Serratia 53株, Pseudomonas fluoyescens 41株, P. aeruginosa 40株, Flavobacterium 37株, P. putida 33株, Enterobacter 29株, その他104株の計505株である. GA消毒後の経過期間を約3ヵ月ごとに区切り, I期, II期としてその時期に検出された菌株の薬剤感受性を比較すると, 供試7薬剤中で感性薬剤数が0, 1剤以下, 2剤以下, 3剤以下の各菌株数の割合が, 病室環境が比較的清浄なI期に比しII期以後に増加する傾向が見られた. また, 一度増加したこの低薬剤感受性菌株の割合はGA消毒により減少する傾向が見られ, この傾向はGA消毒が約半年に1回のペースで行われるようになってさらに明確になった. 薬剤別では, II期に比しI期に感性菌株の頻度が増加する薬剤は各時期でいろいろであり, MINOは全体的にこの傾向が見られた.
  • 青木 泰子, 深山 牧子, 稲松 孝思, 上條 仁子, 安達 桂子
    1988 年 3 巻 2 号 p. 29-34
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    近年のMRSA感染症の多発には院内感染の関与が推定され, 予防には病棟内の汚染状況を把握することが重要と考えられる. この主旨に基づき, MRSA感染症が頻発した老人病棟で, 空中浮遊菌測定を含めた病棟の環境調査と職員等の鼻腔培養を行った成績を報告する. MRSA感染患者の体表および周囲環境の拭き取り検査では, 感染部位から離れた部位からも菌が検出され, 寝具, 床等にも汚染が認められた. 吸引, オムツ交換等の介護後の看護婦の手指には例外なくMRSAの付着が認められた. エアーサンプラーを用いて空中の菌浮遊を検討すると, 静穏時にはMRSAはほとんど認められないが, シーツ交換作業中には総細菌数の増加と共に, MRSAも0.1 cfu/l程度検出された. 鼻腔前庭の培養では, MRSA非感染患者12名中2名, 医療従事者12名中1名からMRSAが検出された. これらの結果から, MRSA感染患者が在室する病棟では広範囲に汚染が存在すること, 病棟作業による空中への菌浮遊, 不顕性感染者の存在もあり得ることが示された. 後二者の感染径路としての意義は不明であるが, MRSAの蔓延を阻止するためには, 適切な抗菌薬の使用と共に, これらの状況を考慮した病棟作業全般に及ぶ見直しが急務と考えられた.
  • 藤本 幹夫, 酒井 克治
    1988 年 3 巻 2 号 p. 35-40
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    1976年から1984年までの9年間に, 大阪市立大学第二外科で手術をうけた患者の術後感染巣から黄色ブドウ球菌 (黄ブ菌) が分離された45例のうち, ディスクによる感受性検査でampicillin (ABPC) に対し (++) 以上の感受性を示した菌 (ABPC感性群) が検出された23例と,(+) 以下の感受性を示した菌 (ABPC耐性群) が検出された22例にわけて, それぞれの背景因子ならびに臨床経過を検討した.
    年次別の耐性菌分離頻度は33~60%であるが, 1981年, 1982年にはさらに増加した. 同時期から多剤耐性菌も増加傾向が認められた.
    年齢, 性別, 疾患の良悪, 手術汚染度 (無菌・準無菌) では両群間に差を認めなかった. 耐性群では手術時間が長く, 出血量が多かったが有意ではなかった. しかし, 小野寺のPNI (prognostic nutritional index) は有意に低下していた. また, 手術から感染発症までの期間は有意に短く, 逆に入院期間は有意に長くなっていた.
    これら耐性菌の2/3はcefazolin (CEZ), gentamicin (GM), oxacillin (MPIPC) にも耐性であった. MIC分布曲線ではCEZ, GM, MPIPCは2峰性を描き, 耐性化傾向が認められた. 3剤以上耐性の黄ブ菌が分離された14例についてさらに検討した結果, 全例とも前治療に黄ブ菌に抗菌作用を有するペニシリン剤あるいは第一世代セフェム剤が投与されており, これらに耐性を獲得した菌が遺残したものと推測された.
  • 知々田 イク子, 脇島 知香子, 京谷 光子, 川上 小夜子, 紺野 昌俊
    1988 年 3 巻 2 号 p. 41-48
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    重篤な心奇形を有する生後2ヵ月の男児に右側Blalock-Taussing手術を施行後, レスピレーターの離脱が困難となり, 長期人工呼吸管理を施行したが, その間, 血液や気管内吸引物よりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が検出されるようになった.
