日本食品工学会誌
Online ISSN : 1884-5924
Print ISSN : 1345-7942
6 巻 , 1 号
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  • Heon HWANG
    2005 年 6 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    Two prototype automatic grading systems for dried shiitakes are presented. For the first prototype, image processing algorithms utilizing neural network were developed and implemented. Image processing utilized the raw image of fed dried shiitakes without any complex processing such as feature enhancement and extraction. Performance of the network based grading was presented. Another prototype has been developed considering the efficiency of the practical usage of the system. Quantitative visual descriptors were used for grading. Grading criteria was controlled interactively. Both prototypes were composed of automatic devices for mushroom feeding and handling, a set of computer vision system with lighting chamber, one chip microprocessor based controller, and pneumatic actuators. The network based software and related interface have been developed, which can remotely control and manage an on-site operating system. Developed software modules were composed of two parts: monitoring/management modules and control/diagnosis modules. And they were designed to run on the internet and local network.
  • Yong-Jin CHO, Chul-Jin KIM, Chong-Tai KIM, Namsoo KIM, Bogim GIL
    2005 年 6 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    Surface plasmon resonance (SPR) sensors which belong to a family of thin film refractometry-based sensors have been concerned on the measurement of physical, chemical and biological quantities because of their high specificity and ability of real-time monitoring in molecular binding interaction. In this paper, the applications of a SPR sensor to detections of E. coli concentration, alcohol content in alcoholic beverages, and polar compounds content in frying oils were investigated. The results from the study were considered that the SPR sensors had high potentials as food quality and safety evaluators in the food industry.
  • Young-Shick HONG, Cherl-Ho LEE
    2005 年 6 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    Pulsed-field gradient NMR (PFG-NMR) is widely applied to probe living tissues and biological cells structure for measuring thermodynamic binding constants, membrane permeability and rates of transmembrane exchange processes. Water movements in biological systems and food matrices are important in the engineering aspect such as quality manipulation in food processing. The measurement of diffusion properties of water molecules in food systems is now possible using PFG-NMR, and the hydration properties and hydrodynamic properties of food materials can be accurately evaluated by this method. In this paper, we measured the diffusion behaviour of water in protein matrix, Tofu, and the membrane permeability in biological cell such as chlorella, yeast and human red blood cell non-invasively by PFG-NMR.
  • 後藤 元信
    2005 年 6 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    超臨界流体, とくに超臨界二酸化炭素を用いた天然物の抽出, 分離精製に関する著者らの研究を解説する.各種天然物からの動植物油, エッセンシャルオイル, 抗酸化物質, その他の生理活性成分の抽出に対して, 抽出速度と操作条件の関係を詳細に測定した.さらに, これらの被抽出物の超臨界二酸化炭素への溶解度の測定と推算を行った.これらの実験結果に基いて, 理論的研究を行い, 種々の数学モデルを提案し, 複雑な天然物の抽出挙動を解析, シミュレートした.
    一方, 液体混合物の分離精製プロセスについては, 超臨界二酸化炭素向流抽出塔を用いて, 臨界点近傍での相挙動の特性を高度に利用した分離精製プロセスを開発してきた.対象物としてオレンジオイル, レモンオイル, ベルガモットオイルについて実験ならびに理論的に研究をしてきており, シトラスオイルの脱テルペンプロセスを確立してきた.また, 新規なプロセスとして超臨界二酸化炭素中での吸脱着挙動を有効に利用した「超臨界圧力スイング吸着プロセス」を開発してきており, エッセンシャルオイルの高度精製を連続で操作する技術の開発に成功した.さらに, トコフェロール類の分離に対しても分離精製法を検討した.
  • 柳田 高志, 清水 直人, 木村 俊範
    2005 年 6 巻 1 号 p. 29-35
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    バナナは熱帯プランテーションなどで大量に生産されている栽培植物である.現地では果実が収穫された後の葉や茎 (偽茎) は, 切り倒され土に返されるか, ゴミとして処理されており, その総量は年間約10億トンに達する.バナナの主要生産国は開発途上にあり, これらプランテーション残渣をバイオマス資源とみなし, 有効に利用することは重要な課題となっている.
    これまで, バナナの茎・葉からバイオガスやパルプを生産する目的で行われた報告はあるが, その他の利用に関する研究は未だ少ない.われわれは, バナナ葉の表面にワックスが存在することに着目し, バナナ葉ワックスとしての利用の可能性について検討した.
