日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
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25 巻, 5 号
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会告
総説
  • 廣木 昌彦, 河野 元嗣, 三澤 雅樹
    原稿種別: 総説
    2022 年 25 巻 5 号 p. 767-781
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    Mobile stroke unit(MSU)は頭部コンピュータ断層撮影(CT)装置と遠隔通信装置を備えたドクターカーで,現在欧米を中心に運用されている。MSUにより,救急要請現場または救急車との合流点で,脳卒中の診断と治療が行われ,適切な搬送先が決定される。MSUは地域の病院前救護体制に応じて必要とされる。MSUによる脳梗塞患者への組織プラスミノゲン活性化因子治療は,通常救急搬送と比較したドイツと米国の多施設前向き試験により,予後改善効果が有意に高いことが2021年に報告された。しかし日本ではMSUに搭載可能なCT装置は現在まで未承認であり,MSU導入の大きな障壁となっている。米国では高い運用コストに加えて診療報酬が未確定であることで,MSU運用の財政的な危機に陥っている。本論文では,MSUの必要性,導入と運用の実際および日本導入に向けた課題と展望をまとめた。

原著
  • 西 大樹, 清水 光治, 矢敷 和也
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 5 号 p. 782-788
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:病院前救護の場において,救急救命士の経験数など,静脈路確保成功に影響を与える因子を明らかにする。方法:白山野々市広域消防本部の2013年4月〜2019年3月までの7年間で静脈路確保が実施された1,141件を対象とした。結果:年齢,心停止有無,実施場所,留置針口径,救急救命士経験年数,年間静脈路確保経験回数が静脈路確保成功に影響を与えていた。また,救急救命士経験年数3年以下と比較して4年以上,年間経験回数14回以下と比較して15回以上の成功率が有意に高かった。結論:本研究から救急救命士経験年数と年間静脈路確保経験回数が病院前救護における救急救命士の静脈路確保成功に影響していると明らかになった。また,今回の研究内容が当消防本部と同規模で病院研修カリキュラムの再構築を考えておられる方々の一助になれば幸いである。

  • 前田 晃史, 宮本 いずみ, 八田 圭司, 池田 知香
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 5 号 p. 789-796
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    背板はベッド上の心停止患者の背面に敷くことで背面の硬さが増すためマットレスのたわみを減らし,最適な胸骨圧迫の深さを維持できると考えられる。本研究は『JRC蘇生ガイドライン2015』推奨の背板(以下,大背板と略す)と標準背板を用い,胸骨圧迫の質を比較した。研究デザインは無作為クロスオーバー研究であり,研究参加者30名(n=60)がベッド上の総重量約60kg のマネキンに対して大背板(500×860×13.6mm)と標準背板(430×560×10mm)を用い,各2分間の胸骨圧迫を実施した。結果は大背板と標準背板の正しい位置(p=0.36),テンポ(p=0.71),リコイル(p=0.96)に差はなく,深さのみ大背板が標準背板より2.0mm 深かった〔51.2(48.6-55.4)vs 49.2(44.2-51.3)mm,p=0.01〕。したがってベッド上での胸骨圧迫には大背板の使用を提案する。

  • ―知識の評価に関する検討―
    原田 諭, 須賀 涼太郎, 鈴木 健介, 北野 信之介, 坂田 健吾, 藤本 賢司, 中澤 真弓, 小川 理郎, 横田 裕行
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 5 号 p. 797-805
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    新型コロナウイルス感染症拡大により対面による実習は中止となった。新たな教育手法としてVR動画を活用した遠隔シミュレーション実習を実施した。目的:VR動画を活用した遠隔実習と,従来実施していた実技を伴う対面実習における知識の教育効果を比較検討した。方法:2020年度シミュレーション履修者4年生82名(VRあり)を対象にVRゴーグルを使用して10想定の動画を視聴させ,救急救命士国家試験と同等の筆記試験を実施した。比較対象は,2019年度シミュレーション履修者4年生68名(VRなし)とした。結果:A問題はVRなし群が有意に高かった。D問題はVRあり群が有意に高かった。一般問題はVRなし群が有意に高かったが,状況設定問題はVRあり群が有意に高かった。結論:一般のシミュレーション実習は,A問題でみる一般医学的知識の向上に有用であり,VR動画を活用した実習は,一般のシミュレーション実習より状況設定問題の知識向上に有用であった。

