日本食品工学会誌
Online ISSN : 1884-5924
Print ISSN : 1345-7942
7 巻 , 1 号
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  • 中西 一弘
    2006 年 7 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    食品製造プロセスにおいては, 原料や製品である食品が装置壁面に残留物 (汚れ) として付着する.このような汚れの装置壁面への付着は, 微生物汚染をもたらし装置の衛生状態を損しめるだけではなく, 熱交換器などの装置機能を著しく低下させるので, 製造終了後に実施する洗浄操作は極めて重要である.しかし, 実際の現場では未だに経験に基づいて行われている面が大きい.一方, 基礎的な立場からは, 固体表面上に発生する汚れの付着と洗浄の問題は, 分子間相互作用, 移動現象, 化学反応などが複雑に絡み合った工学基礎の課題であり, 食品化学工学者が是非にでも取り組むべき重要な課題である.筆者は, ドイツミュンヘン工科大学の (故) Kessler教授の研究所で行った膜洗浄の研究を端緒として, 20年以上にわたり食品汚れ成分の金属表面への付着と脱離に関する基礎的研究を行ってきた.とくに, タンパク性汚れは, 金属表面に対して強い付着の相互作用を示し, 洗浄が困難である点に着目して, タンパク質の付着機構をその構成成分であるペプチド, アミノ酸分子がもつ官能基のカルボキシル基, アミノ基と表面との間の相互作用およびタンパク質の付着に伴う構造変化などの観点から考察した.さらに, 種々の洗浄方法に対する速度論的取り扱いを示すとともに, 新規ラジカル洗浄法の特性について紹介した.
  • 鍋谷 浩志, 柳内 延也, 水野 雅之
    2006 年 7 巻 1 号 p. 15-23
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    非生産的になった産卵鶏, いわゆる廃鶏の有効利用を促進し, その産業廃棄物化を防ぐことを目的として, 廃鶏屠体を原材料とした機能性食品素材の開発に関して検討を行った.鶏肉に含まれるヒスチジンとβ-アラニンからなるアンセリンとカルノシンと呼ばれる抗酸化性ジペプチドに注目し, その抽出・分離・精製技術の開発を行うとともに, その抗酸化機能を評価して機能性食品素材としての意義を検証した.限外濾過膜処理, ナノ濾過膜処理およびイオン交換処理を組み合わせることにより, 各種食品製造のニーズに応じた任意の純度でアンセリン-カルノシンを分離・精製する製造法を確立することができた.また, アンセリン-カルノシンは, 植物由来の抗酸化成分とは異なる抗酸化作用を示すことを明らかにするとともに, アンセリン-カルノシンを植物由来の成分と組み合わせた際の効果を健常人を対象とした臨床試験により示した.
  • 須賀 良介, 高富 哲也, 伊集院 太一, 橋本 修, 渡邊 慎也, 渡辺 敦夫
    2006 年 7 巻 1 号 p. 25-30
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    並列FDTD法により電子レンジテスト機内部に配置した被加熱物質内部の吸収電力分布を解析した.解析では電子レンジテスト機は工業用電子レンジを模擬してモデル化し, 被加熱物質には食品を模擬したモデル溶液 (デンプン溶液および塩分添加のデンプン溶液) を用いて検討を行なった.また, ヨウ素およびサーモグラフィを用いた温度分布測定を行ない, 本解析結果と比較検討することにより解析の有効性を確認した.この結果, 吸収電力分布と温度分布の傾向が一致することが分かり, 並列FDTD法のこの種の問題についての有効性を確認することができた.さらに, モデル溶液中央が高温となり, 食塩を添加することで端部も高温となる傾向などモデル溶液の吸収電力分布の傾向を把握することができ, 均一加熱殺菌についての基礎的資料を提供することができた.
  • 四宮 陽子, 宮脇 長人
    2006 年 7 巻 1 号 p. 31-37
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    数kgの食品廃棄物を省エネルギ, 安全な方法である凍結・解凍・脱水法によって減量処理できる凍結脱水機を家庭用遠心脱水洗濯機と冷凍機を組み合わせて試作した.凍結脱水機の冷却能力は-20℃, 遠心力は142xgであった.食品試料として25種の野菜, 果物, ゲル状食品を皮や芯をつけて大切りにした状態で500g/回以上処理した結果, 処理前の平均水分含量88.38wt%から, 処理後平均水分含量74.57wt%, 平均残さ重量比46.62wt%を得た.また, 給食130食を提供するJ女子大学授業「給食管理実習II」の調理中食品廃棄物と食べ残しを3日分回収して処理したところ, ご飯の食べ残しが多かった1回分の食べ残しを除いた平均残さ重量比は, 53%と高い脱水効果が得られた.本方法は凍結により食品廃棄物特有のにおいや腐敗の対策にもなり, 高い脱水効果が得られることから, リサイクルの前処理, 輸送, 焼却のいずれに対しても有効であることが期待される.