    そこで本実験では, バナナ葉からワックスを抽出し, その収率を比較した.バナナ葉ワックスの応用を目指し, 融点, 色, 溶媒耐性, 成分などの基本特性を明らかにした.
    Musa liukiuensis, M. acuminata, M. chiliocarpaの葉を供試し, ヘキサン加熱還流法でワックス抽出を行った.バナナの葉の含水率は84.9から86.0%であった.ワックスの収率は, 乾燥重量に対してM.liukiuensisが0.58%, M.acuminataカミ1.05%, M.chiliocarpaカミ1.41%であった.市販の天然ワックスの収率は, キャンデリラワックスが乾燥葉に対して1.5から2.5%, ライスワックスが米ぬかに対して0.4%であり, バナナの葉はワックス生産を考えた場合に大変興味深い素材であることが示された.
    ワックスの物性を測定するために, 示差走査熱量計 (DSC) により天然ワックスの融点測定を行った.一般的にDSC曲線のピーク温度は融点として知られており, バナナ葉ワックス3種類M. liukiuensis, M. acuminata, M. chiliocarpaは, それぞれピーク温度88.8, 86.6, 89.1℃を示し, そのDSC曲線はシャープな単一ピークであった.カルナウバワックスは, 市販されている天然ワックスの中で最も融点の高いワックスとして知られるが, その値は85.5℃であった.このことから, バナナ葉ワックスは高融点ワックスであり, 耐熱性を有していることが明らかとなった.
    ワックスの溶媒に対する耐性を5種類の溶媒系を用いて検討した.溶媒は, 極性の低いものから高いものまで調整して, 順次ワックスを懸濁し, その溶解度で評価した.バナナ葉ワックスは, 市販の天然ワックスよりも溶媒に対して安定していることが明らかとなった.
    L*a*b*表色系でワックスの色を評価した.ロウソク等のワックス製品は, 装飾性をより高めるために染色あるいは色づけされるが, 工業原料としてのワックスの場合は, 無色もしくは白色であることが好ましい.バナナ葉ワックスは, 白色もしくはライトグレーであった.明度L*は72.23から86.08で, 市販の天然ワックスの中で最も高い値を示した.バナナ葉ワックスの中でもM. acuminataのワックスはとくに白いことがわかり, モクロウに含まれるアピゲニンのようなフラボノイドやカルナウバワックスおよびキャンデリラワックスに含まれる樹脂などの着色成分が混在していないように思われた.このためバナナ葉M. acuminataワックスは, 生産の工程に脱色を必要としないため, 他の天然ワックスと比較して精製段階に利点が生まれると思われた.
    成分分析のために, バナナ葉ワックスをけん化処理し, 脂肪酸とアルコールに分離した後, ガスクロマトグラフィーで分析した.バナナ葉ワックスの構成脂肪酸の炭素鎖数はC14からC30の範囲にあり, C22 (24.31%) が主要脂肪酸であった.一方, 構成アルコールはC16からC30の範囲にあり, C28 (23.78%) とC30 (21.87%) が主要アルコールであった.
    以上, バナナ葉からワックスを抽出し, その基本的な特性が明らかになった.高融点や安定性の優れた特性を有するバナナ葉ワックスは, コーティング剤などの工業原料としての可能性を示した.このことは, バナナ葉から天然ワックスを生産することが未利用資源の有効利用技術のひとつとして例示できたと考える.
  • ムン ヒチョン, 脇坂 港, 白井 義人, 谷口 正之
    2005 年 6 巻 1 号 p. 37-44
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    高品質なポリ乳酸の製造には, 高い乳酸の光学純度が要求される.生ゴミの貯蔵・運搬の際に, L (+) /D (-) 乳酸が蓄積される.生ゴミを培地として, 乳酸発酵によりポリ乳酸の製造を目指す場合, 高い光学純度を達成するためには, すでに蓄積したL (+) /D (-) 乳酸のみを除去すると同時に, 引き続く乳酸発酵の基質となるグルコースの消費を抑える必要がある.
    プロピオン酸菌P.shermaniiは, グルコースと乳酸を基質として両方含む場合, 優先的に乳酸を資化することが報告されている.そこで, プロピオン酸菌P.shermaniaのグルコースに対する乳酸の優先的資化性を, 生ゴミ培地中の初期混入乳酸の選択的除去へと応用した.本研究では, 生ゴミ培地および合成培地を用いて, 各種pHにおける培養工学的パラメータを算出し, P.shermaniaの示す基質資化性について詳細に検討した.