  • 安田 康晴, 佐々木 広一, 坂口 英児, 山本 弘二, 吉川 孝次, 友安 陽子, 上杉 香鈴, 二宮 伸治
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 5 号 p. 806-815
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    背景:救急現場で使用されている眼球保護具の形状はさまざまであり,それら形状別の飛沫防御効果を検証する必要がある。目的:救急活動時に使用されている眼球保護具の形状による飛沫防御効果を検証し,適切な眼球感染防御対策について検討すること。対象:ゴーグルなど着用なし,眼鏡,全周カバー付きゴーグル,スポーツタイプゴーグル,シールドグラス,フェイスシールド,シールド付きヘルメット。方法:模擬飛沫発生装置により,救急活動での傷病者と救急隊員の距離・水平角・方位角別の眼球部の模擬飛沫付着を比較・検討した。結果:模擬飛沫の付着は本研究で用いたフェイスシールドでは認められなかったが,他の眼球保護具では認められ,眼鏡やスポーツタイプのゴーグル単体より,シールドグラスなどを併用することにより飛沫防御効果が高まった。まとめ:顔面全体を覆うフェイスシールドの着用や眼鏡やゴーグルにシールドグラスなどを併用することにより眼球への飛沫曝露リスクを軽減させることが示唆された。

  • 尾黒 正子, 荻野 哲也, 道廣 陽介, 片山 美子, 掛橋 千賀子
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 5 号 p. 816-826
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:メインストレッチャーで悪路を搬送中のマットレスの違いによる乗車者の加速度および心理的負荷を明らかにすることを目的とした。方法:健常成人10名を対象に,3種類のマットレスを用いて悪路を搬送し,加速度は半導体センサーで連続記録した。心理的負荷はVisual Analog Scaleとアンケートを用いて評価し,マットレスの違いによる差を検討した。 使用したマットレスは,A:現在救急隊員が使用しているポリウレタンマットレス「a」(「a のみ」),B:「a」の上に衝撃吸収マット「b」を敷いたもの(「a+b」),C:「a」の上に微細発泡ビーズ入りのマット「c」を敷いたもの(「a+c」)であった。マット「c」は空気吸引により固化し,身体を固定する。結果:BはA,Cよりも加速度が低く,心理的負荷では不安・緊張が低い傾向であった。結論:衝撃吸収マットを選択することで,メインストレッチャー搬送を改善することができることが示唆された。

  • 原 正浩, 上村 修二, 大西 浩文
    原稿種別: 原著
    2022 年 25 巻 5 号 p. 827-836
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:ウツタイン統計データから,院外心肺機能停止症例の社会復帰率の都道府県間格差に影響を与える地域要因を明らかにする。方法:2006年4月1日〜2015年12月31日の全国ウツタインデータから分析を行った。結果:都道府県における社会復帰率が中央値の6.8%以上と中央値未満の2群で社会復帰率高値群・低値群を従属変数とした多重ロジスティック回帰分析を行い,バイスタンダーによる心肺蘇生法実施率(オッズ比:1.194)および覚知から傷病者接触までの平均時間(オッズ比:0.015)が選択され,ともに有意な結果となった。決定木分析においても,もっとも重要な要因は覚知から傷病者接触までの平均時間(カットオフ値:8.95分)であり,次に重要な要因はバイスタンダーによる心肺蘇生法実施率(カットオフ値:51.05%)となった。結論:覚知から傷病者接触までの時間の短縮とBS-CPR実施率の向上に地域で取り組むことは社会復帰率向上につながる可能性が示唆された。

調査・報告
  • 升井 淳, 米屋 友靖, 長嶺 秀則, 松岡 哲也
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 837-843
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    ST上昇型心筋梗塞患者の再灌流までの時間を短縮し予後を改善するため,病院前12誘導心電図(PHECG)伝送が推奨されている。また,PHECG伝送によって病院到着前の時点での緊急度の把握などが可能になると考えられ,PHECG伝送システムの構築は救急医療体制の質を向上させるうえで重要なテーマである。大阪府には既存の救急システムである,大阪府救急搬送支援・情報収集・集計分析システム(ORION)があり,府内の全消防機関および全救急医療機関で使用され,全救急搬送患者の病院前後の情報が患者単位で一括登録されている。ORIONを用いた伝送システムは,PHECGの結果をORIONサーバーに送ることで,リアルタイムに救急現場と医療機関をつなぐことができるとともに,伝送を実施し経皮的冠動脈形成術に至った患者のdoor-to-balloon timeなどの指標や予後の分析が可能となる。今回,ORIONを活用したPHECG伝送システムを構築したので,システムの概要と今後の展望について述べる。

