日本食品工学会誌
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4 巻, 2 号
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  • 江崎 光雄, 下田 忠久
    2003 年 4 巻 2 号 p. 39-46
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    マイクロ波を利用した殺菌技術は, 高粘度食品や固形物が入った食品を短時間に昇温できるため, 最も注目される技術である.しかし, 均一加熱されにくい (ランナウエー, エッジ効果など) 欠点がある.
    蒸気雰囲気下でマイクロ波を照射すれば, 相変化の繰り返しにより食品の端部分に集中するマイクロ波エネルギーを奪って局部加熱が緩和される.電界分布を推定したが, 空気加圧下で端部分の電界が中央部より大きいのに対して, 蒸気併用下では緩和され均一に分布している.端部分へのエネルギー差は凝縮水が蒸発するときの潜熱と推定した.
    以上はバッチ式であるが, 連続式でも確認した.連続式は, マイクロ波の浸透深さが2~3cmと小さいため熱水レトルトのように重ね置きができない.加圧容器内でコンベアー輸送しながらマイクロ波照射できる機械を開発し, 蒸気併用下でも局部加熱が緩和されることがわかった.
  • イシダ ネイデ ミホ, スギアルト アント トリ, 大嶋 孝之, 佐藤 正之
    2003 年 4 巻 2 号 p. 47-51
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    An effect of pulsed electric field treatment on Escherichia coli K-12 suspended in sterilized 1.1g/L NaCI solution was investigated using two types of electrode system, ring-to-cylinder (with and without insulating plate) and spiral electrodes. In ring-to-cylinder electrode system, the microbial inactivation was efficient when the cylinder diameter was small and when insulating plate with a hole was inserted between ring and cylinder electrode. In spiral electrode system, an efficient microbial inactivation was achieved when the wire diameter was 0.90mm.
  • 塩見 尚史, 安田 多賀子
    2003 年 4 巻 2 号 p. 53-60
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    パン酵母Sacchayomyces cerevisiaeの新鮮培地での一時間の培養 (前発酵) をパン生地の一次発酵のモデルとして利用し, 酵母の冷凍耐性について検討した.定常期の細胞と前発酵後の細胞を比較すると, 後者の冷凍耐性が低下していることを見出した.一方で, S. cerevisiaeは, 前発酵後にも耐熱性と冷凍耐性に正の相関性が見られたので, 耐熱性変異株の中から, 前発酵後に冷凍耐性を有する変異株を選び出した.この変異株を冷凍パン生地に使用した結果, 焼成後のパンのふくらみは親株を用いた場合よりも優れていた.
    さらに, 培養条件と, 冷凍温度の冷凍耐性への影響についても検討した.炭素源を含まない培地で培養することが酵母の冷凍耐性の向上には最も有効であり, -35℃で7日間冷凍したパン生地に用いた場合でも, 冷凍していないパン生地の場合とほぼ同じ程度のパンのふくらみを示した.
  • 四宮 陽子, 中町 敦子
    2003 年 4 巻 2 号 p. 61-68
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    電子レンジ加熱の温度むらの実態を調べるために, 3種類の電子レンジの比較を行った.試料はほぼ球形に成形した100gまたは180gのジャガイモを用いた.蛍光式光ファイバー温度計を用いて電子レンジ加熱中の試料温度を測定し, また加熱過程のジャガイモ断面の写真を画像解析した.3種類の電子レンジ共通点として以下のような特徴があった.球形ジャガイモの中心部が最も速く加熱され, ジャガイモ外周部の加熱が遅れた.電子レンジ庫内のジャガイモ設置位置は昇温速度と温度むらに影響し, 端設置のジャガイモは中央設置と比較して加熱が速く温度むらは少なかった.180gジャガイモの昇温速度は100gの2倍程度遅いが, 温度むらのパターンは100gと同様であった.
  • 2003 年 4 巻 2 号 p. 69-70
    発行日: 2003/06/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
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