    実際に排出された生ゴミを調製して, 基質としてグルコースと乳酸を含む生ゴミ (KRM) 培地, 生ゴミ培地と同じ組成の食品を調製することにより, 基質としてグルコースのみ含む模擬生ゴミ培地 (AKRM) , プロピオン酸菌の増殖培地において, 基質として乳酸のみ含む乳酸増殖培地 (LM) , 乳酸とグルコースの両方を含む乳酸グルコース増殖培地 (LGM) の4種類の培地を調製し, pH5.0, 5.5, 6.0, 6.5の条件下で培養を行った.
    KRM培地とLGM培地において, いずれのpH条件下でも, グルコースより優先的に乳酸が資化された.乳酸とグルコースを資化する過程において, 生成物阻害により, 2つの顕著に異なる比増殖速度のモードが観測された.すなわち, pHが高いと増殖が活性化される一方, pHが低いと増殖が阻害される.ここでは, pH6.5において乳酸の資化が活性化されることと, pH5.0において, 菌体増殖速度とグルコース消費速度が共に低いことを見出した.生ゴミ培地 (KRM) を用いて, pH6.5から5.0にシフトさせた場合にも, 上記現象が確認された.
    したがって, 生ゴミを基質とする場合, まずpH6.5においてプロピオン酸菌P.sheymaniiで乳酸を資化し, その後pH5.0に下げることによりグルコースの過消費を防げるため, 引き続く乳酸発酵で, 効率的に高い光学純度が得られる可能性が示唆された.
  • プラニートラッタナノン スタシニー, 脇坂 港, 白井 義人, キップリーシャワニット ヴィチェン
    2005 年 6 巻 1 号 p. 45-52
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    食品ゴミを基質として, Rhizopus oryzae KPS106株を用いた, 高濃度ならびに高純度のL (+) -乳酸生産について検討した.食品ゴミに, 種々の前処理 (糖化, 自然沈降, 凍結融解, 遠心分離, イオン排除クロマトグラフィー) を施して, 培地として利用できるように調製した.食品ゴミ糖化液中, 全糖比98.51%はグルコースであった.食品ゴミ糖化液から懸濁固形分 (SS) を除去するには, 凍結融解法が有効であり, 55%のSSが除去された.その後, イオン排除クロマトグラフィーを経て, 食品ゴミ糖化液から精製した糖を, R.oryzae KPS106株による乳酸発酵の基質に用いた.生ゴミ培地中の糖を炭素源として, 振とう培養 (100rpm, 35℃, 72時間) を行ったところ, 初期全糖濃度に基づく乳酸収率は, 食品ゴミ由来の培地で63.9±1.8%であった.食品ゴミ糖化液から分離精製した糖は, 合成培地のグルコースと同様に資化された.また, 微量の無機成分の添加が, 糖消費と乳酸生成を促進した.さらに, 生成したL (+) -乳酸の光学純度は, 98.7±1.8%であった.以上の結果から, 食品ゴミは, 生物的変換により乳酸のような有価物を製造する有望な再生可能資源であることが示唆された.均質な廃棄物を原料とするR.oryzaeによる乳酸生産は, これまでにも数多く報告されているが, 食品ゴミの様に, 雑多な成分の含まれるものを基質とする研究は, 本報告が初めてである.
  • 小池 秀明, 今井 正直, 鈴木 功
    2005 年 6 巻 1 号 p. 53-57
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    魚油由来DHAの濃縮を目的として, トリグリセリド型DHAの側鎖として存在する脂肪酸をリパーゼにより加水分解した.大豆由来レシチンを両親媒性成分としたW/Oマイクロエマルション系において, 初期反応速度を反応活性の指標として調製条件の影響を検討した.その結果, 有機相可溶化水分量と両親媒性成分のモル比 (W0値) がW0=10において極大活性を得た.イオン性の両親媒性成分であるAOT系と比較して, W0=10の条件下でレシチンを用いた系の方が約1.4倍高い初期反応速度を示した.初期反応速度の温度変化を求めたところ313K (40℃) において反応活性が極大値を示し, 活性化エネルギーは135kJ・mol-1であった.