  • 金子 仁, Cecchini Nicole M., 清水 敬樹, 光銭 大裕, 堀越 佑一, 松吉 健夫, 鈴木 大聡, 佐藤 裕一, 三宅 ...
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 844-851
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    アメリカ合衆国パラメディックは,病院前救護で多彩な医療行為を実践する。このパラメディックを養成する1施設の調査を行った。全米標準カリキュラムに基づいた教育プログラムと学生64名の臨床経験を調査した。課程期間44週間で学生は516時間の講義とシミュレーション手法を含む実習,病院実習234時間(以下,中央値),救急車同乗実習329時間,救急車でのインターンシップ80時間を経験した。この間,学生は成人患者136人,高齢者82人,小児43人の傷病者・患者,それに伴う病態を多数経験した。指導および監督下で,学生は実際の傷病者・患者に対して経口気管挿管5回,静脈路確保86回,薬剤投与106回を含む侵襲的処置を実施した。救急車同乗実習では学生が主体でチーム指揮,傷病者対応を行う実践的実習が実施されていた。米国の標準的パラメディック養成教育は長時間の病院と救急車での臨床的経験を提供し,侵襲的処置を自ら判断,実施するon-the-job教育が行われている。

  • 西山 知佳, 佐藤 隆平, 島本 大也, 黒木 裕士, 江川 達郎, 金丸 敏幸, 谷間 桃子, 大鶴 繁, 田中 真介, 石見 拓
    原稿種別: 調査・報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 852-859
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:COVID-19流行期において,新入生(以下:学生)を対象に救命処置を理解することを目標に行ったオンライン講習の実施内容を報告する。方法:2,942人の学生を12グループに分け各々Zoomを立ち上げた。教員がDVDを用いて胸骨圧迫と自動体外式除細動器の使い方について指導を行っている様子をビデオカメラで撮影しZoom配信した。クッション,体重計を学生に準備させ30kgを目標に胸骨圧迫の練習を行った。ブレイクアウトルーム機能を使い新入生10名に対して教員1名のグループに分け,学生が行っている胸骨圧迫に対して教員がフィードバックを行った。結果:3日間で2,623人が講習に参加し,2,393人(91.2%)が講習後の無記名調査に回答した。98.1%が救命行動を理解でき,84.4%がオンライン講習を有意義と回答した。結語:身近なものを教材とし学生へのフォロー体制を整えることで,短期間に多人数に対して,大多数の学生が意義を感じる講習ができた。

症例・事例報告
  • 髙橋 紀帆, 松居 亮平, 宮崎 ゆか, 坪内 希親, 今井 一徳, 山岸 庸太, 服部 友紀, 笹野 寛
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 860-864
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    大動脈解離を伴わない単独の上腸間膜動脈(superior mesenteric artery,以下SMAと略す)解離は孤立性SMA解離と呼ばれ,比較的まれな疾患であるが画像診断の進歩により近年報告数は増加傾向である。しかし,診断や治療について確立されたものはない。症例は44歳,男性。突然の腹痛を発症し救急搬送された。腹部造影CTで孤立性SMA解離と盲腸壁在のガス像を認め,腸管壊死の存在が疑われた。孤立性SMA解離に対する血行再建として緊急ステント留置術を行い,その後審査腹腔鏡でICG蛍光法を用いて腸管壊死がないことを確認し,腸管切除を回避した。術後経過は良好であり,孤立性SMA解離に対するステント留置術と審査腹腔鏡およびICG蛍光法の併用は低侵襲であり有用と考えられた。