    心臓外科病棟のように濃厚看護を必要とする特殊病棟にあっては, このような呼吸管理の他に授乳, おむつ交換といった保育をも含めて, 極めて濃厚に接触する必要がある重症患者を, 他の病室に移して隔離するということは必ずしも容易でない.
    そのようなことから, 他の入院患者を出来得る限り制限しながら, MRSAの病棟内の拡散状況を調べ, それに対する対策を立てようとした. そして病棟内の徹底した拭き取り試験を実施したが, その結果からはMRSA患者周辺の床を日に2-3回紫外線照射することと, 医療従事者は一作業ごとに手および手で触れた器具や把手の部分をヒビテン・アルコールで拭き取るという, いわば最も原始的で素朴な方法を採用する以外MRSAの院内感染を阻止し得ないとの結論しか引き出すことが出来なかった. 現実に実行して, MRSAによる院内感染を阻止することは出来たけれども, 医療活動上は極めて大きな制限を受けることも事実であり, MRSA院内感染の抜本的対策を早急に考える必要があることを痛感し, それに言及した.
  • 大久保 憲, 小林 建司, 宇佐見 詞津夫, 小谷 彦蔵, 加藤 勉, 奥川 勝, 村山 正行, 由良 二郎, 品川 長夫
    1988 年 3 巻 2 号 p. 49-56
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    1982年以降5年間における緑膿菌臨床分離株の血清型別検出状況について検討し, 病棟別に血清型別分布を作成したところ, 脳神経外科病棟においてE群緑膿菌が特異的に多数検出されたことから, 病棟内感染が強く示唆された. 緑膿菌に対する抗生剤感受性ではCFSが被検5薬剤 (PIPC, CPZ, CFS, GM, AMK) の中でもっとも優れており, GMに関しては1983年以降, #感受性株は明らかに減少して耐性化傾向を示していた. 血清型別ではE群がもっとも抵抗性であった. 病棟における接触培地法での緑膿菌環境分離株の検出状況は, 流し台, 汚物室前床等の湿潤領域を中心とした場所から高率に検出され, ドア取っ手, エプロン等からはほとんど検出されなかった. 以上のことから緑膿菌の病棟内感染防止には湿潤領域に対する対策が必要であると考えられた.
  • 院内感染について
    松本 哲朗, 尾形 信雄, 田中 正利, 益田 幸行, 熊澤 浄一
    1988 年 3 巻 2 号 p. 57-60
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌であるPseudomonas cepaciaは尿路を中心に検出される. 当科では1979年より分離・同定されはじめ, 急激な増加を示し, 1983年~84年には外来患者尿路分離菌の第2位 (13.6%) を占めるに至った.患者背景として, 膀胱腫瘍, とりわけ術後膀胱内注入療法中の患者に多く, 院内感染が強く疑われた. 本菌は抗菌剤に広く耐性で, chlorhexidine等の消毒剤にも耐性を示すので, 消毒剤をPovidone iodineに変更し, カテーテル操作の際に使用する粘滑剤にもPovidoneiodineを加え, 種々の検査用具の管理を厳重に行い, 治療薬剤としてST合剤を主に用いたところ, 本菌の分離は急激に減少し, 1987年には分離されなくなった.
    以上より, P. cepacia尿路感染症は院内感染と思われ, 消毒剤や器具の管理により, コントロールできたものと考えられた.
  • 高橋 孝行, 国分 勝弥, 田浦 勇二, 桜井 磐, 平林 哲郎, 森田 雅之, 桑田 紀代恵, 座間 和子, 大杉 ミヨエ, 広谷 絹恵, ...
    1988 年 3 巻 2 号 p. 61-68
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    院内環境汚染菌を除去する目的で, 病院内25ヵ所の清掃にC12 rich benzalkonium chloride (OSV) あるいは, Na2CO3を添加したOSV (OSV-Na2CO3) の消毒液を用いた時の細菌叢の変動について検討した. また, 環境汚染菌と患者由来菌の関連性について, Api-システムおよびID-テストを用いて調べた.
    1. 病院内のいずれの場所からも一般細菌数は減少した. OSV単独に比べて, OSV-Na2CO3の方が除菌効果が強かった.
    2. 病原性菌として, S. aureus, 腸内細菌群およびブドウ糖非発酵菌群を調べたところ, 一般細菌同様減少した.
    3. 環境より検出された菌株は, 患者由来菌と関連性が強いことが示唆された.
  • 林 滋子
    1988 年 3 巻 2 号 p. 69-73
    発行日: 1988/11/07
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
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