教育実践学研究
Online ISSN : 2435-9521
Print ISSN : 1344-946X
最新号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
実践研究報告
  • ループ素材を組み合わせて音楽を構成する手法に着目して
    鶴岡 翔太
    2022 年 24 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/19
    ジャーナル オープンアクセス
    高等学校・音楽Ⅰの創作では,音楽の前後関係やつながりなどを意識した創作の実現が課題となっている.筆者は,整備されつつある1人1台端末の学習環境も踏まえ,タブレット型端末を活用した授業を実践した.本実践では,創作の経験が十分でない生徒が楽器経験や楽典の知識などに左右されることなく創作に親しめるように,ループ再生できる短いサンプル音源の組み合わせを工夫して音楽をつくる方法に着目した.タブレット型端末及び音楽創作アプリの活用が生徒のどのような学びを促したのかを検討するために,音楽の学習に課題のある生徒2名を抽出し,創作画面及び振り返りコメントをもとに学習状況の変容を辿った.その結果,生徒が音楽全体の構成を意識し,起承転結や一連の流れのある音楽を創作するようになったこと,さらに,その過程で創作過程を客観的に捉え,学習課題を自己設定したり創作表現を自己調整したりするようになったことが明らかになった.
  • 徳永 哲, 米沢 崇
    2022 年 24 巻 1 号 p. 15-27
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/19
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究では,教職科目において自己生成型の利用価値介入を取り入れた授業実践を行ない,その効果を量・質の両側面から検証することを目的とした.教職科目「教育と社会・制度」において,①有効性の認知及び保有感への働きかけ,②コメントシートへの記入,③授業冒頭でのコメント紹介という授業実践を行った結果,学生の興味価値,実践的利用価値,制度的利用価値の得点が有意に向上した.また,授業前後で課題価値の得点が著しく上昇した学生がコメントシートに記述する内容は回数を重ねることにより深化することが示唆された.以上より,教員養成教育において自己生成型の利用価値介入を取り入れた授業を行うことが,学生の授業に対する動機づけを高めるという点で有効であることが示唆された.
feedback
Top