  • 大塚 恭寛, 米田 宏
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 865-870
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    症例は骨髄異形成症候群の86歳男性。屋内の寒冷環境下で意識不明の状態で発見され,現着した救急隊員の目前で心肺停止(無脈性電気活動)に陥り,心肺蘇生施行下に当科へ救急搬送された。病着時の心電図波形は心室細動,深部体温は22.6℃で,偶発性低体温症による院外心停止と診断。電気的除細動に引き続き,体幹部表面加温と中心加温(気管挿管下の気道加温,加温輸液,胃・膀胱洗浄)による復温を図りつつ心肺蘇生と二次救命処置を継続し,蘇生開始72分後に自己心拍再開が得られた。血液検査にて高度な貧血を認めた。機械的人工呼吸管理・赤血球濃厚液輸血を含む集中治療下に復温処置を継続したところ,入院6.5時間後に深部体温35.0℃に到達し,意識は清明にまで回復した。播種性血管内凝固症候群,rewarming shock,うっ血性心不全を合併したが,各病態に対する治療が奏効し,第7病日に血液内科へ神経学的後遺症なく転科した。

  • 菅谷 一樹, 鈴木 光子, 全田 吏栄, 鈴木 剛, 岩渕 雅洋, 小野寺 誠, 伊関 憲
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 871-875
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    非心肺停止縊頸患者の神経蘇生における体温管理療法の有効性が証明されていないなかで,体温管理療法を行い,神経学的後遺症を残さなかった症例を経験したので報告する。36歳の男性で,電源コードを用いて定型縊頸した。現場の意識レベルはⅢ-300(JCS)であった。 経過中に心肺停止には至らなかった。入院後よりしだいに体温が上昇し,血管内冷却システムを用いて35.7℃の体温管理療法を36時間実施した。第4病日に意識レベルはE4V5M6(GCS)に改善した。第23病日に心身面の治療継続のために近隣病院に転院したが,神経学的に明らかな後遺症は認めなかった。良好な転帰を得た要因として,二次性脳損傷を回避するために,体温管理療法を血管内冷却システムで実施したことが考えられた。縊頸後に意識障害がある患者は,少なくとも高体温を認めた時点で,TTMの開始を考慮すべきである。

  • 桑原 達朗, 今中 翔一, 河村 剛至, 渡部 多真紀, 黒木 裕治, 河野 将行, 長尾 剛至, 三宅 康史, 坂本 哲也, 安野 伸浩
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 876-880
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    エチレングリコール(ethylene glycol,以下EGと略す)中毒は,有毒代謝物による代謝性アシドーシスなどにより死に至ることがあり,迅速な代謝阻害薬ホメピゾールの投与や血液透析が有効である。患者は自殺目的に大量のEG を服用し,救急要請となった。推定内服時間から搬送まで約7時間,来院時の血液検査で代謝性アシドーシス(pH 7.262),アニオンギャップ上昇(24.1mEq/L)を認めた。救急隊の情報で,搬送前に薬剤師がホメピゾールを加温融解し,来院39分後にホメピゾール投与,114分後に血液透析を開始した。その結果,重度のアシドーシスの進行や乏尿を認めることなく,入院10日目に退院となった。今回の症例では,救急隊の初動から薬剤師の介入により早期ホメピゾール投与による代謝物生成抑制,CEによる透析管理,医師による病態の評価と治療方針決定など,多職種連携による迅速な治療介入が,中毒治療に奏功したことを示す。

  • 日並 淳介, 畑 倫明, 下松谷 匠, 野村 勇貴, 竹内 豪, 中村 真司, 我如古 理規, 水野 礼, 橋本 恭一, 久保田 良浩
    原稿種別: 症例・事例報告
    2022 年 25 巻 5 号 p. 881-885
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    35歳,男性。バイクハンドルでの上腹部打撲にて救急搬送された。来院時ショック状態であり初療室にて緊急開腹術を行い,上腸間膜静脈(SMV),膵鉤部,十二指腸損傷を認めた。SMVはほぼ断裂しており修復不可と判断し,ダメージコントロール戦略にてSMV結紮術を行い,open abdomen management(OAM)とした。第2病日の再手術にて,十二指腸水平脚を挫滅が強かったため切除した。その後,腸管浮腫は持続し閉腹不可な状況が続きOAMを継続した。浮腫腸管は脆弱化し,穿孔リスクが高いと考えられ早期の閉腹が望まれた。浮腫腸管は口側空腸に限局しており,同部位の切除にて閉腹可能と考えた。第10病日に浮腫腸管切除,胃空腸吻合再建,筋膜閉鎖術を施行,第97病日に退院となった。

編集後記
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