  • 川井 清司, 萩原 知明, 高井 陸雄, 鈴木 徹
    2005 年 6 巻 1 号 p. 59-64
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    ガラス状態にある食品は並進・拡散に基づく分子運動性が抑制されており, 諸々の劣化反応速度も著しく低下すると考えられている.しかし筆者らは, メイラード反応物 (グルコースとリシン) を様々なガラスマトリクスに包埋した凍結乾燥食品を用いた研究より, メイラード反応はそのガラス転移温度 (Tg) 以下でさえ速やかに進行することを報告した.このメカニズムについて追及するため, ガラス状トレハロースマトリクスにリシンと様々な還元糖を包埋した凍結乾燥食品に関して, そのTg以下におけるメイラード反応速度を調べた.その結果, それぞれの試料のTgは同程度であったが, メイラード反応速度はまったく異なることが明らかとなった.また, 含まれる還元糖自身のTgが高いほどメイラード反応速度は遅くなる傾向が見出された.ガラスマトリクス全体の分子運動性だけでなく, 還元糖自身の分子運動性もメイラード反応速度に寄与している可能性が示唆された.
  • 端本 謙一, 細越 政敏, 須藤 (河内) 裕美, 酒井 昇
    2005 年 6 巻 1 号 p. 65-72
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    芯物質としてのフマル酸と膜材としてのナタネ硬化油 (mp67.5℃) を7: 3で高速撹拌して得られたマイクロカプセルを用い, 中性コンニャクの製造方法を検討した.
    コンニャクゾル中のマイクロカプセルを均一に分散させておくためには, 高温でコンニャクゾルの粘度の立ち上がりを大きくする必要があり, 反対に, マイクロカプセルからのフマル酸の放出を制御するには膨潤温度は低いほどよいことになる.検討の結果, 膨潤温度を40℃に設定すれば, 両者の要望を満足させることができることが分かった.膨潤時間はコンニャクゾルにダレが生じる時点より前に設定することとしたが, 膨潤温度により設定が異なった.
    中和剤にフマル酸マイクロカプセルを, そして, コンニャク凝固剤には水酸化カルシウムを選定したが, その比が0.7~1.3のときにコンニャクのpHが中性となった.中性コンニャクの保存性を高めるには, F値10以上でのレトルト処理がもっとも好ましかった.
  • 端本 謙一, 細越 政敏, 須藤 (河内) 裕美, 酒井 昇
    2005 年 6 巻 1 号 p. 73-77
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    フマル酸マイクロカプセルを用いて工業的に製造された中性コンニャクの組織学的および調理学的特性を検討した.
    従来コンニャクの組織が厚い隔壁で形成された大きな網目構造の中に薄い隔壁の網状構造が多数形成された複雑な組織となっているのに対して, 中性コンニャクの組織は, 厚い隔壁で形成された大きな網目構造が主体となっており, 薄い隔壁の網目構造はほとんどなく, 比較的単純な組織となっていた.
    このような組織の相違が, 調理時のpH変化, 肉の硬化および味染みに影響を与えているものと考えられる.すなわち, 中性コンニャクを煮込んだ場合, その調理水のpHは中性に保つことができ, 従来コンニャクに比べ, 食肉の硬化の程度が少なく, また, 調味液の味染みが速いことが示された.
    これらの結果は, 中性コンニャクが調理面で, 従来コンニャクにはない有効性と可能性とを有していることを示している.
  • 柳田 高志, 清水 直人, 木村 俊範
    2005 年 6 巻 1 号 p. 79-87
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    熱帯プランテーションで毎年大量に廃棄されているバナナ茎・葉の有効利用が重要な課題となっている.私たちは, 未だ研究報告のないバナナ葉抽出物に注目し, 有効利用の指針となるようなバナナ葉抽出物の基礎資料を得ることと効果的な抽出操作を提案することを目的とした.バナナ新鮮葉・乾燥葉の抽出成分を脂質画分, 塩基性画分, 酸性画分, 中性画分およびフェノール性画分に分画した.その結果, バナナ葉抽出物には植物性ワックス, 抗菌性物質, 抗酸化性物質といった有用な成分が含まれていることが明らかとなった.脂質画分にはワックスが多く含まれており, 果実収穫後のバナナ葉には, 乾燥重量あたり約3%の収率での回収が見込まれた.さらに, 酸性およびフェノール性画分には抗菌および抗酸化性が確認できた.また, 効果的な抽出法として, 最初に新鮮葉を用いてワックスを抽出し, その後, 乾燥処理を行ってから抗菌, 抗酸化活性を有する画分を抽出し, 残渣を繊維として利用する手順を提案した.
  • 岩渕 久克
    2005 年 6 巻 1 号 p. 89-90
    発行日: 2005/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
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