  • 福本 由希, 飯渕 貞明, 斉藤 まゆ美, 大森 正司, 澤井 祐典, 山口 優一
    2006 年 7 巻 1 号 p. 39-44
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    可視および近赤外線を用いて, 紅茶成分を測定した.紅茶は生葉, 萎凋, 揉捻および発酵・乾燥工程を経て製造される.工程の各段階で試料を採取し, アミノ酸 (Asp, Glu, Theanine, Arg) およびCatechinの茶葉中の含有量を化学的に測定した.同時に試料の近赤外線反射スペクトルを測定し, 茶成分の濃度を推定した.この方法によって茶成分の濃度は短時間 (数秒) で推定できることが示唆されたので, 紅茶製造工程制御に応用できると考えられた.また製造工程においては葉の色は緑色から茶色に変化し, その変化を可視光のスペクトルで測定できた.可視光スペクトルの青色および赤色の波長領域のピークは工程が進むにつれて反射率は上がった.緑色の波長領域では工程が進むにつれて反射率が小さくなった.以上の近赤外光と可視光のスペクトルの変化を測定することにより, 紅茶製造工程を精度よく制御することができると考えられた.
  • イミット ラフマン, 樋口 綾子, 呉 暁聞, 滝口 泰之, 山口 達明, 景 世兵
    2006 年 7 巻 1 号 p. 45-47
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    本研究では超臨界二酸化炭素抽出法によりプロポリスから桂皮酸およびクリシンの抽出を行い, 抽出時間, 圧力などの抽出条件による抽出成分の選択性への影響を検討した.超臨界二酸化炭素抽出法において成分の抽出挙動に影響を与える因子は抽出時間と抽出圧力であることがわかった.抽出時間の操作では桂皮酸のような低分子で超臨界二酸化炭素への溶解度が高い成分は低圧で短時間で抽出でき, クリシンのように比較的分子量が高く, 溶解度の低い成分は抽出に高い圧力と時間を要することが示唆された.また, 桂皮酸およびクリシンの抽出温度は共に310K付近に極大を示した.
  • 渡辺 昌規, 本田 秀宝, 柏村 崇, 佐々野 和雄, 渡辺 健吾
    2006 年 7 巻 1 号 p. 49-54
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    無洗米加工装置より排出される洗米排水の処理ならびに, 排水中に含まれている固形成分の再利用の観点から, 酵素添加による洗米排水成分への沈降性の付加ならびに, 濃縮について検討を行った。その結果, 酸性プロテアーゼ, ペプチダーゼを含有する酵素剤の添加により, 沈降定数43%, 汚泥容量指数7.2ml・g-1という, 高い沈降性を示した。また, 排水上静中の全炭素量を測定したところ, 洗米排水原液の15%前後と低く, 酵素処理をしていない遠心後の上静成分の値と殆ど変わらないこと明らかとなった。さらに, 酵素処理後の洗米排水中の粒子成分表: 層の表面電位と沈降性との関連について検討を行ったところ, 表面電位と汚泥容量とは高い相関関係を示した。以上の結果より, 洗米排水中へのプロテアーゼ添加による固形成分の沈降・濃縮は, 酵素添加により排水中の固形成分表層の負電荷が増大し, 至っては吸着等の静電的相互作用により, 沈降性が高められたものと考えられた。
  • Ryuichi MATSUNO
    2006 年 7 巻 1 号 p. 55-58
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    An M0 number, which is a dimensionless formula of the film momentum transfer coefficient m0 and reverse of the dimensionless film thickness of flow, was proposed. The M0 numbers deduced from the known theoretical and experimental equations of momentum transfer phenomena for flows in a pipe and around a sphere were compared to the Nusselt numbers, Nu, and Sherwood numbers, Sh, for the corresponding heat and mass transfers, respectively, and a good analogy was found among them. The phenomena of momentum transfers were also simply explained using m0 and the M0 number. The author expects that these findings might be useful for improving the education of fundamental chemical engineering, food chemical engineering, and biochemical engineering.
  • 辻本 進
    2006 年 7 巻 1 号 p. 59-60
    発行日: 2006/03/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 2006 年 7 巻 1 号 p. e1
    発行日: 2006年
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
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